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混世界  作者: 慧瑠
彼女が見た夢
95/140

和菓子と洋菓子の魅力は別物

すいません。

バタバタしていたらかなり遅れました。

次の日替わり更新はありません。

二日後に、十三日零時に投稿します。

「店員さんは食べないのですか?」


既に二つ目のプリンにスプーンを突き立てた黒水太夫がリュコスへと声を掛けた。


「自分はいいっす。

それより、これは返すんでそろそろ帰っても…」


「あら、店員さんの時間は買ったつもりでしたが…足りませんでしたか?」


「いえ…そんな事は…」


リュコスは、商品と引き換えに渡された一束を返そうとするが、黒水太夫の有無を言わせない目線に言葉が詰まってしまい上げかけた腰を下ろし、リュコスの行動に満足した様子でプリンを口に運ぶプリンを目で追う事で時間を潰す。


何故、こんな事になっているのか…リュコスもよく分からず困惑している。


商品を渡し終え、帰ろうとしたリュコスに対して、黒水太夫は近くの小さなタンスの引き出しから纏められた札束を一束取り出しリュコスに食べる間のお話し相手の時間を買いますと押し付けてきた。


えっ!?と驚いているリュコスをよそに、黒水太夫はそのまま先程と同じ様に有無を言わせない笑みを浮かべリュコスを見つめ、とりあえず押し付けられた物を返そうと腰を下ろしたのを見計らいプリンに手をつけ始めてしまった。


それが数十分前。


時計の無い部屋で、腕時計を確認しながらリュコスはタイミングを図り帰ろうとするが、返してもらえずに居た。


「それにしても、美味しいですね。

これが百円で買えると…外は驚きが沢山ありそう…」


「いえ…まぁ…お客さんにとっては驚きが多いかもしれないっすね。


ってか、よく注文できましたね。最近始めようとしているサービスなのに…どこから情報を」


「ここで暮らしてると、情報だけは沢山集まってくるの。

でも、実際見ることは無かったりする事の方が多いんです。


外の学校と言うのも気になりますし、祖母が話していた方に会いたいと思ったりもします」


「会いたい方?」


「私の姉の旦那様、御兄様に当たる方ですね。

それと、御兄様のご友人の…えっと、なんと言いましたか…」


黒水太夫は、最後の一口を口に運んだままボーっと天井を見て思い出そうとしている。

リュコスも自分から聞いてしまった手前、何も言えずに黒水太夫の言葉を待っていると、黒水太夫は思い出したか あぁ… と声を漏らし続けて言った。


「'明示みょうし 黙示もくし'さん。彼にも会ってみたいのです。

亡くなった祖母は御兄様も黙示さんも面白い方だとお話してくださいました。


母も私を産み、私が十なる前に亡くなってしまいましたが、母の話からも父の話しからも不思議で面白い方と話していたそうです」


(……黙示さん、あんたの名前はどこでも聞く気がしてきたぞ)


その御兄様と黙示の人物像を浮かべているのか、黒水太夫は紙パックのいちごみるくを両手で持ちストローで飲みながら、ゆっくりと身体を左右に揺らし御機嫌な様子だ。

リュコスはリュコスで、ここでまさか黙示の名前を聞くとは思わず頭を抑え幻覚であろう痛みに悩んでいると部屋の襖が軽く叩かれた音がした。


「太夫、お時間です」


「あら…そうですか」


ノック音に続き、扉の向こうから薙刀の女性の声がする。

その言葉を聞いた黒水太夫は、御機嫌な顔から一変してつまらなそうな顔になり、渋々立ち上がった。


「何か予定が?」


解放される兆しが見えたリュコスは、何やら並んでいる商品を品定めしている黒水太夫に声をかけてみた。


「えぇ、少し予定を忘れてしまっていました。

これから'太夫道中’に往くのです。せっかく店員さんとお話をしながら甘味に浸る良い時間を堪能していましたのに…。

店員さん、その代金は次回分と言うことで受け取ってくださいな」


黒水太夫はふふっと笑いそう言い残すと、リュコスの返事を聞くことはなく幾つか商品を袋に入れて襖を開け、外で待機していた薙刀の女性と禿かむろと呼ばれる十前後の少女達を引き連れ部屋を出ていった。


そして、少し待つと薙刀の女性が戻ってきた。


「太夫から送るように仰せつかった。

準備が出来たら声を掛けてくれ」


薙刀の女性は、それだけ告げると襖を閉める。

どうやら、襖の向こうで待っているようだ。


とりあえず、忘れ物は無いだろうと部屋を見渡すと、ある程度分けて置いたとは言え結構な数の品が散乱しているように感じる。

リュコスは、それを適当に纏め、邪魔にならないように部屋の隅に並べ終えると襖の向こうで待機していた薙刀の女性に声を掛け、襖の向こうにある入ってきた扉を抜け薙刀の女性の後を着いて行った。


「太夫道中は、艶夢から常夜之夢の大通りを一周する様に行われる。

来た時と同様の道では混むだろうし、何より太夫の後ろを着いて歩く事は基本的に外部の者に許されていない。


太夫の道中を始めを見送り、裏から帰ると良い。道は後で教えよう。

後、先程の和菓子も用意してある」


「なんか、何から何までありがとうございます」


まさか、本当に貰えるとは思っていなかったリュコスは、先程食べた和菓子を思い浮かべ顔が少し綻んでいた。


人物紹介はカッツ


少し、追記と言いますか説明を。

読まなくても全ッ前問題ないです。


まず、『黒水太夫』は『花魁』でもあります。

そして、『常夜之夢』は『花街』も『遊郭』もあります。それだけではなく、カジノや甘味処、茶屋にお土産屋さん。

遊技場にゲームセンターもありますし、飯処もあります。

もちろん、『常夜之夢』で働いている者達の居住区もあります。


コンビニやスーパーの様な便利な総合ショップみたいなのは存在しませんが、各店が拘りを持って客の'欲'を満たすのが『常夜之夢』です。

その『常夜之夢』で働いている者達の女性達を仕切り管理しているのが『黒水太夫』です。


次に、『太夫』と『花魁』の違いですが…似て非なるものです。

太夫は芸達者、花魁は俺のヨメ。そんな違いです。

太夫=花街=芸を売る

花魁=遊郭=色を売る

実際はこんな違いですが、黒水太夫は花魁でもあるので両立しています。


次に、今回『花魁道中』ではなく『太夫道中』にしたのは私が内八文字の足運びが好きだからです。

花魁道中は外八文字

太夫道中は内八文字

この違いです。


太夫と花魁について他にもあるかもしれませんが、実際うろ覚えですし詳しくしっかり知りません。

もしかしたら、この説明も間違っている可能性が高いかもしれません。


私の書く能力が無いために、こんな形で説明するしか無かったので今回後書きを使いました。

一応、私の認識をお伝えしておこうかと…違ってたら教えてください。


後、一応次回に描写はしますが、黒水太夫は道中の衣装は帯を「まな板」という前帯を前に垂れ下げる花魁特有の結び方をして太夫道中を行います。


また、長々と書いてしまいました。すいません。

こんな私ですが、どうぞ、これからもお付き合いいただければ嬉しいです。


※黒水太夫はかなーり高いです。

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