サヨナラは言わないぜ。
遅れました。すいません。
二回目の台風対策をしたりなんだり…そして投稿日時を間違えていました。
寝ぼけながらの更新…途中、自分で何を書いているか分からなくなった。
「さてと、俺は君達の事は知っているから良いとしても、君達は俺の事をあまり知らないだろう。
改めて自己紹介をしよう。
エフェリス校の校長、学長、理事、んで地方にある孤児院と幼稚園の園長も兼任してる 矢倉・H・リンヤ だ」
男は、林檎達が席に着いたことを確認すると書類を一旦置いて自己紹介をした。
リンヤの自己紹介が終わり、林檎達もしっかり自己紹介をしようとしたが、リンヤは畏まらなくてもいい、生徒の事は知ってるよ。と一言だけ返し名前を言う程度で林檎達も自己紹介を終えた。
それから、リンヤは特に話すこと無く書類の確認に戻ったが…興味深そうに見てくる林檎やラト、当たり前の様に座って近くにあった本を読み始めている渚と違い、ソワソワと落ち着かない様子の武やメイに気付き、自分の休憩も兼ねて学校生活の話しなどを聞くことにした。
リンヤの質問に答え、そこから派生して話し始める林檎達を見て、ある程度緊張が解けたかな?と思っていると七不思議の話しになりラトからリンヤへ質問があった。
「リンヤ校長、『鼓動する水晶』ザーラ・アザトについて聞きたい事が…」
「ん?水晶…?
あぁ…ラトは気になっても仕方ないか。
聞きたい事って言われても、答えられる事も少ないな。
ザーラって名乗ったなら、ザーラなんだろうが…ザーラは俺の嫁が連れてきてな。
今は、エフェリス校の学生だ。何年留年してるって話しだが学生だ」
ラトが質問する前に、リンヤはラトが聞きたい事をある程度察し答えた。
リンヤが察した通りで、ラトは何故アレがココに居たのかを聞こうとしていた。先に答えられ不服ではあったが、それよりもアレを連れてきた嫁に興味が湧いてきた。
「嫁って、さっきの女の人ですか?」
「そうだ。だが、ザーラを連れてきたのはサクじゃない」
そう言ってリンヤが後ろの悪趣味な扉を見ると、丁度扉が開き中から先程の女と、赤い瞳に九つの尾を持つ銀髪に金のメッシュが入った白猫を頭に乗せた女が人数分の紅茶とお菓子を持って出てきた。
「紹介する。
俺の嫁達で、サクリアとイン、そしてザーラを連れてきた朔夜だ」
始めにサクリアと呼ばれた女が一礼し、次いでインと呼ばれた九つの尾を持つ女が一礼をして紅茶とお菓子を林檎達の前に並べ始め、最後にリンヤはインの頭から飛び降りて膝の上に座ってきた白猫を持ち上げ朔夜と紹介した。
「猫が嫁?」
嫁が三人も居る事に驚いた武は、同時に嫁の内の一人に猫が紹介された事に驚く。
「今、寝起きらしくて顔をあまり他人に見られたくないんだと。
だから猫の姿だけど、いつも可愛い嫁だ」
膝の上に朔夜を置くと優しく撫でながら、リンヤはサクリア達の椅子を林檎達と同じ様に用意すると紅茶を飲み始めた。
それに習い、ちょっと遠慮しつつも林檎達も紅茶を飲み始める。
「まぁ、インとは大学に上がったら良く会うようになると思うから、その時にまた挨拶でもすればいい」
「イン先生は、大学では実技系の教員をしてますからねぇ」
リンヤの言葉に林檎達が首を傾げていると、今まで本を読んでいた渚が付け加えて説明をしてくれた事で納得できた。
「講義で実技を取った時はよろしく頼むの」
独特な喋り方でインは、リンヤの横に座り嬉しそうに尾を揺らしながら林檎達に言い手を振っている。
「サクや朔夜とは、会う機会はほぼ無いと思うから、今だけでも仲良くしてくれ」
「私達は、基本的に孤児院と幼稚園の方に居るもんね。
そっちに遊びに来てくれたら会えるから、その時はよろしくね」
リンヤの横にインとは逆側に座っているサクリアは、同じ様に手を振りながら挨拶をした。
朔夜は、まだ眠いのか小さく鳴き、尾をゆらゆらと手の変わりに揺らしている。
「とまぁ、軽く紹介した所で俺も気になった事がある。
その髪留めや腕輪を作ったのは誰だ?」
リンヤは、林檎達が付けている勾玉があしらわれているアクセサリーを指差しながら聞く。
「えっと、私の行きつけのお店のマスターの黙示さんです!」
「ほぉ…」
元気よく答えてくれた林檎に礼を言いながら、リンヤは黙示と言う人物の事を考えながら林檎が付けているヘアピンを暫く睨む様に見つめると、関心した様な声を漏らし視線を外すとテーブルに置いてる時計を見た。
針は既に五を指している。
それを確認したリンヤは、もう少し聞きたい事もあったが諦めて部屋の扉に手を翳した。
「まぁ、黙示さんには今度会いに行くのもいいだろう。
それより、もう時間だ。そろそろ帰るといい。
その扉を出れば、正門前まで行ける」
「え、でも七不思議…」
「大体、七不思議ってのは実際にあったり無かったりだ。
一つぐらい、未解明のままが丁度いいぞ。
もし気になるなら、機会があれば七不思議を探索してみるといい」
林檎達は、少し不満げではあったが、校長であるリンヤの言葉と言うこともあり今回は諦めた様で渋々席を立ち部屋と出ていこうとする。
「私は、もう少し用事があるからここでお別れだね。
また、学校が始まれば見かける事はあるかもね」
部屋と出ていこうとすると、既に渚が扉を開け林檎達を待っていた。
「ぐぬぬ…!
次もまた来ます!」
「おうおう。怪我しない程度にな」
「気をつけて帰るんだよぉ」
次に向け、闘志を燃やす林檎にリンヤと渚が答える。
「お茶とお菓子ありがとうございました」
「口に合ったようで良かったよ」
「林檎ちゃんと仲良くね」
メイの言葉に、空になったお菓子とカップを見て答えるリンヤと、こっそり耳打ちをしてくる渚に頷きながら林檎と一緒に部屋を出て行く。
「えっと、ありがとうございました!」
「おう、まぁ…なんつーか…頑張れよ」
「う、うっす…」
元気よく頭を下げる武にリンヤは歯切れの悪い言葉を送るしかできない。
学校の事を話してくれている時などリンヤは武の挙動を見ていて気付いていた。チラチラと林檎の事を見ていることに。
対する林檎は気付いた様子も無く、学校の事やメイの事を話してくれていた。
林檎との関係に進展があった様で無かった事に気付いている武は、少し気落ちしながら一礼すると部屋を出ていった。
「気付いているの?」
「まぁ、俺が転生する前に居た世界でも有名だったからなぁ」
「ふふっ…なら、暴れるとか思わない?」
「その時は、俺も気張るだけだ」
ラトが何の事を言っているのか分かっているリンヤは、懐かしそうに昔の事を思い出しながら答えサクリアが注いでくれたおかわりの紅茶を飲む。
そんなリンヤの態度に、ラトは挑発的な笑みを見せ言ってはみたが、リンヤは苦笑いを返しながら答えるだけで真に受けている様子もない。
それに対しラトは、肩をすくめ飽きた様に林檎達が待つ扉の先へと移動する。
全員が扉の向こうに行った事を確認した渚は、振り返ってラトを待っている林檎達に向け聞こえないであろう声で言った。
「元気そうで良かった」
-人物紹介-
矢倉・H・リンヤ
性別:男
備考:エフェリス校の校長など兼任 転生者
サクリア・ハルビリィ
性別:女
備考:リンヤの嫁
矢倉・H・イン
性別:女
備考:九尾と吸血鬼の混血 リンヤの嫁
矢倉 朔夜
性別:女
備考:白猫に擬態中 リンヤの嫁
次で七不思議編終わります。




