普遍なる世界
駄文な上に中途ですが、感想書いてくださると嬉しいです。やる気になります。
人の強欲はとどまることを知らず。怠惰も嫉妬も七つの大罪は未だ一つも淘汰されてはいなかった。そう、そこに機械仕掛けの妖精が現れたところでなにも変わることはなかったのだ。
その機械仕掛けの肉体を器用に操り、その妖精は黄金の髪を揺らし飛翔する。
獲物を見定め、「マスター、捕獲っ!!」合図とともにスパイダーネットが、打ち出され、獲物を絡め取る。
「やったよ、マスター」褒めて褒めてと言わんばかりに、背中の飛行ユニットを揺らしながら、青年の周りを文字通り飛び跳ねる。
「え、えーとキャスティ、燃料の無駄遣いはやめようね。貧乏だし、うち」いささかくたびれたような、無精ひげの青年が、なるべくカドをたてないようにと言い募るが、
「……」案の条、褒められるとばかり思っていた少女は、ゆっくりと青年の肩に降り立つと「マスター、髭剃ってください」「いや、あのキャスティ?」「猫背で歩かないで」「だからね、キャスティ」「お金が底をつく前に、仕事の選択肢があるうちに、仕事してください」「キャ、キャスティさん?」「だいたいあたしの燃料代って微々たるものだし、マスターが腹減った、死ぬとかいうから、この仕事引き受けたんですよ、私の本当の使用目的知ってますか、マスター」
「ええと、すいません、キャスティさん、僕が悪かったです」
「わかってくれればいいんです。まずは、髭を剃るところから始めましょう」
「え、え~」
と、路地裏で漫才を繰り広げる。少女の名はキャスティ、この世界に現出する術を手に入れた。妖精の一人だ。