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図書室。

鳶がまわる。

作者: caem


 ふと 見上げてみたら ぐるぐるとまわっていた


 都会の真ん中で たった一羽の鳶が はるかたかくに


 よほど気持ちよかったのだろうか 長い間翔んでいた


 空の具合は知らないけど 雲は陰りを見せていたけど


 風に任せて ぐるぐると 羽ばたきもせず 旋回して


 地上の人混みなんて気にせず それが羨ましくていた


 あんなふうに 自由気ままに 翔べたらいいのになあ


 ばたばたせずに ぐるぐるまわる 鳶になりたいなあ


 それはそれで いそがしいのかもな 慌ただしいのかもな


 

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