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妖御伽譚 上  作者: 鮎弓千景
西の都ー花の京都にてー
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お稲荷さん

 彼女が西の都で出会ったのは、白い耳とシッポを生やしたどこからどうみても変態だった。


 西の都、花の京都ーー今から一年前。


ー四月ー

 清水寺から見る桜は美しく、見るものを魅了する。清水寺だからという訳ではない。

 桜は春にしか咲かない花故、人々はその瞬間(とき)にしか現れない美しさに誰もが魅了され、浮かれるのだ。


 かといって、彼女もその一人なのだが。


 彼女は楿(かつら) (ことは)。妖霊術が長けている、楿家の次期当主。そして、歴代一の術者ーー


 今回は政府からの任で日本人の故郷と呼ばれる京都へと足を運んでいた。任とはもちろん妖払いだ。建物が建物なだけに、京都には国宝がたくさんある。


 五重塔然り。観音様が祀られ、崇められていた時代に建てられたそれらは、それ相応の風格を漂わせていた。


 本当は術者一人対し、必ずパートナーがいるのだが、何故か辭にはいない。今だかつて呼んだことがないからだ。


 (お父様もお母様もお祖父様もお祖母様でさえ、使役するパートナーがいるというのに)




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