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混世界  作者: 慧瑠
学園で七不思議!
82/140

間合いは一足一刀。心は不動に懸待一致。

武くん、ガンバレ。


すいません、数日ちょっと更新ができなかったり、遅れると思います。

武は角材を中段に構え、それの姿をしっかりと見据えていた。


「訓練用の機材…?」


「今、使ってるのとは少し見た目が違うけど、旧型か新型なのかな」


黒い装甲に覆われ刃引きされた剣を持ち、その姿はまるで騎士の様なソレは今も足音を立てて近付いて来ている。


「訓練用の奴なら問題ないな!」


選択科目ではあるが、推奨されている'戦闘訓練'。その戦闘訓練の授業の際に使用している訓練用ロボットを見て武は落ち着きと余裕を取り戻し笑みすら浮かべる。


武は戦闘訓練を選択し、その授業でもトップの成績を収めている。

日頃、この程度の相手じゃ…と余裕を見せて試合をできる程には相手の動きも知っていたし戦い方も心得ていた。


「行くぜ!」


武は訓練用ロボが間合いに入った瞬間に、足を運び最適の位置と姿勢で角材を振り下ろし面を取った…はずだった。


「なっ!」


だが、訓練用ロボは間合いギリギリから武と同じよう滑る様に足を運び武の懐へと入り込んだ。そして武の振り下ろしを持っていた剣でいなし、剣を角材の側面を滑らせ円を書くように動かしつつ絡め取り弾きあげる。


武は、日頃相手している訓練用ロボとは違う動きに一瞬焦ったが、取り乱さない様にすぐに呼吸を整え角材を離さない様にしっかりと握り引き寄せ、胴を狙ってくる剣の間に滑り込ませ競り合う。

そのまま武は身を押し鍔迫り合いへと持ち込む。


「おぉ…!」


そんな武の後ろでは、林檎が楽しそうに声をあげ見ている。それは武を奮い立てせるには十分であった。


一瞬力を抜いた武に対応できず、訓練用ロボは行き場のない力に引っ張られ前傾姿勢になりかけ、その体勢が崩れた一瞬を突いて武は一気に力を入れ一歩進み訓練用ロボを押す。

訓練用ロボは体勢を揺すられ軸がブレてしまい、よたっと後ろへと引いてしまう。


その隙に武がもう一度


「メェェェェェェン!」


声を張り上げ、後ろへと飛び身を引きながら角材の先で訓練用ロボの頭頂を叩いた。

崩れた体勢のまま、遠慮なしに襲い来る上からの衝撃に訓練用ロボは抵抗するように踏ん張り耐えようとするが立膝を突いてしまう。


「…シンニュウシャ。シンニュウシャ。」


ノイズ音が漏れ、機会音声が立膝をついている訓練用ロボから聞こえた。


「イッテイノ…レベルヲタッセイ。

コレヨリ、セイギョヲカイジョ、シンニュウシャノタイオウヲカイシ」


「嫌な言葉が聞こえたんだけど」


「逃げるのが正解だったかな…?」


ダメージなど気にしない様子で訓練用ロボは立ち上がったかと思えば、黒い兜の奥で光っていた緑色の輝きが赤色へと変わり言葉を発しながら持っていた剣を今度は構え、赤い光は武をしっかりと見据え固定された。


その様子に武が冷や汗を流しはじめていると、その横でラトは持っている光を訓練用ロボから逸らさない様に気をつけながら楽しそうな笑みを浮かべ答えた。


「タイショウヲカクニン」


その機会音声と同時に、先程よりも素早い速度で訓練用ロボは間合いを詰めた。


「はやっ!」


武は、滑らかに動き加速した訓練用ロボの速度に驚きながらも、突き出された剣先を角材で逸し大きく後ろへと移動した。


一瞬、後ろに居るはずの林檎とメイが気になったが、林檎達は武の動きが分かっていたのか邪魔にならないように壁際へと移動していた。


「訓練の時は、色々制限あったんだねぇ」


「大学生達も使ってるらしいし、年齢なり学年なりの設定があるんだと思うわ」


「と言うことは、これが本来のロボさんの動きって事なのかな?」


突然動きが変わった訓練用ロボを観察している林檎とメイは、奮闘中の武の様子も気にしつつロボの事について話していた。


メイの考えを聞いて、林檎は頷きながら動き攻め続ける訓練用ロボを目で追う。武は武で始めは焦ったものの、元立ちをする感覚で訓練用ロボの動きを見ている。


あまり後退はせず、小さく小さく間を刻み動きを確認しつづけ、訓練用ロボが袈裟斬りの様に剣を振り下ろした瞬間に武はタイミング良く身体を引き、剣が完全に振り下ろされた瞬間に合わせ踏み込み角材を訓練用ロボの眉間に向け突きを放った。


訓練用ロボは眉間に迫る角材に反応して首をズラそうとしたが、それよりも早く角材は訓練用ロボの頭部を突き飛ばした。


「ハァ…ハァ…」


ゴロゴロと飛ばされ転がる頭部を見つめながら、武は息を荒く吐き呼吸を整えようとする。

だが…


「またかよ…」


「お仲間さんの登場だー」


武は後ろから聞こえる足音に気付き振り返ると、合わせてラトが光を当ててくれたようで暗闇の奥から歩いてくる訓練用ロボ達の姿が見えた。


騎士の様な甲冑や武士の様な鎧、木人の姿や細長い手足を持っていたりと様々なロボットが近付いてきている様子を林檎達も確認する。


その様子に、林檎は緊張した様子も無く場違いな台詞を言いながらラトの方にメイと一緒に移動し


「アルーテちゃんアルーテちゃん!」


「ん?」


「実は、今日晩御飯食べすぎちゃったから私も運動してくるね!」


そう言うと、メイの前に立ちぐーっと身体を上へ伸ばしたり屈伸伸脚をして軽く身体を伸ばしたりしている。


「はぁ…林檎、怪我はしない程度にね?」


「うんうん!パッと見で数は十ぐらい!さっきと同じぐらいなら時間は掛かるかもしれないけど何とかいける!」


メイの言葉に、背中を向けたままビシッとサムズアップを決めた林檎にメイは少し呆れながらも座っている車椅子の下部分にあるボックスの箱をカツンと踵で音を鳴らす。


「オーダーよ」


踵で蹴り、少しせり出てきた足元のボックスにメイが言い放つとカツン、カツンと一定のリズムで音がなり始めた。


それを確認したメイは、目の前でサムズアップを決めている林檎の背中をトントンと叩くと、林檎は待ってましたとばかりに考えて決めた設定を口にする。


「車椅子さんお願い!柄三尺刀身一尺形状巴型!重さは刀身広くしていいから三キロちょっとぐらい希望で!」


『おk,任せな』


林檎の言葉を聞き取った車椅子は、ピッっと機械音を鳴らすと音声を使い返事してすぐに、せり出していたボックスがメイの足を阻害しない程度に開くと、そこから林檎のご注文通りの薙刀を射出した。


「うん!さっすがーメイちゃんと車椅子さんだ」


林檎は、振り向く事無く射出された薙刀の柄をつかみ取り、軽く振るとご満悦の様子でニコニコと笑いながら向かってきているロボ達を視界に全て入れた。


その様子にラトは目を輝かせ、武は目を丸くして唖然としていた。

人物紹介は今回もカッツ。


次回は林檎が戦います。

描写頑張ります。




少し説明


'巴型'は、刀身の幅が広くて反りが大きいです。

それに対するのが、'静型'と言い刀身の幅が狭くて反りがあまり無い形状です。


あとご存知の方が多いとは思いますが、一尺は約30mcぐらいです。…だったと思います。

もし違っていたら教えてください。

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