表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/20

マタイによる福音 第13章

 13:1 その日、イエスは、家を出て、湖の岸に座っていた。

 13:2 大勢の人々がイエスの所に集まったので、イエスは小船に乗って座った。すると、全ての人々は岸に立った。

 13:3 イエスは、次のように、多数の事を例え話で話した。「見なさい、農家が種をまきに出て行った。

 13:4 農家が種をまいていると、ある種は道端に落ちてしまった。すると、鳥達が来て、その種を食べてしまった。

 13:5 ある種は土が少ない岩だらけの地に落ちてしまった、すると、すぐに、その種は芽生えた、なぜなら、土が深くなかったからである。

 13:6 太陽が昇ると、その種は枯れてしまった。なぜなら、その種は根づいていなかったので、(水の潤いが無かったため、)その種は枯れてしまった。

 13:7 ある種は茨の中に落ちてしまった。茨が成長して、その種を塞いでしまった。

 13:8 ある種は結果をもたらす良い地に落ちた。(それらの種のうち、)ある種は百倍に成り、ある種は六十倍に成り、ある種は三十倍に成った。

 13:9 聞く耳の有る者は聞きなさい」

 13:10 すると、イエスの弟子達が来て次のようにイエスに話した。「なぜ、あなた様(、イエス)は、例え話で話すのですか?」

 13:11 イエスは弟子達に次のように答えた。「あなた達(、イエスの弟子達)には、神の王国の神秘についての知が(神の聖霊によって)与えられている。しかし、大衆には(未だ)与えられていない。

 13:12 (正しい心を)持っている者は、(持っていなかった物まで、)より与えられて、豊かに成る。逆に、(正しい心を)持っていない者は、持っている物(、才能、学力、記憶、魂の命など)まで取り上げられてしまう。

 13:13 そこで、(イエス)は大衆に例え話で話す、なぜなら、大衆は(今は)見ても(見る目が無くて)見えず、聞いても(聞く耳が無くて)聞き入れず、理解できない。

 13:14 大衆において、次のようなイザヤの預言は実現してしまっているのである。(イザヤ書 六章九節と十節)『あなたたちは聞いても理解する事ができないであろう。あなたたちは見ても理解する事ができないであろう。

 13:15 なぜなら、この人々の心は鈍く成ってしまっているし、聞く耳は聞こえなく成ってしまっているし、見る目は閉ざされてしまっている。それは、見る目を持ったり、聞く耳を持ったり、心で理解したりして罪を悔い改めて、私(、神)に治されないためである』

 13:16 しかし、あなた達(、イエスの弟子達)の見る目は幸いである、なぜなら、あなた達(、イエスの弟子達)は見ている。あなた達(、イエスの弟子達)の聞く耳は幸いである、なぜなら、あなた達(、イエスの弟子達)は聞き入れている。

 13:17 無上に確かに(イエス)は次のように教える。多数の預言者達や正しい人達は、あなた達が見ているものを見たいと望んでいたが見る事ができなかった。また、(多数の預言者達や正しい人達は、)あなた達が聞いているものを聞きたいと望んでいたが聞く事ができなかった

 13:18 さて、農家の例え話について聞きなさい。

 13:19 神の王国についての言葉を聞いて体得しなかった人の所には誰の所にでも、悪いものが来て、その人の心にまかれたものを取り上げてしまう。これが、道端に落ちた種の例えの意味である。

 13:20 岩だらけの場所に落ちた種、これは、神の王国についての言葉を聞いて、喜んで、拙速に受け入れてしまった人の例えである。

 13:21 しかし、その人自身に根づいていないので、少しの間しか保持できない。神の王国についての言葉のために問題や迫害が起きてしまうと、すぐに、つまずいてしまう。

 13:22 茨の間に落ちた種、これは、神の王国についての言葉を聞いても、この世についての心配や富による誘惑が、神の王国についての言葉を塞いでしまい、(善行という)結果が無い人の例えである。

 13:23 良い地に落ちた種、これは、神の王国についての言葉を聞くと体得して(行動という)結果をもたらす人の例えであり、ある人は百倍、(善行という)結果をもたらすし、ある人は六十倍、(善行という)結果をもたらすし、ある人は三十倍、(善行という)結果をもたらす」

 13:24 イエスは、次のように別の例え話をイエスの弟子達に話した。「神の王国は、自分の畑に善い(小麦の)種をまいた人のようなものなのである、

 13:25 しかし、人々が眠っている間に、敵が来て小麦畑の中に毒麦の種をまいて行った。

 13:26 (善い小麦が)葉が芽生えて結果をもたらすと、毒麦も現れた。

 13:27 下僕たちが来て主に次のように話した。『主よ、善い(小麦の)種を畑にまいたのではないですか? どこから毒麦は来たのでしょうか?』

 13:28 主は下僕たちに次のように話した。『敵が毒麦をまいたのである』。下僕たちは主に次のように尋ねた。『行って、毒麦を(引き抜いて)集めますか?』

 13:29 しかし、主は次のように話した。『いや、毒麦を(引き抜いて)集めようとて、(善い)小麦の根まで引き抜いてしまうといけない。

 13:30 収穫の時まで両方共に育てなさい、そして、収穫の時に私(、主)は刈り入れる者達に次のように話そう。まず、毒麦を集め、束に縛りつけ、燃やしてしまいなさい。(善い)小麦は私(、主)の倉庫に集めなさい』」

 13:31 イエスは、次のように別の例え話をイエスの弟子達に話した。「神の王国は、一つの芥子(からし)の種のようなものなのである。ある人が、芥子(からし)の種を自身の畑にまいた、

 13:32 芥子(からし)の種は、他の全ての種よりも小さいが、成長すると、他の畑の作物よりも大きい物と成って、空の鳥達が来て枝に止まれるほどの(大きい)木に成る」

 13:33 イエスは、次のように別の例え話をイエスの弟子達に話した。「神の王国は、『パン種』、『イースト酵母菌』のようなものなのである。ある女性がパン種を三 量りの小麦粉に入れると、パン種は全てを膨らませる」

 13:34 イエスは大衆には全ての話を例え話で話した。イエスは例え無しでは大衆には話さなかった、

 13:35 預言者によって(神が)話した次のような預言を実現するためにである。(詩編 七十八章二節)「私は例え話で口を開くであろう。(例え話で)私は『創世から隠されているもの』を話すであろう」

 13:36 イエスは、人々を残して、家に入った。イエスの弟子達はイエスの所へ行くと次のように話した。「畑の毒麦の例え話について説明してください」

 13:37 イエスは、イエスの弟子達に次のように答えた。「善い種をまいた主とは、人の子(、イエス)の例えである、

 13:38 畑とは、この世の例えである、善い種とは、神の王国の子達の例えである、毒麦とは、悪いものの子達の例えである。

 13:39 毒麦をまいた敵とは、悪い霊(、悪い精神、悪の精神)である。収穫の時とは、この世の終わりである、刈り入れる者達とは、天使である。

 13:40 毒麦が集められて火で燃やされてしまう。この世の終わりには、そのように成ってしまう。

 13:41 人の子(、イエス)は、イエスの天使達を派遣する、天使達は、神の王国から、つまずきをもたらしてしまう者ども、悪行を行う者どもを全て(除去して)集める、

 13:42 そうしてから、悪行を行う者どもを炉の火(、地獄の状態)に投げ捨てる。地獄で、(悪行を行う者どもは、)泣いたり、歯ぎしりしたりしてしまう。(※『歯ぎしり』とは『自分で自分の首を絞める』例えである。)

 13:43 それから、正しい人達は、正しい人達の父である神の王国で、太陽のように輝く。聞く耳の有る者は、聞きなさい。

 13:44 また、天の神の王国は、畑に隠されている宝のようなものなのである、ある人は、宝を見つけると隠されているままにしておく。喜んで、その人は、去って所有物を全て売ってから、その畑を買う。

 13:45 また、天の神の王国は、善い真珠を探している商人のようなものなのである、

 13:46 その人は、大いなる価値の真珠を一つ見つけると、去って、全ての所有物を売ってから、真珠を買う。(※『真珠』は『知』、『真理』の例えである。)

 13:47 また、天の神の王国は、海に投げ入れて色々な種類の魚を集める網のようなものなのである、

 13:48 網が満ちると、漁師は網を岸に引き上げる。漁師は、座ると、善い者は容器に入れるが、悪い者は投げ捨ててしまう。(※魚は人などの例えである。人と魚は水の元素に対応している。)

 13:49 この世の終わりには、そのように成る。天使達が来て、正しい人達から、悪人どもを分離する、

 13:50 そして、(天使達は、)悪人どもを火の炉(、地獄の状態)の中に投げ捨ててしまう。地獄で、(悪人どもは、)泣いたり、歯ぎしりしてしまう」

 13:51 イエスは、イエスの弟子達に次のように話した。「これらの例え話を全て理解できましたか?」。イエスの弟子達はイエスに次のように答えた。「はい、主よ」

 13:52 イエスは、イエスの弟子達に次のように話した。「だから、神の王国について学んだ全ての(真の)学者達は、新しい物と古い物を倉庫から取り出す主人のような者なのである」

 13:53 イエスは、これらの例え話を話し終えると、そこから出発した。

 13:54 イエスは、故郷に帰って来ると、ヘブライ人の礼拝堂で人々に教えを説いた、そのため、人々は、驚いて次のように話した。「どこから、この人(、イエス)は、このような知と、これらのような力の有る御業(、奇跡を起こす力)を手に入れたのであろうか?

 13:55 この人(、イエス)は、大工の息子ではないか? (イエス)の母は、マリアと言い、(イエス)の兄弟たちは、ヤコブ、ヨセフ、シモン、ユダではないか?

 13:56 (イエス)の姉妹達は皆、私達と共にいるではないか? どこから、この人(、イエス)は、これらの物を全て手に入れたのであろうか?」

 13:57 人々はイエスによって不機嫌に成っ(て、つまずい)た。イエスは、人々に次のように話した。「預言者は、故郷と実家以外では、たたえられる」

 13:58 イエスは、故郷では、故郷の人々の不信心のせいで、多数の力の有る御業(、奇跡)を起こさなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ