アップル・シード
魔法使いは呪いをかけた。身長三十センチ、それは、女性のみとする。呪いを解くには王子様の接吻が必要なのだ。それは、この世界に存在を止め置く膨大なる生命のエネルギー、そうそれは試金石なのだ。
プロフェツサーは言った。「だって、つまらないだろう」と
「お前の顔だけは見たくなかったよ教授」
「ああ、それは重畳、男に好かれるなど、願い下げだ」
この”世界”は滅びかけていた。ここは世界の外に作られた偽造世界、ここは妖精のあふれる世界ではなく、その真実は逆、妖精の世界に滅び行く人間達が引き込まれた。
そして人間達は妖精とその圧縮された時間という味方をつけた。
滅び行く人間達を護る。その為に妖精を行使する。それが、この世界だった。二つの世界は滅ころびかけていたのだ。妖精を信じる力は消え去る寸前にて、妖精界も滅びに貧していた。そうして人間達の世界もあの日滅びるはずだった。
大気は猛毒に満ち、海は渦巻いた。その滅び行くはずの世界に介入したものがいた。
R.J.ノイマイン、プロフェッサーの異名を持つ、位界の住人、多重世界に介入する異分子、魔術師と言う。
「黄金の盾を持つ騎士、トパーズは、君を護って死んだ」
「全てを貫くダイアモンドは、君の思想を貫き、そうして、消えた」
「浄化の炎をまき散らし、ほんのわずかの地表と引き替えにルビーは埋もれた」
「君のいない間にも戦いは続き、仮初めの君の平穏の裏で、僕らは最期かも知れない林檎の木を植える




