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混世界  作者: 慧瑠
景品は闘技場で、昔話は夜会で
34/140

パーティーは楽しんでなんぼ3

少し前話を修正しました。

極執、観戦の時に一応リドルと一緒にいたメニアを見ていたのを忘れていました。

あたいってば、ドジね!


はい、自分のキャラの名前もまともに覚えてないので、こんな事が多々あると思います。

気がついたら言っていただければ辻褄合わせに後付する気満々です。

「暇そうですね。雪さん」


「いいえ、楽しんでますよ」


黙示がエールを飲みながら雪の元へ移動すると、雪は空になっているショットグラスの縁を指で遊びながら会場をつまらなさそうに見ていた。

明らかに暇そうだった雪に声を掛けると、少し拗ねたように返事が返ってくる。


「お誘いが来ていたみたいですが、踊らなかったのですか?」


「一番最初の相手は決めていますので」


断る時に使っていた言葉なのだろう。リドルの氷像の周りで踊っている者達を見つつ黙示の言葉に自然に返してきた言葉に黙示は、肩を竦め雪と同じように踊っている者達を見た。


上手い下手に関係なく、皆が楽しそうに曲に合わせ踊っている。

音を奏でている者達も会場の雰囲気に合わせ盛り上がり見ていると踊りにくそうだと黙示は思ったが、やはり楽しそうに踊っている彼等を見ると関係なく楽しいのだろう。


「黙示さんは、踊らないのですか?」


「どうもダンスは苦手でして」


雪が、トレーに酒を並べ歩いている男から新しいショットグラスと持っていたグラスを交換して一口飲みながら黙示に聞くと、黙示は少し照れた様に答える。


「それは意外でした」


「リズム感が無いのか、相手の足を踏みそうになったりしてしまうんです」


黙示の視線の先では、男の子と女の子が楽しそうにくるくると踊っている。

それも黙示にとっては、凄いなぁと素直に言えるぐらいにダンスと言う分野が黙示は苦手だった。


「不器用そうなゴードさんでも踊っていますよ?」


「わりと失礼な言葉ですよ。それ」


雪の言葉に、黙示が返しつつ少し目線をずらせば、確かにゴードが照れくさそうにしながら、おっとりとした雰囲気の女性とフォークダンスの様にゆったりと踊っていた。

流れている曲に合っている訳ではないが、ふたりともふわっとした空気を周りに撒き散らしながら踊っている為、ゴードの周りはゆったりとした空間ができあがり皆がゴード達の様に踊っている。


「それにしても、今日の試合は随分と手を抜いて居ましたね」


「そうですか?」


「陰陽しか使わない。手抜き以外のなんでもないじゃないですか。

俗に言う舐めプですよ、舐めプ。

だから、藤堂さんに一撃もらうんですよ」


不機嫌そうに、いつの間にか取り出した優勝賞品である'ぷりちーどらごん低反発クッション'のふてぶてしい顔を黙示に向け、ふにふにとぷりちーどらごんの顔を感触を堪能している雪が言った。


「聞いていたんですか?」


「あの程度の戦いで、私が見失うわけ無いじゃないですか」


「それは失礼しました」


機嫌が治らない雪に、黙示は困ったように頭を掻いてとりあえず謝ってみるが…やはり暇そうで不機嫌なままだ。


「一応、ラトさんとの試合は魅せたつもりだったんですけどね。

極執さんと試合するときも、ある程度は頑張っていたつもりなんですが」


「あれじゃ物足りないです。

身体が痺れて、心が踊って、脳が溶けそうになるほどの戦闘を期待していたんですよ?

なのに、ラトさんも本気ではやろうとしていませんでしたし、藤堂さんは強くなっていましたがそこまでです」


「怒ってます?」


「それはもう」


相当、不満があるのだろう。

まだ続きそうな言葉を、雪は酒と一緒に飲み込んでジトッとした目で黙示を見るだけに留めていた。

それにどうしたものかと肩を竦め目を反らしながら考える黙示に、雪は溜め息を吐いて踊っている者達に目線を移動させた。


このままでもいいかな?と一瞬考えた黙示だが、やはりパーティーなのだ。

いつも色々と付きあわせている雪が不機嫌なまま終わるのはよろしくない。と思いポリポリと頭を掻いて、チラリと今さっきメニアに無理矢理引っ張られ、ジャイアントスイング気味に振り回されながらダンスに参加している極執を見る。

そして、半分ほど残っていたエールを一気に飲み、大きく深呼吸を一回すると雪の方に向き片膝を着いた。


「どうしたんですか?」


黙示のいきなりの行動に、ちょっと驚いた様子の雪が聞くと…黙示はしっかりと雪を見据えて手を差し出しながら言った。


「足を踏んでしまうかもしれませんが、僕と踊っていただけませんか?」


「このタイミングで言いますか?」


「ダメですか?」


「……遅いです」


片膝を着いて、ダンスの誘いをしてきた黙示にジト目で返し言うと、黙示は優しく微笑みながら更に返す。

それを見た雪が、ぷりちーどらごんを両腕でギュッと抱きしめ口元まで隠すと…先程の様な不機嫌そうな声ではなく小さな言葉で文句を言うと同時に、そっと黙示の手に自分の手を重ねた。


締めあげられ、形が変わっているぷりちーどらごんの表情がふてぶてしさに付け加えニヤついている様に見えた黙示は、優しく雪からぷりちーどらごんを引き抜くと少し乱暴に'ボックス'に投げ入れ雪の手を引いて踊っている者達の中へとエスコートした。



「ハハハハハハ!」「うぉぉぉぉぉぉ吐く!吐くぅぅぅぅ!」「そ、その大丈夫か?」「えぇ、ゴードさんはダンスがお上手なのですね」「あー!私も踊るー!」

「いっって!足踏むな!」「何を!あんただって!」「ちがうよー、つぎみぎー」「みぎ?あれ?こっちひだりだー」


周囲で色々な声が聞こえ、騒がしさの中に流れる音楽に合わせゆっくりとステップを踏む黙示と雪。

けして上手いわけでも周りを魅了する様なものでもなく、ただ曲に合わせてステップを踏んでいるだけ。

だが、それでも雪の表情は柔らかく幸せそうに微笑んでいる。

それを見ながら、雪の足を踏まない様に気を使う黙示は思った。もしかしたら、試合の内容よりもパーティーで雪を放置しすぎで拗ねていただけなのかもと。


「雪さんは、構ってちゃんだったんですね」


「知らなかったんですか?誰かにではなくて、黙示さんが構ってくれないと私は拗ねてしまうんです」


「それは困りましたね」


お互いに、ふふっと笑いながら踊り、騒がしいパーティーは過ぎてゆく。

-人物紹介-


-喫茶店-本の蟲-のマスター-

明示みょうし 黙示もくし

性別:男


喫茶店-本の蟲-の店員(厨房担当)

せつ

性別:女

いつもの:アイスティー

補足:酒の強さ:普通よりちょっと強め


ゴード・バリオン

性別:男

補足:龍族


リドル・ドラゴニア

性別:男

補足:龍族族長 メニアの夫 レリーアの父


レリーア・ドラゴニア

性別:女

補足:リドルの娘


メニア・ドラゴニア

性別:女

補足:リドルの妻 レリーアの母


藤堂とうどう 極執ごくと

性別:男

補足:人間 ハーレム持ち


その他大勢

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