あのオークになら抱かれてもいいって言われたい2
章分けを忘れてたのでしました。
始めは、くっ殺な感じで行こうかなぁと女騎士の予定だったんですが、いつの間にか自称王女に早変わりでした。
「おい、どうした」
自称王女を取り囲み、フガフガと鼻を鳴らし興奮しているオーク達に近寄り、水浴びあがりのオークは一番外側に居たオークに聞いた。
「おぉ、なんか飯を食ってたらよぉ。
女達の牢の方が騒がしくてなぁ、見に行ったら上物が何にやら女達を逃がそうとしていたのよぉ」
ニタァっと醜い顔を歪ませ笑みを見せるオークの言葉に、呆れた様に口を開けっ放しにしてしまったオークは自称王女の近くに行くためにオーク達を掻き分け進んだ。
「すまねぇ…おっと、悪いな」
個々のサイズが大きい為、幾ら他の個体より少しデカイとは言え進むのには少し手間取った。
ぶつかったりしたオークからは、イラついた様な視線を向けられるが気にすること無く進み、やっとの思いで自称王女の前にたどり着く。
「ヒッ…な、なんですか!ヤル気ですか!そ、それ以上近寄ると死にますよ!」
「だから、死にたいのなら死ね」
「あ、貴方…さっきの」
オーク達を掻き分け出てきた一回り大きいオークに、自称王女は驚き怯えながらもキッと睨みつけ先程から周りのオークに言っている事を言い放つ。
だが、目の前のオークは心底興味無さそうに返すと、自称王女はまた驚いた様に目を見開き何かを言おうとする。
だが、それより先に一回り大きいオークは自称王女を持ち上げた。
「な、何をするんですか!はっ!やっぱり!」
「…おい、コイツは俺が使う」
「おいおい、自分だけそんな上物楽しもうってか?」「ふざけんじゃねぇぞぉ」
「「そうだぁ!輪姦せぇ輪姦せぇ!」」
「うるせぇ、コイツぁ俺が水浴びの後に使う予定で牢の前に置いてたんだよ。
何かくだらねぇ事考えてたみてぇだが…すぐに、そんな考え浮かばねぇ様にしてやる。
その後で貸してやるから黙ってろ」
何かキーキー喚いている自称王女を無視して持って行こうとすると、周りのオーク達が騒ぎ始めたのでオーク達のルールを持ち出し黙らせた。
オーク達は、無差別に襲ったりもするが、個人で攫ってきたのを攫ってきた者の許可なしでは使おうとはしない。
共有の雌も居れば、専属に攫ってきた雌も居る。許可無く手を出せば、それは宣戦布告と同意義であり、どちらかが死ぬまでの決闘が行われる。
自称王女を担ぐオークは、筋肉質な体に一回り大きな個体であり周りのオークとは一対一であれば負ける事はない。
それほどの実力がある事を他のオーク達も知っており、渋々文句を言いつつも広場から散っていく。
「フガフガ何を言っているのですか!」
「うるせぇな…少し黙ってろ」
「いひゃっ!」
歩きやすくなった広場から自宅へ戻ろうとすると、オーク達の言葉が分からなかった自称王女がペチペチと自分を持ち上げているオークの腹を叩き抗議の意思を示す。
それが鬱陶しくなったオークは、わざと大きく揺らす様に肩に抱え直すと、突然の揺れにビックリした自称王女は落ちない様にとオークの頭に生えている毛をガッシリと掴んだ。
「あんまり強く引っ張るな!ハゲるだろ!」
「お、オークにそんな心配なんてあったんですか!は、禿げたくなければ、も、もう少し揺らさずには、運びなさい!」
「チッ…なら黙ってろ…」
思った以上の力で引っ張られ、少し首を傾けながら文句を言うと、自分の状況も理解できていないのか自称王女は何やら脅してきた。
これを無視したりしては煩さが増す事を何となく理解したオークは、自称王女をあまり揺らさない様に歩きやっと自宅へと着いた。
自分の家に戻ってきたオークは、ゆっくり自称王女を下ろすとカサカサと凄い勢いで自称王女は部屋の隅へと移動して自分の身を抱きしめオークを睨み始めた。
「……」
その行動を見て何かの虫を彷彿とさせたが、オークはすぐに興味が無くなり適当に椅子に座ってテーブルの上に置いていた果物を力任せにコップへと絞り、出来立ての果汁百%ジュースを飲み始める。
それを部屋の隅から見ていた自称王女が、睨みつける目から羨ましそうに見つめていた。
視線に気付いたオークが、コップを持ち上げると自称王女の視線のみならず顔までも上にあがり、下げると同様に顔を下げコップを一生懸命に追っている。
「飲むか?」
「だ、誰がオークなんかが作った飲み物なんかを飲みますか!
何が入っているか分かったものじゃありません!」
「そうか」
一応聞いてみたが、自称王女はプイッと顔を背け自分に言い聞かせる様にも聞こえる言い方でオークに対して答えると、オークは空になったコップに同じように果汁を絞りだすと気にした様子もなく飲み始める。
「で、でも…どうしてもと言うなら…」
「いや、別にいらないのならいい」
「くっ…」
ゴクゴクとわざとかと思う程に喉を鳴らして飲むオークに自称王女は、オークが飲むコップに視線を固定しながら、しょうがないなぁといった感じで言い始めるが、オークはニヤリと笑い自称王女に背中を向けコップを隠すようにして飲み始める。
その行動に、自称王女は悔しそうに声を漏らし体育座りで顔下まで隠し目だけはオークの背中を睨みつける様に見ていた。
-人物紹介-
水浴びオーク
備考:オーク界ではイケメン。
自称王女
備考:本当にお姫様です。




