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やらかしていた男子ぼちぼち頑張る。  作者: ぐっちょん


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33/129

第33話

ブックマーク、評価ありがとうございますm(__)m

 ♪〜


「……霧島さんの声キレイ。歌もうまいな」


 ウチに帰ってミュージックン(携帯音楽端末機)を聞いた感想である。

 歌詞は傷ついていた少女たちを突然彼女たちの前に現れた男の子の人形が励まし元気づけていくというもの。歌詞だけを見れば、


 君が不安だというのなら、不安が消えるまで僕が君の側にいるよ〜


 といった、ちょっと恥ずかしいフレーズも入っているけど、出来上がりの曲を通して聴いてみれば大して気にならない。むしろ耳に残っていい感じだね。素人意見だけど。


 でも、これを俺が歌うのか……


 自分のオリジナル曲なんて考えたこともなかったから、ちょっと楽しみではあるが、正直2曲目を出して男性シンガーとしても爆発的な人気者となりつつある沢風くんとぶつかってしまうので顔出しは避けたいところ。


 霧島さんにも何か理由があるのかな? 明後日学校で会うからその時に聞いてみようかな……


 MAINで送られてきた楽譜と歌詞を見ながら練習を始めたがうまく歌えてる気がしないのでその関係の動画を探してみる。


「歌がうまく歌えるようになる動画っと」


 その中でも再生回数が多い動画からチェックしてみた。


 腹式呼吸で発声する。

 喉を開くことを意識する。

 息漏れを少なくする。

 声を飛ばす方向や距離感を意識する。

 などなど…


「うーん、ちょっとやってみたけど、できているのか自分じゃ分からないな……ん?」


 なんか簡単にできそうな動画を発見。


 カラオケをバックにマイク無しで歌い、それを録音して、聞く、これを繰り返す。喉を痛めない範囲内でするのがコツだって。


  ほほう。これもすぐにでも試してみたいところだけど、まずは霧島さんの曲を完全に覚えてからになるね。



 ————

 ——


 次の日はリモート学習と念動と歌の練習をして、夕方には香織さんがウチにやって来た。


 俺が体育祭でフォークダンスをうまく踊れたか聞きたかったらしい。


  MAINでもよかったのにとは思わない。だって香織さん夕飯のオカズを作って持ってきてくれていたから。


 宅配で頼むバランスお弁当も毎日だと飽きてくるからね。

 さてさて香織さんの作ってきてくれたオカズはなーに。はい、肉じゃがでした。


 2回目ですね。え、肉じゃがは苦手かって? 


 やばい、俺またかって顔してたのかな。失礼だしそんなつもりは……ちょっとはあったけど、俺肉じゃが大好きですからね。

 ほら、香織さん料理が得意そうだから他の料理も勝手に期待してしまったというか……他意はないんです。すみません。本当に俺肉じゃが好きですし。


「そ、そうなの。それならいいんだけど……そっか他の料理も期待してくれてたんだ」


 誤解が解けてよかった。でも、いつもお茶だけで悪いなぁ、と思っていたら、お米はあるかって? ありますここです。ちゃんと精米したやつですよ。

 そしたら香織さん何処からか取り出したエプロンつけて台所へ、あっという間にご飯を仕掛けちゃった。なんか一緒に食べるらしい。まあいいか。


「フォークダンスは香織さんのおかげでちゃんと踊れましたよ」


「そうですか」


 ホッとした様子の香織さん。今気づいたけど今日はスーツ姿じゃないんですね。


「変かな?」


 上品な感じのワンピースに薄手のカーディガンを羽織っている香織さん。

 スーツ姿の時は気づかなかったけどお胸様が大きいです。これは気をつけないとつい目がお胸様の方にいってしまう。


「香織さんの私服姿って初めて見たから、とても似合ってますよ」


「そう、よかった」


 それからご飯が炊けるまでの間、体育祭のことを話した。等賞旗にハグ、フォークダンスは計6曲分踊ったといえば驚いていたね。


「ハグしたってほんとだったんだ……」

ピー、ピー、ピー


「ん?」


 今香織さんが何か言った気がしたけど、ちょうどご飯の炊けた音が鳴ってよく聞き取れなかったんだよね。


 それから二人で夕飯を食べた。香織さんはお味噌汁も作ってくれた。


 誰かと一緒に食べる夕食はいいもんだね。肉じゃがもすごく美味しかった。


「武人くん、これは?」


「ああ、それは……」


 ポスターだ。ブランド『モチベート』のモデルをしたときのポスター。くるくる巻いて壁際に立てていたものに気づいたらしい。


 これは衣装とポーズを変えたものが10枚くらいはある。


「邪魔じゃなければ何枚か要りますか?」


 1枚だけ広げて見せれば食い入るように見ていたので、尋ねてみれば、5枚ほしいと言われた。


 自分のポスターを飾る趣味はないので、すぐに渡した。


「ありがとう武人くん。宝物にするわ」


 香織さんは喜びのあまり抱きついてきた。すぐにハッとした様子で離れたけど、顔は真っ赤だった。

 でも、俺のポスターくらいでそんなに喜んでくれるなんてうれしくなるね。


 顔を真っ赤にしていた香織さんは片付けを済ませると「また作ってきますね」と言い残して帰っていった。


 香織さんが帰ったあと少し寂しく感じたのは気のせいだろうか。


 それを誤魔化すように霧島さんの作った曲を聴いた。気づけば涙が出ていた。やっぱりこの曲はいい曲だよ。



最後まで読んでいただきありがとうございますm(__)m

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