前夜祭武闘会4
毎日更新を目指すも、用事が重なり更新をしそこなう。
せっかく読んでくださっている方々が居るのに申し訳ない限りです。
こんな私ですがこれからも、長く付き合っていただければ嬉しいです。
黙示と雪が自分達の衣装デザインに白熱していると、ガラスの向こうから大きな鐘の音が鳴り響き試合が始まった。
「始めは大剣の冒険者と…あれは、ろくろ首ですか」
「みたいですね。
今回は、お祭りの催しである面が強いので、刃引きしてある武器を仕様するみたいです。
殺す事は禁止され、気絶か降参が基本的な判定基準。危険だと感じた場合は'追求者'が止めるので安心して戦う様にとのことですね」
「あぁ…昨日、リドルさんが食事中に話していましたね。
他の参加者の皆さんは、ルールは聞かされているのですか?」
「参加者には、審査合格後にルールなどを記載したパンフレットを配ったみたいですよ」
「なるほど」
雪からの説明を聞きながら、黙示は始まっている第一試合を見ていた。
戦うフィールドよりも高い位置にある部屋は、見下ろす形になっていて少し遠いながらも見やすかった。
一戦目から熟練された動きが見える。
冒険者の男がが大剣を振るえば、一歩退いて確実に避け着物の袖に隠していた鎖でろくろ首が冒険者を拘束しようとする。
予想以上に身軽に動くろくろ首に翻弄された冒険者が焦り、無理矢理攻撃に転じた瞬間に自身の特徴である長い首で男に巻きつき首筋にナイフを当てて第一試合はろくろ首の勝利で終わった。
「結構動きますね、あのろくろ首」
「最近の妖怪は、結構アグレッシブですよ」
「総大将が、また何かにハマったんですかね」
雪からの情報に黙示が苦笑いをしていると、第二試合が始まる。
第二試合は、魔法使いと龍族が舞台に立っていた。
「相性が悪いですね」
「人型限定ですが、表面に鱗を纏う事ぐらいなら出来ますから」
「あの鱗を貫ける程の魔法使いか…そこ次第で一方的になってしまうね」
雪の言う通り、龍族の男は鱗を体中に纏って顔も半分まで覆われていた。
試合も、黙示が予想したとおりに一方的になり、幾ら魔法を放っても鱗に阻まれ、高火力な魔法を使おうとしても詠唱の時間が稼げずあっという間に第二試合が終わる。
結果は、龍族の圧勝であった。
「でも、センスはありそうでした」
「下位の魔法とは言え、詠唱破棄と同時展開の手際の良さは良かったと思います」
二人は、試合を簡単に分析しながら見続け一回戦の最終試合が始まろうとしている。この試合の照射が黙示の相手となる。
対戦相手になるであろう者の観察の為に他よりしっかりと試合を見とこうと座りなした…が、舞台に上がった者を見て、黙示は少し目を見開き驚いてしまった。
「いやいや…なんであの方が居るんですか…」
「神出鬼没な方ですからね」
「でも、お店の方をお願いしたと思うんですがねぇ…」
黙示は目を閉じる。
同時に試合が開始した。
だが、次の瞬間には試合が終わった。
第一回戦最速の試合となる。
「まぁ…ですよね」
「頑張ってくださいね黙示さん」
分かりきっていた結果に黙示はため息をつくが、雪は微笑みながら黙示を気にする様子も無く言ってくる。
ため息が癖になりそうだと危機感を感じながらも、黙示は舞台降りていく次戦う相手を見た。
「確信犯ですね」
その相手と一瞬目が合った。
ちょっと面倒だなと思っていた武闘会だが、今から戦う相手を思うと一層面倒さが増す。
何度目になるか分からないため息と共に、黙示は雪に'行ってきます'と言い部屋と後にした。
部屋に残された雪は、そんな黙示の背中を見つつ舞台へと目線を戻す。
「出番が来る頃には、迎えが来るはずでしたけど…黙示さん忘れてますね。
それにしても、まさかラトさんが参加しているとは思いませんでした。
黙示さんとラトさん…黙示さんは面倒そうでしたけど、私は戦っている黙示さんも好きなんですよ」
ふふっと幸せそうな笑みを浮かべ黙示の番を今か今かと待ち続けた。
-自己紹介-
-喫茶店-本の蟲-のマスター-
明示 黙示
性別:男
喫茶店-本の蟲-の店員(厨房担当)
雪
性別:女
いつもの:アイスティー




