七不思議! さぁて次の七不思議は?
連続投稿です。
林檎達が居なくなり、途端に静かになった理科室。
そこでは、人体模型と教師が新しく用意したつまみと酒を堪能していた。
「しかし、お前が生徒の前で動くとは」
「まぁ、こんな世界だしなぁ」
染み染みと言った様子で話す二人は、いい感じに焼けたししゃもを食べ酒を飲む。
「お前こそ、まだ高校生に別棟への行き方教えてよかったのか?」
「知る機会があれば、いつかは知ること。
それがたまたま今だったってだけだろう。
それに、ラトも居るし別棟行っても大丈夫かと思ってな」
「あぁ、あのやたら造形整った子か」
「アレがなんで居るのかは知らねぇけど、暇潰しに来てんだろうよ」
「ふーん」
二人は、それから別の話題に飛んだり戻ったり。
いつもと変わらない会話を繰り返しながら酒を飲み、つまみを食い時間を浪費していった。
―――
「いやー、メイビス先生には助かったねぇ」
理科室を後にし、エレベーターを使い四階へと移動した林檎達は廊下を歩いていた。
その道中、林檎は七不思議の情報を得たことでウハウハと足が軽い。
「まぁ、妖精だけあって色々知ってたね」
「え?妖精?」
「うん?妖精」
ラトがなんて事無く言った言葉に、武が目を丸くして驚いた。
メイや林檎も似たような反応を見せ、逆にラトが困惑してしまう。
「メイビス先生が…妖精?」
一応、聞き間違いである事を祈る様にメイが念押しで確認するが、メイの期待などサラッと裏切りラトは頷いた。
「妖精。フェアリーだよ。
本当に、この学校は色々いるよねー。
流石は混沌街の学校って事なのかなぁ」
「…あれが、妖精とか…妖精ってほら、こう…可愛かったり小さかったり。
綺麗なお姉さんだったり…」
「まぁ、そんなのも居るけどメイビス先生みたいなのも居るって事だよ」
凄まじく絶望したように震えた声で言う武に、笑いを堪えながら返すラト。
「メイビス先生、妖精さんだったんだねぇ」
「そうね。
私も道中君ではないけど、妖精のイメージが崩れたわ」
車椅子を押しながら歩いている林檎は、その車椅子に座るメイに感慨深いといった表情を作り言えば、少し軽蔑の視線を武に送りながらも似たような思考があった事に自己嫌悪に陥りそうになってしまっていた。
「まぁまぁ」
落ち込んでいるメイの頭を撫で、林檎はメイビスから貰った情報の整理をしようと提案しメイ達も異論は無いようで確認をする。
「とりあえず、地下に行くにも学園長に会うにも別棟に行かなきゃいけないみたいだねぇ」
「その為に四階の非常口に向かってるわけだけど…」
「空中闊歩の意味があんまわかんねぇよな」
メイビスから聞いた情報では、四階の非常口の扉の開け方で別の通路が現れる。と言われた。
その時に、「空中闊歩がんばれよ~」とメイビスは言っていた。林檎とメイに武は首を傾げ、言葉の意味を考えてはみたが答えが分からず悩んでいると、大方予想できていたラトは苦笑いしながら次の話題に流す。
「まぁ、行けば分かるでしょ」
「アルーテちゃんの言う通りだね!
行けばわかるさ!
それじゃ次!えーっと…学園長と地下は別棟に行って自分で探せって言ってたからえーっと」
「『鼓動する水晶』ね。
メイビス先生も見たことは無いって言ってたけど、脳みたいな形をしてるって事は教えてくれたわね」
メイは、メイビスが水晶の話しをした時に分かりやすいようにとアルフレッドが頭を割って脳を見せてきた事を思い出し、ちょっと遠い目をしている。
武も思い出したのか気分が悪そうにしているが、その時は林檎が興味深いそうに脳を見ていた為に自分が引いてどうする!と気合を入れなおしていた。
そして、一番それに反応していたのはラトであった。
別棟の位置は分かっているし、別棟に何かが居る事も分かっている。
ラトにとってはエレベーターで感じたかなり甘ったるいあの匂いが、嫌な予感を増幅させる。
更にもう一つ、別棟に存在する謎の存在が二つある事。
一つはラトの予想するように同類だったとして、もう一つの存在が曖昧すぎるのだ。
「行ってみないと分からないよねぇ…」
誰にも聞こえないように小さく呟くと、ラトはラトで着いてきたからには現状を楽しまねば損だと気分を入れ替え林檎達の後を着いて行く。
そして、互いの七不思議の予想を話したり学校の事を話したりしている内に、メイビスから聞いた非常口の前に着いた。
人物紹介はカットです。
妖精
マナ、魔力などを栄養とし成長していく存在。
食事などは娯楽に近い。
小さい頃は悪戯などが好きであり、長生きな為、厄介極まりない。
友好的な者も居れば、敵対心が強い者も居る。
そんな感じで、後はみなさんが思う妖精とは。を付け足しちゃってください。




