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黒龍会  作者: あるでるの
9/17

チーム結成?

「あ〜あっ!弱いものいじめはつまらねぇ!」


俺はさっき伸した奴にも聞こえる音量でそう言い放った。これを聞いて向かって来てくれれば大成功なんだが。奴らは俺の声にビビってリーダーをつれてそそくさといなくなってしまった。


帰り際にチーム解散の旨を桂川さんに伝えていたな。

あんなクソ弱チームなんて俺のチームメンバーにはいらない。うちのチームは、少数精鋭の最強集団にしたい。


「流石だな。あの黒豹のリーダーをこうもあっさり伸ちまうとは。」


「そんな事はいいよ。なんか桂川さんに呼ばれてるから、俺行ってくるからさ。俺のチームと仕事の話、お友達にしといてよ。」


「あぁ、わかった。」


俺は、ゆっくりと桂川さんの方に歩き出した。

桂川さんは何かを数えていた。そういえば、さっき

黒豹のメンバーから何かを渡されていたな。


「桂川さん、こんなつまらないタイマンに来て頂き、有り難うございました。」


「いや、構わないよ。彼奴等から迷惑料ももらってしね。にしても、目茶苦茶強かったな。ご両親の影響なの?」


「まぁ、そうですね。二人共特殊部隊上がりなんで、元々強いんですけど、俺はその二人から格闘技や対人戦のイロハを叩き込まれたんで。そんじょそこらのチンピラ相手では。」


「そりゃ凄いな。」


「桂川さん、そこらのヤクザ者と比べて話せる人みたいなんで、何か困ったことあったら成川さん伝でご連絡下さい。警察組織として何かご協力出来ることならできる範囲でご助力しますので。」


「それはありがたい申し出だ。なら、これを君に渡しとくよ。」


「これは?」


「俺が新しく作る組のバッチと清水興行のバッチだ。静岡市内でヤクザやチンピラ共に迷惑していたらこれを見せると良い。」


「そうですか。では、もらっときますよ。」


「では、私は帰るので、成川によろしく言っといてくれるか?」


「分かりました。」


俺は桂川さんに別れを告げると先程の場所に戻った。

不死鳥の連中は成川さんの言葉に驚いているようだった。


「それで?どこまで話したの?というか、人数減ってない?」


「全部。話聞いたら、大半が帰っていった。残ったのは、チームの幹部だけだ。」


「皆さんは、チーム解散についてなんか思うところとかないの?」


「無いといえば嘘になるが、俺等は元々成川さんに付いてきたようなもんなので、成川さんが今のチームを解散するというなら、従うし。冴島さんが仕事を用意してくれるっていうなら、今度は貴方に忠誠を捧げるだけなんで。」


「その仕事だけど、少し危険なこともあるけど大丈夫?」


「黒豹共は所構わず襲撃するような奴らだった。金属バットや鉄パイプが拳銃に変わるくらいなもんだろ?」


こいつ等…頭のネジがいくつかの抜けてる気がする。話聞いて帰った奴らのほうがまともと言える。まぁ、俺としては都合は良いけど。


「まぁ、それなら良いけど。一応、成川さんから自己紹介してもらえる?」


「じゃあ、俺からしていこうか。…」


それからが結構長かったから、簡単にまとめてみるか。


不死鳥


成川悟  19歳 総長 

空手と柔道で黒帯を取得。柔道では高校時代に全国大会に出場経験あり。父親が建設会社の社長をしており、その会社は彼の兄が継ぐため、就職浪人中。ただ、御曹司ではあるため、

昔から不死鳥メンバーを養ってきたとのこと。

愛用車は、ホンダのNSX


新道光  19歳 副総長

空手で黒帯を取得。空手で中学・高校と全国大会に出場経験あり。両親は、教師をしている。昔から厳しい教育を施され、高校時代にグレる。その頃、幼馴染であった成川と不死鳥を結成し、今に至る。成川が平和主義であるため、他のチームとの抗争の際には、彼が中心となってチームを主導してきた。ただ、本気でやると成川のほうが強いようだ。

愛用車は、日産のスカイラインGT-R


大森秀悟 20歳 親衛隊長

総合格闘家。とはいえ、目が出ず燻っている。

昔から喧嘩が強く、このチームに入る前は、自分が総長を務めていたチームを率いていた。ただ、成川に敗北し、彼を敬愛するように。総合格闘家として、常に参加はできないようだが、抗争には語らず参加してるようだ。因みに、さっきの大森とは従兄弟同士とのこと。

愛用車は、AE86


榊陽斗  17歳 親衛隊副隊長

日本ボクシング界のスーパールーキー。フェザー級の日本チャンピオン。児童養護施設で少年時代を過ごし、暮らしを一変させるため、ボクシングの世界へ。学生の頃から実力を発揮し、連戦連勝でプロ1年目でタイトルを奪取した天才。メインスポンサーを成川の会社が努めており、そのきっかけも成川が社長を説得したからだという。プロになってからの資金も援助してくれた成川に執心している。

ただ、プロボクサーであり、タイトルランカーになったことから、直接的に抗争には参加しない。ただ、将来的にはボクシング以外で食っていきたいと考えており、今回の話に1番前のめり気味である。



「中々良い人材みたいだ…。」


「そりゃ良かった。」


「う〜ん…。少し待ってもらえるか?あぁ、来週の土曜日とかって暇?」


「「「「必要なら空けるわ」」」」


俺は、話を一旦切り、浩二さんにでんわした。


「どうも、咲子のお父さん。今少し良いです?」


「あぁ。少しなら良いよ。何かあるのかい?」


「この前話したチーム結成の件、上手く行きそうなんで、メンバー連れて挨拶に行きたいんですけど。来週の土曜日とか時間あります?」


「午前中の10:00からならいいよ。何人で来るの?」


「僕含めて5人です。因みにそのうち一人は、ボクシングのフェザー級の日本チャンピオンの子です。」


「え…。もしかして、榊陽斗君?」


「はい。彼のスポンサーの件もお願いしたくて。」


「凄い子を引き入れたもんだね。彼は私も注目しててね。いずれは世界を相手に戦っていける子だ。勿論!メインは難しいが、サブスポンサーくらいにはなりたいところだね。」


「じゃあ、土曜日の10:00に葵タワーの23Fでいいですか?」


「ああ。エレベーターホールに秘書の子を待たせておくから、それで頼むよ。」


「分かりました。では、また土曜日に。」


俺は、電話を切ると彼らの方に振り返った。


「というわけで、来週の土曜日の10:00に雇い主に会うことになったから、スーツがあればスーツを着てきて。9:45に葵タワーの1Fに集合で。」


「「「「わかった。」」」」


「じゃあ、今日は解散で…。」

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