表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦乙女の帰還  作者: 鷺草
乙女の再出発
24/44

乙女は傭兵になりたい


おちゃらけ鷺草の天敵、説明回……orz

後書きに簡単に纏めますんで、面倒な方は前半を読み飛ばして頂ければと……。


でも全部読んで下さると、鷺草は喜びます(*´-`)





突然ではあるが、騎士と傭兵の違いはご存じだろうか。


そもそも騎士とは、この国に雇われている傭兵の事である。

傭兵と呼ばれてはいるが、その仕事は多岐にわたる。

戦争の助っ人や魔獣討伐は勿論、行商人の護衛や危険地帯での対象物の採取、変わった物だと僻地のガイド役等もある。

要は、少なからず危険を伴う仕事を一手に引き受ける何でも屋が傭兵なのだ。


では国に雇われ、騎士になるとどうなるのか。


まず、収入が安定し、騎士専用に確保されている居住区の物件を格安で借りられる。

ちなみに、その居住区近くで騎士達に重宝されている定食屋が、我が家の【ワンコの垂れ耳亭】である。

他にも居住区の中には病院や公園も整備されているため、家族が出来ても過ごしやすい。

更に、任務で大怪我を負った時の手当や、勤続年数に応じた退職金も支給される。


しかしながら騎士は、命令された任務には絶対就かねばならない。


ただの傭兵ならば、仕事の内容や報酬に不満があれば、その仕事を断れば良い。

けれど騎士になると、死ぬ確立の高い魔獣討伐にも向かわなければならないし、戦争に駆り出されれば人を斬らねばならない。


そう、傭兵は自由なのだ。


若い内に稼いで早めに引退する者、日々の生活の合間に小遣い稼ぎをする者、本業ついでに多目に素材を採取して売り捌く者。

依頼内容とさえ合えば何でもありである。

さらに上位の傭兵ともなると、騎士の年収を越えることは割とある話だ。


要は、安定した生活を取るか自由を取るかの違いなのだ。


さて、私は騎士を目指す訳だが、具体的にはどうすれば良いのか。


騎士となるには、国の設立した騎士学校に三年間通う必用がある。

この三年間は、騎士と傭兵の中間のような位置付けになる。

多くはないが給金が貰え、空いた時間に傭兵として簡単な依頼を受ける事も出来る。

三年が過ぎ卒業できれば、晴れて騎士の仲間入りである。


その騎士学校に入学するには、二つの資格が必用となる。


まずは十三歳以上である事。

騎士となる三年後に、成人である十六歳を迎えている必用があるのだが、入学の年齢に上限はない。

結婚を機に、傭兵が騎士を目指すなんて事もよく聞く話だ。

ちなみに、最高齢は八十歳のご婦人だったか。

【若作り】という加護を賜っていた方らしく、騎士としてそれはそれは大活躍したそうだ。


二つ目が、貴族の推薦を受けているか、傭兵としてのランクがC以上である事だ。


傭兵には、新入りから順にE・D・C・B・A・Sとランク付けされている。

登録を済ませたばかりがEランクで、Cランクで一人前、Aランクともなると百戦錬磨の屈強な戦士だ。

Sランクは歴史上数える程しか居ない、伝説上の人物だ。


また、貴族の中には私兵を雇っている者もいる。

その中の選りすぐりの者か、自身の身内を入学させる場合もある。


いずれにせよ騎士学校では、もちろん戦闘訓練も含まれるが、この国の法や地理の学習、任務の研修等がメインとなる為、戦闘の基礎から教えている時間はない。

そのため、一人前の傭兵か、貴族の看板に泥を塗らない程の実力者にのみ、入学が許される。


お気付きかも知れないが、現在の私はまだ入学資格すら満たせていない。

年齢はどうしようもないので、まずは傭兵として実力を磨く事に励もうと思う。

当然ながら、貴族の推薦に心当りなどある筈がない。


目指すは、十三歳(最短)での騎士学校入学である。


◇◆◇


ヴァイスの(たぶん)魔獣(の亜種)登録が終了し、一緒に帰宅する。

時刻は丁度、お昼の営業が始まる頃だった。

いつもの様に接客の手伝いと昼食を済ませ、私はもう一度外出した。

今の私に、二日続けて昼食を抜くという選択はない。


向かうのは、この街の南西にある傭兵の互助組織【ツンフト】の本部である。


互助組織の名の通り、【ツンフト】は傭兵を取り纏め、依頼人との交渉を円滑に進めるための組織だ。

傭兵としては【ツンフト】に行けば何かしらの仕事が用意されているし、依頼人側も余程の無茶な要求でない限りきちんと解決されるため、win-winの間柄を作り上げている。

ちなみに東の国デュナスでは、同様の組織の事を【ギルド】と呼んでいるらしい。


騎士を目指す私も当然、本部で傭兵登録をしなければならない。

騎士学校の入学の目安となるランク付けを行っているのは、【ツンフト】のみである。

何より、余程の信頼がない限り、【ツンフト】発行の登録証がない自称傭兵など、一般人から見ればゴロツキと同義でしかない。


◇◆◇


――さて、気合いを入れて【ツンフト】本部まで足を運んだ訳だが、入口のドアノブに触れる直前に、後方へ飛び退く事となる。


その直後には勢いよく扉が開き、中から二人の男が大量の水と共に吐き出されてきた。

避けていなければ、私もまとめて濡れ鼠になる所だった。


「バカ野郎っ!仕事は"信用第一"っつってんだろうが!依頼の品チョロまかそうとしてんじゃねーぞっ!!あぁっ!?」


遅れて一人の中年男性が現れ、先に吐き出された二人の胸ぐらを掴んで説教を始めた。

――本部入口の真ん前で。


どうも私の傭兵登録が妨げられる様な出来事が頻発している気がするのだが、これは私の思い過ごしだろうか……。





【今回のザックリまとめ】

・傭兵は、危険を伴う仕事を引き受ける何でも屋。

・国に雇われた傭兵が、騎士と呼ばれる。

・騎士となる為には、Cランク以上の傭兵になり、騎士学校を三年間通い卒業する必用がある。

・騎士学校に通えるのは十三歳からで、この国の成人は十六歳。

・傭兵を取り纏めるのは、互助組織【ツンフト(ギルド)】。

・ヴァイスの魔獣 (?)登録終了後、お昼を食べて、傭兵登録へ向かったアンナ。

・開けようとした扉から、吐き出される男達。

・そして進むこの物語の高齢化と、男性比率の上昇……。

・作者は女の子の登場シーンが書きたい!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ