表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/15

変化(チェンジ)

幸運にもその日、白斗は激レアバイトで新作映画【色鳥々の世界】の撮影に、AD一日体験として参加していた。


(やべー、まじで書類出したときは通ると思わなかったなー、映画の撮影現場とかテンション上がるー♪)


「では色鳥の世界のキャストさん入りまーす!よろしくお願いしまーす。」


スタッフの掛け声とともに、キャスト陣がスタジオに入ってくる。みたことのある役者たちのなかに、ひと際綺麗な女性がいた。


(綺麗な人だなー、女優さんかな?)


白斗がその人のことを見つめていると、彼女が彼に視線を向け返してきた。


(やっべ、見つめてるの気づかれたかな。)


白斗は目線を反らし仕事に戻る。しかし彼女の目線が彼から離れることはなっかった。女性経験の全くない彼にとってそんな経験は初めてで、彼の頭の中は混乱していた。

(撮影中ずっと俺のことみてたよな…俺何かしたか?それともついに俺の時代きたか?まあね見つめたくなるのわかるよ、カッコいいもんね俺?やっと気づいた?もしかして今波に乗ってるんじゃね?俺wってんなわけねーか、いつも通りあの人冴えなくねで終わるに決まってる。なんてことを考えているうちに、その日の撮影が終わった。


「お疲れ様でしたー」


「あーちょっと君!こっち来てもらえる?」


スタッフの一人が白斗に声をかける。


「えっ、はい。なんでしょうか?」


彼は戸惑いながら返事をする。


(どうしたんだろ?なにかミスった?あ、さっきの人)


「ああ、この方がね君のことを気に入ったみたいで」


(へ?何?どういうこと?)


「あの私、スターカラーズのマネージャーをしている霧島みどりと言います。」


みどりは彼に微笑みかけながら、口を開く。


「え、マネージャー?女優さんじゃなくて?あ、えっと、潮ノ谷白斗です。」


白斗は首をかしげながら返事をする。


「すみません急に声をかけてしまい、もしよろしければうちの事務所に俳優として所属して頂けませんか?」


彼女は、彼のことをまっすぐ見つめ、問いかける?


(ん?いやまてまておかしい。会ったばかりだし、それに俺は冴えない一般人だし、夢…か?)


「え?どういうことですか?詳しく聞かせてもらってもいいですか?」


彼は不思議に思いながら、彼女に聞き返す?


「はい。あのですね、スタジオに入ってからずっとあなたのことが気になっちゃて。」


(え?まじ?ついに?俺の時代キターーーーーー)


「だって動き変なんですもん!うまく言い表せないんですけど、こう才能を感じました。」


彼女はとてもまっすぐに、彼に訴えかけていた。


(ああそういうことね、ん?分かってたよ?俺イケメンじゃないしね?でもこの人一生懸命だし、今の生活に満足してるわけじゃないからな、これで何か変わるなら)


「えっと、分かりました。」


そんなこんなで事務所に入ることになった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ