鉱山の主
「鉱山の主」と対峙するアンナちゃん目線。
…
……と見せかけて、まさかのご本人目線!!
どうしてこうなった!!??
ちなみに、「鉱山の主」は自称です。
だって不法占拠だもん(´-ω-`)
「いや、法とかウチ関係なくね?」
チィーッス、元気?あ、興味ないから答えなくていーよー。
ウチの名前はケール。何か体に良さげじゃない?知らんけど。
クラノートフロッシュって魔獣の、美少女やってまーす。
ウチは池の近くのド田舎で、家族やダチと暮らしてたワケなんだけど、ぶっちゃけ超ヒマだったんだよねー。
だって、どっか食べに行く所も無いし、良い感じのデートスポットも無い。いやもう萎えるわー。
これはもう、都会に進出するしかなくね?
超マジメに魔獣生プラン練ったウチは、その後すぐに故郷を捨てたんだよね。
でもまぁ、そう簡単に都会には行けなかったんだよ。ほら、ウチ美少女だから。
「――シャァァァ!!!!」
はい、出た。地方で調子乗ってるヤツ。
ウチより背ぇ高いからって、いい気になんなっつーの。
とか思ってたらソイツ、いきなり口から煙吐いてきたワケ。
汚なっっ!しかも臭っっ!!
慌てて飛び退いたから良かったけど、ウチがいた場所は煙が消えた後ドロドロぐちゃぐちゃだし。
調子乗ってる上にフケツとか、マジ無理!!!!
「吐くならせめて、これくらい綺麗なのにしろ!」って意味も込めて、ソイツに思いきり水の玉ぶつけてやった。
ウチが出したのはフツーの水だから。H2Oね。
ついでに口の前で魔法で水の玉作って発射しただけで、吐いたワケじゃないから、そこんとこヨロシク。
それよりフケツヤローが、ウチの魔法だけで伸びてんだけど。
乙女のワンパンでK.Oとか、どんだけザコよw
ウチはまた、都会目指して歩き出した。
ほら、よく言うじゃん?
「ザコに構っている時間はない」って。ホントそれ。
――で、当然だけど、絡まれるのが一回だけとか無いよね。ほら、ウチ超絶美少女で魅力的だから。
遠いからバレないとか思ってんの?見られてんのバリバリ分かってるし。
しかも、上から見下ろしてくるとか何様だよ。
あと「ピーピー」鳴いててウルサイ。あれってケンカ売ってんの?買うよ?
いくらウチが超絶美少女で優しいっていっても、限界はある。
ウチは、いつまでも「ピーピー」泣きながら付いてくるストーカーヤローに制裁してやる事にした。
ウチは舌を伸ばして、ストーカーヤローの足を掴まえた。
向こうは捕まるとは思ってなかったみたいでビビってる。
こう見えても、ウチは痴漢されたら捕まえて引き渡すタイプだから。
何処にって、K・F警察に決まってんじゃん。
掴んだストーカーヤローを引きずり下ろしながら、ウチは逆に空中にジャンプした。
当然外れる事なく、ストーカーヤローに頭突きを喰らわしてやった。
拳と頭突きはケンカの基本だよねー。
目ぇ回しながらもウチに乱暴しようとしたから、ストーカーヤローの胸ぐら付かんで往復ビンタをお見舞いしてやった。
乙女のビンタ、絵になるっしょ?
んで、ストーカーヤローを下にして、ウチが華麗に着地して終了。
今思えば、乙女の下敷きなんてドラマのワンシーンみたいで、ストーカーヤローにはご褒美だったかも。
うわぁ……今度から気を付けよ。
そんなカンジで色々絡まれたけど、全部蹴散らしてやった。
どいつもこいつも、舌舐めながら「どうやって美味しく頂こうか」って目で見てくる変態ばっかだった。
これだから超絶美少女は辛いんだよねー。
まぁでも地道に進んだおかげで、だいぶ都会には近づいたっぽい。
とりあえずどっか寝るとこをって探してた時に、ウチの価値観を変える場所に行き着いた。
それがこの洞窟。
何か人間が群がっててジャマだったから、蹴散らして中に入ったら、色んな所にキラキラの石が埋まってんの。
この石に人間が群がってたワケだけど、何コレ?
気になったから水鉄砲で砕いて欠片を取ろうと思ったら、何か思った以上に威力凄いんですけど!?
ほらー、石が爆散じゃん!欠片目的だったから良いけど、ムダに多すぎ!
まぁいいや。結果オーライってやつ?
とりあえず欠片の一つを舌で取って、口に入れてみた。
そしたらコレ、すっごい旨いの!
甘さも丁度良くて、何より食べると元気になってくるんですけど!?
いやー、これは群がるよね。旨いし、ケールより体に良さげだもん。
今夜のホテル探してたつもりだったけど、ここは涼しいし飯もあるし、独り暮らしの女子には丁度良い部屋の広さだった。
何より後で気付いたけど、あの石のおかげで、水の魔法を使うのも少ない力ですむ。エコだよエコ。
そういえば昔に、「遊ぶなら都心、住むなら郊外」って先輩が言ってたっけ。今なら分かるわー。
先輩の名言を思い出したウチは今、とりあえず都会進出は置いといて、部屋の模様替えを頑張ってるトコ。
やっぱ、ダチ呼んでパーティーできる場所は必須だよね。
◇◆◇
――そうやってウチが頑張ってる所に、アポなしでウチの部屋に入ってきたヤツ等が居るんだけど。
「――ペンダント、ブローチ、リング……。さて、どれが良いものか……」
「どれでも良いけどさ、対象が目の前に居るんだから気ぃ引き締めろよ。」
「あぁ、討伐しないと作れないんだったな。何と面倒な」
「だったら普通に料金払って、作りにくれば良かったじゃん。工房の人、頼まれたら手作りアクセの教室もやってるって言ってたぞ」
「……その発想は無かった」
「えぇー……」
……何コイツ等?ウチにリア充アピールしに来てんの?
何言ってるかは分かんないけど、ウチ放っぽってメッチャ話してんじゃん。
帰れよ。こちとらヒマじゃねぇっつーの。
「まぁ、経費削減と人助けの一石二鳥という事で、結果オーライとしておこうか」
「あ、そう……」
「それより見たところ、外殻が黄色と黒の斑だな。――亜種か」
「何か特殊な攻撃手段を持ってるかもな」
「あんな目に刺激の強い色合いの外殻、ちゃんと値段が付くのか?」
「そこかよ……。いや、俺も気になるけど」
……だから帰れよ。コイツ等、いつまでリア充やってんだよ。
いい加減ムカついてきたから、とりあえず水の玉をけしかけてみた。
自分の魔法で、部屋を綺麗にしながら模様替えしてたから、だいぶエコ仕様の魔法には慣れてきた。
かなり力抜いたから、さすがに人間でもケガくらいで済むはず。
逆に死なれたら、せっかくウチが綺麗にしてきた部屋に、粗大ゴミが捨てられた状態になって困る。
さっさとビビって帰ってれば良かったのに、コイツ等、わざわざウチが加減してやったら切って捨てやがった!
「威勢が良いな。結構結構」
何言われたか分かんなくても、この女の目を見てれば分かる。今、絶対バカにされた!!
ム カ つ く ー !!
「独り身の可哀想なヤツ乙w」ってか!?
言っとくけど、ウチだってちゃんと友達いるし、趣味じゃなくて振った男だっていっぱいいるからな!!
ウチの親切心が分からないヤツなんか、もー知らんし!
部屋は後で綺麗にし直してやる!!
ウチは、リア充コンビの周りの地面から、氷の針を生やした。
エコ魔法練習中に、何か頑張ってたら出来るようになってたんだよねー。スゴくね?
なのに、男のバリア的なので防御はまだ良いして、女の方は針の上にフツーに立ってるんですけど!?
「水だけでなく、氷の魔法も使えるのか」
「どっかの看板狼と違って、本来の意味の亜種みたいだぞ」
「ヴァイスだって上位存在だぞ。我が家の稼ぎ頭だ」
「あ、そう……」
ムキィー!今絶対、ウチをダシにしてリア充モードに入ったよね!?何なのコイツ等!?
ウチは、女の足場の氷を溶かして、その水を形を変えて女にけしかけた。
イメージは、前にウチに絡んできたフケツヤロー。
こんなヤツ、アイツのエサになっちゃえば良いんだよ。
同時に、今度は玉を氷に変えて思いっきり打ち出した。
挟み撃ちは戦術のキホンだって、K・F学校でも習う常識だし。
あの女は水をもう一回凍らせて、さらにその上から振り向き様に、剣で氷の玉を打ち返して来た。
危なっっ!!!!
スポーツじゃないんだから、ピッチャー返しとかやめろっつーの!
地面にめり込んでんじゃん!どんな勢いで返してんだよ!?
しかも何凍らしてくれてんの!?
リビングにフケツヤローの像が建っちゃったじゃん!!すっげぇー悪趣味!
そんな溜まりに溜まったイライラが爆発して、部屋のあちこちから氷の針が生えてきた。
リビングがメチャクチャだけど、像が壊れたからまぁ良いや。
足場の像が無くなった女だけど、横から生えた針にぶら下がって下から生えてきた針をかわした。
かと思ったら、そのままブラブラ揺れて上から伸びた針をかわしながら、勢いつけて別の針の所に飛んで、またぶら下がった。
……サルかよ。
「――おっと」
氷の針を避けながらチョロチョロするサル女は鬱陶しかったけど、何本目かの新しい針の上に移動したタイミングで、ようやく舌で掴まえられた。
乙女には似合わないけど、ウチは前足に氷で爪を作った。
後はサル女を引っ張ってきて、そのまま抉ったらおしまい。
もう部屋中メチャクチャだから、粗大ゴミが増えたところで、もうどうでもいい。
――って思ってたのに、あの女、全っ然動かないんですけど!?
いくらウチがか弱いって言っても、全力で引っ張ってるのに微動だにしないとか、銅像か何かかよ!
いやむしろ、ちょっとずつそっちに引っ張ろうとしてるよね?ヤメロ、乙女の舌握んな!!
とうとうウチは、思いきり女の方に引っ張られて、地面から足が浮いた。
こうなったら、あの女の所に着いた瞬間、乙女の爪で引っ掻いてやる!
そう思ったけど、ウチの爪があの女に触れる前に、口の中に何かを突っ込まれた。
「わざわざ来てもらって悪いな。そして、さよならだ」
ふざけんなっつーの。
人を呼びつけんなら、こんな鉄味の不味い剣じゃなく、お茶とお菓子くらい、用意しとけ、ってーの……。
「春眠暁を覚えず」
いやー、この言葉残した人素晴らしいよね!鷺草の座右の銘だよ。
「何か知んないけどさー、ウチの話ちゃんと聞いてた?」
……zzZ。。。
「寝るなー!!!!」
――そんな訳で、更新が滞ってしまいました。申し訳ない……。
何故か最近睡魔が凄いのです。今後もちょいちょい遅れるかもです(´Д`)すみませぬ……。




