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 残飯

本気で心が折れそう

 あれ?

 何で僕はこんなことを知ってるんだろうか?

 うん?


 ……。

 ………。

 ……ああ思いだした。


 僕も経験者かい。

 だから記憶が有るわけか~~。


「ふむ」


 うわ~~。

 腐臭の漂うゴミバケツに美味い料理の数々。

 空腹に耐えきれず犬や猫を捕まえ捌いた記憶が有るんですが……。

 うぷっ……。

 気持ち悪い。

 此れなら鮒やザリガニを食べた方がマシだ。

 鮒は生臭いが其れなりに美味いし。

 うん。

 美味いよな。

 腐りかけの残飯より。

 ザリガニはここ等辺は少ないから御馳走だけど……。

 まあ~~普通は其処までしなくて良い。


 

 今は飽食の時代だし。



 飢える事のない現代。

 其れは最下層の人間でも飢えの苦しみを味わうという事を滅多に体験しない。

 其れとは引きかえに衣食住の内、衣と住を棄てなければならない。

 段ボールの家に住み古びた衣服で何年も過ごさなくてはならない。

 そう過ごさなくてはいけない。

 僕もホームレスだからだ。

 まあ~~滅多に残飯を漁らなくて良い時代だから良いよな~~。

 屑野菜は貰えるしパンの耳は安く手に入るし。

 でも最近ではパンの耳は入りにくくなって困るんだよな~~。

 新たな主食を捜さないといけないし~~。

 其れに屑野菜とか貰うときは流石に汚い恰好では貰いに行けないし~~。

 あれ?

 何で僕行き成りホームレスなの?

 詳しい過去が思いだせないんだけど……。

 でも此処で住んでたのは今思いだした。

 しかし其れよりも昔の記憶が無い。

 どうしよう?

 どうすれば良いんだ?

 

 本当にどうすれば良いんだ?


 僕は手の平を見つめた。

 なぜこうなった?


 僕の手に血塗れの出刃包丁が握られている。

 ボロボロで刃が欠けた。

 しかも根元ではなく刃先が欠けている。

 はあ~~と溜息を付きながら僕はボロ布を他の人に貰い血をぬぐう。

 思いだした家代わりのダンボールハウスに潜り込む。

 調味料を捜すためだ。

 

「う~~ん何も無いな~~うん?」


 着替えらしき服が有ったのでおもむろに広げる。

 

 汚れものなら洗わなければいけないからという無意識の行動だ。

 其処には更に血で染められた衣服が有った。

 他にはもう血まみれで刃の欠けた一本の出刃包丁も有った。

 出刃包丁に付いてる血は動物性の物だという事は直ぐに分かった。

 魚と動物では脂の融点が違うのだ。

 魚の血はサラッとした感じで動物はドロリとしたものだ。

 乾いていても何故か分かった。

 何故か?


「……あれ~~」


 其処らへんの記憶が無いのだが嫌な汗が出てきた。

 出刃包丁は良い。

 問題は腹だ。

 刃物で裂いた跡が有る。

 恐らく此れは此の出刃包丁で裂いたのだろう。

 此処までは良い。

 いや良くないけど。

 まあ普通に考えればだ……。

 あ~~服を処分するついでに刃物の切れ味を試すという感じで使えばこうなる。


 ……そう無理矢理考えれば良い。


 だけど穴の大きさと服の皴の具合を確かめたが違う可能性が有ると感じた。

 例えば服を着た人間を出刃包丁でめった刺しにしたとか……。

 

 まあ~~まさかね~~。


 嫌な汗が出る。


 だけどこの状況から見て誰かが人を刺した物としか考えられない。

 誰か?


 つまり僕が。



 

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