水炊きは美味しいですか?
折れる・・・。
いやガチで。
というかホームレスのオッサン?
仕方ないな~~と言う顔して何してるの?
公園にうろついている鶏を絞めようとするのは止めてほしい。
気持ち悪いので。
しかも何処からか鯉を釣ってきて捌いてんですけど……。
其れは観賞用ですよね?
其れは錦鯉?
顔を布で覆い頭部を殴ってるね。
目の下に包丁を刺して……。
腹に出刃を刺して内臓を出してるな~~。
錦鯉を食べる気かあああああああっ!
というかたくましいよねっ!
すごいよっ!
「其れ食べるのっ!」
「ああ~~美味くて二匹目を捌いてるんだ」
ニシシと笑うホームレスのおっさん。
「というか其れで二匹目ですかっ!?」
「美味いから~~今度は鯉こくだな」
「しかも次の料理も決めてるっ!」
「お前さんは鶏で良いな~~昨日リクエスト言ってたし?」
「意外に親切だこの人!?」
「なに言ってんだ鶏が美味いから良いって言ってたじゃないか」
「ええ!?」
記憶の無い時の僕ってそんなに鶏すきだったのっ!?
「しかも昨日は鯉も美味いと言ってだだろうにっ」
「そうなの!?」
「おう」
其れに僕は鯉も好きなのっ!?
しかも観賞用を平気で食べてたのっ!
「五日前も記憶が無いって絶叫しててガンガン食ってたぞ」
五日前も記憶が無いって言ってたのっ!
「その時も食べてたんですか?」
「そうだが~~本当に記憶にないのか?」
「ええ」
乾いた笑みを浮かべるホームレスの人。
「はあ~~記憶にないんですけど……」
「そん時は鶏を生で頭から丸かじりしてた」
ピキッ。
「嘘だあああああああああっ!?」
「嘘だったらどんなに良いか……」
目をそらさないで下さいよっ!
嘘でよね。
嘘ですよね?
「「……」」
あれ?
この雰囲気?
え?
「本当に?」
コクン。
無言で頷くその姿に僕は戦慄するっ!
其処らへんの記憶が蘇ってほしいんですけどっ!
どうなってんだあああああっ!
「「「あ~~またか~~」」」
またと言うなああああっ!
◇
記憶を失い錯乱していたという事にしました。
上手く誤魔化した僕。
いや本当に誤魔化せたよな。
可哀そうな目で見られたし。
なおホームレスの人達が甲斐甲斐しく僕に御飯を提供してくれるのは、そんな理由だった。
目の前で丸かじりされれば、そりやあ~~御飯を挙げたくなるわ~~。
因みに鳥の捌き方も教えてくれたんだそうです。
だから僕は鶏を捌けるみたいだ。
うん。
……。
水炊き美味かったけどっ!
美味かったけどっ!
無意識で鶏を捌く僕って何っ!?
しかも僕の奇行をスルーされる環境って……。
本当に折れる




