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戦乙女の帰還  作者: 鷺草
乙女の家族事情
13/44

幼女の弟


これにて二章完結です。

お付き合いありがとうございました(*´ω`*)

今後も、引き続き楽しんで頂ければ幸いです。


……どうでもいい事ですが、わざと「幼女」表記にしておきます。

9歳は「少女」のような気もしますが、スルーでお願いしますm(__)m





「――うぅー……」


エルヴィンの家の一日は、姉・アンナのうなり声から始まる。


父さんと母さん、姉さんと犬のヴァイスが、揃ってテーブルを囲む朝ごはん。

僕が生まれる前から、姉さんは毎朝、料理の練習をしているらしい。

でも、あんまり上手くいってないみたいで、今日も卵を割るのを失敗して、父さんが殻を除けてオムレツにしている。

ちなみに、僕もヴァイスも卵はちゃんと割れる。


別に、姉さんをバカにしたい訳じゃない。

母さんは、そんな姉さんが「可愛い」っていつも言っているし、父さんも「仕方ないな」って言ってるけど、姉さんのお世話を出来るのが楽しそうだ。

姉さんも、僕が卵を割れるのを「凄い!」って素直に褒めてくれるから、僕も嫌な気はしない。


僕の割った卵を、父さんに目玉焼きにしてもらったら、姉さんはすっごく羨ましそうな顔をする。

姉さんのオムレツと交換したら、僕の目玉焼きを宝物を見るみたいに眺めてた。さすがにちょっと恥ずかしい。


そんな姉さんだけど、料理じゃない事になると、僕なんかよりも、ずっとすごい。


「お待たせした。日替り定食とフライ定食のご飯大盛、ミックスサンドのセットだ」


僕の家の一階は、【ワンコの垂れ耳亭】って定食屋をやってる。

今日も、姉さんは父さんが作った料理を運んでいる。一度に三人前。

バランスが取れれば、手に持てなくても腕に乗せて運べるって、姉さんは言っていた。

四歳の僕が運べるのは一品だけだし、ヴァイスは二人前が限界だ。


「ヴァイス、散歩の時間だ」

「ワンっ!」


お昼の営業が終わると、姉さんはヴァイスと散歩に行く。

たまに母さんが、おつかいをお願いする事もあるけど、今日は特にないみたいだ。

帰って来るのは一時間くらい後だと思う。


「ただいま」

「…ゼェ。…ゼェ」


散歩から帰ると、姉さんは変わらないのに、ヴァイスはすごく疲れてる。

どんな道を通ってるのかは分からないけど、姉さんの方がヴァイスよりも体力あるのは間違いない。


でも、ヴァイスも姉さんとの散歩が嫌な訳じゃない。

いつも帰ってくるとまず、後ろ足で立って、前足を膝の上に置いて前屈みになって、息を整える。

疲れがとれると、前足を腰に当てて反り返る。

そして、伸びをしながらスッキリした顔をする。

多分、ヴァイスはかなり楽しんでると思う。


散歩の後は、夕方の営業が始まるまで、姉さんは自由時間だ。

ヴァイスも基本的に自由で、ほとんど自分のベッドで昼寝をしている。

この時間に姉さんは、よく近所の友達と遊んでいる。


騎士の人が多く住んでるこの辺は、当然、騎士の子が多くて、おもちゃの剣で一対一の勝負をして遊ぶことが多い。

姉さんは、その子達の中で一番強い。

負けるところなんか、一回も見たことがないから。

たまに、神さまから力を貰った、十歳以上の子と勝負をしたりするけど、やっぱり負けない。


姉さんと違って、僕は全然強くないけど。

ヴァイスも剣を持つと、へっぴり腰になる。


「小さい頃から凄い子は、それだけ凄い神さまから凄い力を貰える印なんだよ」


前に、母さんがそんな事を言っていた。


神さまから力を貰った人よりも強い姉さんが、明日で十歳になる。

いったい、どんな凄い神さまが、姉さんに力をくれるんだろう。


そして、僕からのプレゼントを喜んでくれるのといいんだけど――。





【ざっくり二章の登場人物まとめ】


◆アンナ

 主人公。

【白の戦乙女】アンナマリアから生まれ変わり、定食屋【ワンコの垂れ耳亭】の娘となった。

 いつか結婚して、家族に手料理を振る舞うのが野望。そう、野望(ここ大事)。


◆アンナママ

 アンナの母親。名前は不明(決めてない)

 おっとりの皮を被ったハイテンション。

【ワンコの垂れ耳亭】のウェイトレス兼経理担当。

 多分、アンナとエルヴィンなら目に入れられる(真顔)。


◆アンナパパ

アンナの父親。同じく名前は不明(決めてない)

【ワンコの垂れ耳亭】の調理担当。

カメラを向けられると、口数が減るタイプ。


◆アンナばあば

アンナの祖母。以下同上(名前は決めてない)

セリフ描写がないから、おそらく父方。

【ワンコの垂れ耳亭】専属派遣社員。


◆ヴァイス

(自称)行き倒れそうになっていた、白い毛の元野良犬。たぶん犬。

芸の幅が広く、ラマーズ法を知っている等、知識も豊富な犬。おそらく犬。

【ワンコの垂れ耳亭】の立ち耳の看板犬として、身を粉にして働いている。きっと犬。


◆エルヴィン

アンナの五歳下の弟。

生まれた時から側にいるヴァイスを、一般的な犬だと思っている。

料理の才能で頭角を表しつつある、【ワンコの垂れ耳亭】期待の星。


◆フロイト

アンナの二歳上の友達兼兄貴分(ツッコミ役)

アンナの事は、意地でも名前で呼ばない。

腕っぷしは同年代の中でも強い方だが、アンナに勝った事はない。


◆フロイトママ

フロイトの母親。名前は不明(決める気がない)

騎士の夫と二人の子を持つ、肝っ玉系専業主婦。

両親とも騎士だったり片親家庭の騎士の子を、任務中預かったりしている。

カレー等、一度に大人数分作れる料理が得意。


◆クライン

アンナマリアだった頃の後輩騎士。【ワンコの垂れ耳亭】常連。

口は悪いが、根は真面目。

今後も出番が有るかは不明。


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