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思想粘土
思想粘土、それが、世界に妖精を現出させた魔法の名前だ。
その見た目は何の変哲もない茶色の泥の固まり、それに妖精の扉と呼ばれる宝石を埋め込み、そして、念じよ、それは、所有者の意志を反映し、少女の姿を基本とした様々な形態をとる。
家事の妖精、唄うもの、それは所有者の目的に応じ様々な形態を取る。
ただ、ゆめゆめ、忘れるなかれ、妖精は決して、万能でもなければ、人間たちの奴隷ではないのだ。
様々な形態を取れる妖精に、魔法使いは、呪いをかけた。
身長は三十センチまで、女性型のみとする。ただ、それだけ、魔法使いは、無限の可能性があると言った。ただ、その可能性については、何も語らなかった。