お盆です/200文字小説
三日がかりで作ったシステムに、僕は満足だった。得意満面に彼女を呼ぶ。
僕に言われるままに画像をクリックすると、モニターの中の川にひとつの灯籠が浮かび上がる。
それは、やがていくつもの灯籠と合流して、海に向かって流れて行った。
2126/08/16/tokyo-city。川も海も、ここにはない。だから、それは僕の苦肉の策。
「で、これが何?」
不審げに尋ねる彼女の後ろに居た婆さんが、やっと笑って消えてくれた。
ありがちなSSです。読んでいただきありがとうございました。