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妖御伽譚 上  作者: 鮎弓千景
西の都ー花の京都にてー2
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小鬼達の悪戯10

 お稲荷さんはすっかり辭の肩が定位置に落ち着いたようだ。今も辭の肩に登っては欠伸をしながらリラックスしている。


 (何だか私だけ妙に緊張しているみたいで、イラつく)


 「お稲荷さん」


 辭は肩に登っていた白を優しく抱き上げ、床へと降ろす。降ろされた白は不思議そうに見上げていて、その仕草が可愛い。


 ポカンッ

 右手で拳を握り、その白くてフワフワの頭にゲンコツを落としてあげた。

 オマケに右手にはもしもの時の為にと、数珠をつけている。

 ゴリッ……メリッ……見事にのめり込んだ。


 「いってえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


 お稲荷さんは足元で痛みに悶絶しているが、今は捨て置くことにしよう。

 辭は床にゴロゴロ転がって痛がっているお稲荷さんを無視して、例の部屋の襖に手をかけた。

 少しだけ、襖を少しだけ開ける。手にした蝋燭でそっと中を照らした。


 「あ、いました」


 中には時雨さんの言った通り、6匹の小鬼達が宴会を開いていた。

 ワイワイガヤガヤ!

 話に聞いた通り、すごく楽しそうにしている。


 「お、楽しそうにやってんなぁ」


 いつの間にか頭の上にはお稲荷さんがいて、中の様子を伺っている。こちらにはまるで気づかないよう。

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