それは、信じた証4
本日二話目投稿
オーガやオークって、大体が巨体ですんごい体格なのに腰巻き一枚でモノが隠れるってことは…
非戦闘時と戦闘時の違いが…膨張率が凄いんでしょうね。
リスコッチェ王国は混乱の真っ只中だった。
スタンピードの発生圏内が予想以上に広く、その範囲はリスコッチェ王国をすっぽりと飲み込む程であった。
「エンベル王!避難方向にも魔物の群れが出現!
正門方面はギルド員が対応。スタンピードの発生圏に異常を感じたオレイア騎士団長が騎士団を分け南門にオレイア騎士団長と第一、ニ騎士団が、北門に第三、第四騎士団が対処に当っています。
被害が出始め、各方面に治癒魔法特化の第五騎士団が配置され、辛うじて抑えている様ですが、魔物の数が出現予想数を遥かに上回っており、避難の為国民が押し寄せている東門は既に先行していた避難民達に被害が。
護衛達の者が対処しながらリスコッチェ国に戻ってきています」
鎧を纏い正門へ向け歩くエンベルの横で、軽装に身を包んだ伝令役が報告をしていた。
早足気味で歩くエンベルは、避難したアミリア達の事が浮かぶが足を止めず正門へと向かう。
「各国はどうなっている」
「ハッ!
スタンピード発生に気付いた各国は既に動き始めています。
予定発生地に進軍ではなく、各方面から挟撃をするため進軍している様子。
南門と北門の魔物の群れは騎士団と各国兵で挟撃できる予定です」
「正面は広大な川を挟んで国がある故、挟撃は望めないとして…東門の方はどうなっている。
ホドロミア国の動きは?」
「自国の防衛を固め、避難民の受け入れ体勢です」
「つまり、援軍を出す様子はないか…」
苦虫を噛み潰した様な顔で呟くエンベル。
少し止めてしまった足を踏み出し、再度正面へと向かおうとした時…天が割れ落ちた。
それを見ていた者達は、皆がそう思ったであろう。
空は晴れ、所々に雲が流れている穏やかな天気であったはずにも関わらず、暗雲が空を覆ったかと思えば、その暗雲を吹き飛ばし空を割って紅蓮の業火が地に降り注いだ。
それは、まるで世界の終わりかの様に
「…アーナムギルド長が魔王を呼び起こしたか」
その熱が自分の身を襲う様な錯覚に飲まれながらもエンベルは、その魔法を放った者が誰か分かり踵を返し東門へと足を進め始めた。
「状況が変わった。
正面は魔王とギルド員達に任せる。
まずは、私達は東門の援護に行くぞ」
「ハッ!」
そう言うエンベルの後ろには、いつの間にか報告していた者と同じような服装をした者達が集まり着いてきていた。
彼等は、王直属の諜報部隊である。
「私の護衛はいい、行け!」
エンベルが手を挙げ振り下ろすと、彼等は一礼した後に屋根の上を移動し東門へと移動を開始した。
「今のは…」
「おそらく魔王でしょう」
フェリシテの言葉に、メイドは包帯をフェリシテの肩口に巻きながら答える。
手際よく傷口を塞ぎ包帯を巻いたメイドは、汚れると言って外した手袋を付け直しながら言葉を続けた。
「アミリア様とカーレ様は私がお守り致します。
フェリシテ様は、気兼ねなく戦いください」
噛まれた所に包帯を巻かれたフェリシテは、メイドがいつの間にか用意し差し出している大剣を受け取りながら聞いた。
「メイドは、戦闘の心得があるのか」
「多少ですが」
フェリシテの質問に答えながら、メイドが首から下がっている指輪を握ると手の中には一丁の銃が握られていた。
「…なんだそれは?」
「預かり物です」
メイドはそう言い、素早く銃口を先行してきたシルバーウルフに向け引き金を引くと、小さく軽い音と共に飛び出した銃弾はシルバーウルフの眉間を的確に貫きシルバーウルフの息を止めた。
その様子を少し離れた所で見ていたカーレが、隣に移動してきたアミリアに不思議そうに聞く。
「あの子、うちにいたかしら?」
「なんでも新人さんらしいですよ」
初めから気にはないっていたが、今の動きで一層気になったカーレの質問にアミリアはメイド本人から伝えられた事を答えとして返すが、やはりカーレは不思議そうに見ていた。
そんなやり取りが聞こえていたのか、メイドは一度カーレ達を見た後フェリシテに向き直ると、フェリシテが着ていた服の襟を引っ張り無理矢理顔を近づけ耳元で囁く。
「人間の身体はオークより貧弱です。
あまり、お怪我をなさらぬように」
それだけ言うと、襟から手を離し笑みを見せカーレ達の元へと歩いて戻っていった。
「何者だ…あのメイド」
まるで全てを知っているかの様に言われ、悪寒が身体を駆け巡ったフェリシテだが、今はそれどころではないと切り替え魔物の群れの方を向いた。
護衛で居たギルド員と騎士団が先行してくるシルバーウルフを相手しているが、時折その間を抜けて避難民達が襲われている。
避難民の中でも武器を持ってる者が居たらしく抵抗をしているようだが、戦い慣れない者にとってはシルバーウルフの速度に翻弄され遊ば殺されていた。
フェリシテは、そんな彼等を見つつも奥の方を見る。
護衛達の奥、先行してきているシルバーウルフ達の奥。
魔物の群れの本体。
ゴブリンやクモ型の魔物やアリ型の魔物、根を器用に動かし移動してきている木の魔物やその他にも森からも魔物達が溢れ出てきている。
そして、その奥に見えた。
このスタンピードを利用して我欲を満たそうと行動する知恵ある者…オーク。
そのオークと同種と言われているオーガ。
そして、その者達に囲まれ、中央でオーガ達が担ぐ神輿の上に悠々と鎮座する者。
オークやオーガと違い、それほど高くなく今のフェリシテと同じぐらいの身長に、凝縮され鉄よりも硬くなった皮膚を持ち圧倒的な力をその身に宿す―オークキング。
森の奥から、魔素の臭いと魔物の動きに気付き王が出てきた。
フェリシテは驚きと恐怖を抱きながら、メイドから受け取った大剣をしっかりと握り直し
「おおおぉおおぉおお!!!」
声を上げながら魔物達の意識を惹きつけながら前線へと飛び出した。
-人物紹介-
フェリシテ
性別:雄
備考(人型)
イケメン…ではない。ダンディでも無かった。
声のイメージはバリトンヴォイス。 濃い顔に茶髪 鋭い眼光 緑色の瞳 二メートルはあるムキムキ巨漢
おじさんとお兄さんの間ぐらいの見た目 紅茶の味に驚きを感じた
エンベル・リスコッチェ
性別:男
備考:リスコッチェ国の王 寝不足 戦える王 アミリアの父
アミリア・リスコッチェ
性別:女
備考:女の子 つるぺったん リスコッチェ王女 方向音痴 ちょっと人見知り
カーレ・リスコッチェ
性別:女
備考 リスコッチェ王妃 アミリアの母 おっとり系人妻 スレンダーなスタイル
メイド
性別:女
備考 銃使える




