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コイツ俺の事が好きだと想ってたら? 実は俺の弟の事が好きだったのかよ!?

作者: 七瀬







俺は完全に勘違いをしていた。

ずっと俺の事が好きだと想っていた女が“実は俺の弟が好きだった事。”

いつも俺の隣に気がついたら居たこの女は俺に気があるもんなんだと

俺は勝手に思い込んでいただけだった。

俺はいつも一つ下の弟と一緒に居たから? 

俺をこの女は利用していただけだった。



『ねえ優斗くん? これ食べる?』

『何それ?』

『新商品のお菓子なんだって!』

『食べる!』

『僕も食べたい!』

『優磨くんも食べてみて!』

『ありがとう~』

『これ? めちゃめちゃ美味しいじゃん!』

『そうだな、兄貴!』

『本当に二人は仲が良い兄弟なんだね!』

『そうかな。』

『そうだよ! 羨ましい!』

『俺と結婚したら? 俺らの家族になれるよ。』

『そっか! そうなれたらいいな~』






こんな事言われたら? だれでも勘違いするに決まっている!

でも? この時、この女が弟に向けて言った言葉だと後で気づく。

弟は俺の横でニコニコ笑っていただけだったけどな。

【そうなれたらいいな~】は弟と結婚して家族になれたらいいな

だと今は思える。





でも、しみじみ今思うと? “勘違い”って怖いなと思った。

俺の事を勝手にこの女が好きだと俺が思い込んでいただけだ。

知らず知らずのうちに俺はこの女の事を本気で好きになっていた。







・・・俺の事を好きだと思い込んでいたこの女が俺の弟に

告白した事で俺らの関係は崩れていく。




『ごめん兄貴、僕とえな付き合う事にしたんだ。』

『えぇ!?』

『えなの方から告白してきてさーお互い付き合おうかって

話になって。』

『・・・そ、そっか、そうなんだ、良かったじゃないか、えなはいい子

だし! 俺は凄くいいと思うぞ!』

『兄貴? 凄い動揺してないか? ひょっとして、』

『違う! 優磨、俺は兄貴としてただ嬉しいだけだよ。』

『やっぱりサイコーの兄貴だな~!』

『えなの事、大事にしろよな!』

『あぁ!』







あまりにもショックで俺はかなり動揺していたはずだ!

一瞬、弟に俺がえなの事が好きな事がバレかけたじゃないか......。

まあ、なんとか誤魔化す事ができたがな。




・・・でも? “なんで俺じゃないく弟なんだよ!”

見た目も性格もあまり変わらないのに、俺よりも弟がいいなんて

俺は納得できなかった。

でも二人は俺がえなの事を好きな事も知らないし。

今まで通り三人でいようと弟とえなに言われる。

俺の気持ちはどうしたらいいんだよ。

イチャイチャする二人の姿を目の前でなくてはいけない!

俺の心はギュッと誰かの手で握られたみたいに痛くなった。





『兄貴、今度! 三人で遊園地に行かないか?』

『いや? 二人で行って来いよ、俺はいいわ!』

『なんでだよ! 付き合い悪いな~今までは3人で何処でも行ってた

じゃないか! どうしたんだよ兄貴?』

『ふたりでデートしたらどうだ! お前ら付き合ってんだろう。』

『・・・まあ、そうだけど、』

『じゃあーこれからは俺を誘うな!』

『・・・あ、兄貴、』








好きな女性ひとに好きになってもらえないのがこんなにも辛い

モノだとは思ってもみなかった。

何度も考えるのは? “何故? 俺じゃなくて弟なのか?”

俺はずっと彼女の事が好きだったのに......。

彼女が選んだのは弟だった。

何故? 俺じゃないんだよ!




・・・もう何度も彼女の事は忘れようと心に決めたのに。

それすらできない!

波のように彼女への気持ちが引いては押し寄せてくるを繰り返している。

他の女性ひとと一層の事、付き合おうとも考えたけど、、、?

それもできなかった。 





俺の事を好きだと想っていた彼女は、、、?

俺の弟の事が好きだった。

たったそれだけの勘違いが俺の心を今も苦しめている。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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