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妖御伽譚 上  作者: 鮎弓千景
西の都ー花の京都にてー2
21/133

小鬼達の悪戯5

 しばらく物音が続いていたため、二人は警戒していた。物音の根源は二階からのよう。すると、ピタリと音が止んだ。

 まるで、最初から何も起きなかったかのように。音が止んだ途端に、二人は同時に布団から跳ね起きる。


 そして、手の届く所にある札と塩、数珠を持つ。蝋燭に灯りを灯し、寝室を後にした。蝋燭のほうが懐中電灯と違い、妖に気づかれにくい。

 懐中電灯は明るすぎて、妖が逃げてしまうことがある。


 歩く度にギシッと微かに軋む廊下を変わらず警戒を続け進む。一体どこに潜んでいるのか。

 二階へと続く階段を登る。妖の気配がだんだんと強くなってくる。


 二人が足を止めたのは、二階の左端から二番目の部屋だった。ゆっくりと襖を開ける。僅かに開けた襖から、そっと蝋燭の灯りで中を照らし出す。


 「時雨。ちょっと見てご覧」


 こちらに向かって手招きをしてくる幸に、不思議に思い時雨は僅かに開けられた襖から中を覗き込んだ。

 幸が隣で微かに笑っているのが雰囲気で分かる。


 「あ……」


 覗き込んだ襖の向こうには、10cmあるかないかの大きさの小鬼達がいた。

 全部で6匹。

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