七不思議! 準備中
まずは、読んでいただきありがとうございます。
ここから、新しいお話『七不思議編』とでも名づけましょうか…。
実は、七不思議、決まっていません。
七つも考えついていません。
大変ですね…七不思議を考えるの…。
思いつかねーなぁとか思っていたら、フェリシテ編が終わったので始めました。
まぁ、書いていれば何か思い付くだろう!そんな考えです。
怖いですね。行き当たりばったり。
でも、だからこそ頑張ります。
なので、皆様も頑張ってお付き合いください!
「と、言うわけで!七不思議を探しにいこー!」
「何が'と、言うわけ'なのか説明して」
「もうすぐ夏が終わるじゃん?」
「うん」
「夏休み、結構遊んだじゃん?」
「うん」
「でも、肝試し忘れてたのを思い出しました!」
「それで?」
「なので、肝試しに学校の七不思議を解明しちゃおーってわけで…」
「…」
「…」
ここは、混沌国の中央に位置する中央区混沌街の真ん中辺り。
その中でも住宅地域と呼ばれ、長屋とビル、マンションに長屋の上を跨ぐ様に建てられた住居。
洋風和風古風未来的、統一感などなく一枚写真を撮れば奇抜な絵画と言っても納得されてしまう程にバラバラな外観が立ち並んでる。
中央区では珍しい事ではないし、むしろある程度統一されて住居が並んでいた方が異質だとすら感じてしまう。
そんなハイセンスデザインに紛れ建つ二階建て一軒家。
屋根から空に伸びている昇り龍の建造物さえ無ければ、至って普通の一軒家。
その二階の一室で、車椅子に座ってテンションの高い友人を冷めた目で見つめているラフな服装の少女と、対面で興奮気味にテーブルに手をつき腰を上げている少女の友人こと橋本 林檎が真逆の反応を見せながら話していた。
「学校の七不思議とか言ってるけど、林檎は七不思議知ってるの?」
「え?七つも知らないよ?」
「はぁ…」
大きな溜め息を吐きながら車椅子の少女-牧之瀬 メイ-は、頭に手を当てた。
何故、こうも自分の友人は突発的に行動してしまうのか…と事あるごとにメイは頭を抱えていた。
そんなメイの気持ちなんて知る由もない林檎は、溜め息を吐くメイの対面で可愛らしく首を傾げている。
「大体、七不思議なんて夜だったりする事が多いじゃない。
夜に学校は入れないわよ」
「ふっふっふっ…メイちゃんは、私を侮りすぎだぜっ!
侵入する方法は既に用意しているんだぜっ!」
「誰よ、この子にそんな方法を与えた人は…」
自信満々に悪い顔を決め込む林檎に、メイは再度大きく溜め息をはいた。
「黙示さんです!」
「黙示さんですか…はぁ…」
抜群!と言うほどではないが、スタイルの良い林檎は胸を張って自慢気に悪知恵を与えた人物の名前を口にした。
それを聞いたメイは、最近よく林檎の話しの中に出てくる黙示と言う人物に対して心の中で悪態をつく。
「でも、学校に不法侵入なんて普通は無理よ?
林檎もわかってるでしょ。この世界の学校は神に祈りを捧げて、将来を担う子達の育成の為、安全な学び舎として神々が不可侵の結界を張ってやっと学校と言えるって…。
昼間は学生証で結界を抜けられるけど、時間外になると学生証を持っていても入れないのよ?
それで、林檎が何度学校に宿題を忘れて私が見せる羽目になったか…」
「えへへ、いつもありがとうメイちゃん!
結果はね、うーん、黙示さんがくれた道具を着ければ入れるよーって黙示さん言ってた」
満面の無垢な笑みを見せた後、林檎は持ってきていたポーチから勾玉が付いたネックレスと腕輪を取り出してメイに見せた。
「なにこれ」
「黙示さん曰く、暇つぶしアイテムなんだって」
テーブルに置かれたネックレスと腕輪はシンプルな作りでちょこんと勾玉が付いているだけだった。
「林檎がいつも話す黙示さんは、暇つぶしで学校に不法侵入する人なの?」
「しないよ?たぶん…。お店もあるし…。
これは、なんか前に学園に忘れ物をした人が入りたいって言った時に作ったって言ってた」
「黙示さんの人物像が浮かばないわ…」
黙示がなんでコレを作ったかとか、黙示が何故こんな物を作れるかとか気にした事が無い林檎もイマイチこれの事は理解していないらしい。
それが分かったメイも深く考えるのを止め、腕輪を自分の手首に着けてみた。
すると、まるでメイ用に作ったかの様にサイズがピッタリだった。
「…なんか不気味ね」
「おぉ…さすが黙示さん!
これぐらいって言っただけなのにピッタリだねぇ」
気色悪さを感じながら腕輪を見ていると、林檎が両手で大体メイの手首ぐらいの輪っかを作りその輪からメイの手首に着けられている腕輪を見ていた。
「あぁ…うん、そうねぇ」
林檎のせいか…と一人納得したメイは、腕輪を外しながら車椅子の背もたれに寄りかかりながら林檎を見た。
その時に気付いた。林檎が前髪を止めるのに使っているペアピンにも小さな勾玉があしらわれていた。
「あれ?林檎のヘアピン」
「ふふん、気づいた?
腕輪とかと同じ効果があるペアピン!最初は指輪だったんだけど可愛くないッ!って言ったら雪さんの案でヘアピンにしてもらいました!」
得意気に見せびらかしてくる林檎に、思わずデコピンをしてしまったメイは先程からちょこちょこつまんでいたクッキーを一枚齧りはじめた。
デコピンをされた林檎は、へぅっと小さく悲鳴を上げる少し赤くなったおでこをさすりながら頬を膨らませクッキーを食べているメイを睨む。
「まぁ、いいわ。
それで神様の結界が抜けるとは思えないけど、抜けられなかったらそれまで、抜けられたら少し中を見て回って帰りましょう」
「へへっ、何だかんだ言ってメイちゃんも夜の学校に興味がおありなのね」
「少しはね」
「このこのっ、不良少女めっ!アウッ」
ニマニマとしながら肘で小突いてくる林檎のおでこに、再度デコピンを優しくぶち込んだメイは林檎の可愛らしい悲鳴など気にせずにある事に気づく。
「あれ?でもヘアピンは林檎のとして、腕輪とネックレスが一つずつあるって事は他に誰か誘うの?」
「明日登校日だから、その時にアルーテちゃんも誘ってみようかなぁって」
「アルーテ?あの絶世の美女の子かぁ」
「可愛いよねアルーテちゃん」
「現実味が無い程にねぇ」
林檎の答えを聞いたメイは、あまり自分は話さないが林檎が話している事から少しは知っているラトの事を思い出しつつ、車椅子の肘置きにおでこを赤くしながらむにゅっと顔を置いている林檎にクッキーを差し出すと、林檎はメイの手からダイレクトにクッキーを齧り食べ始める。
まるで、餌付けをしている気分だ。と感じながらもメイは空いている手で林檎の頭を撫でながらラトの姿を思い出していた。
-人物紹介-
橋本 林檎
性別:女
備考 女子高生 元気な子 よきかな健康的なスタイル
牧之瀬 メイ
性別:女
備考 女子高生 林檎の親友 生まれつき足が悪く車椅子を使っている




