第32話
ブックマーク、評価ありがとうございますm(__)m
体育祭の翌日は振替休日。
今日は家でゆっくりするのもいいかな。
しかし、昨日はみんなが一生懸命走る姿を(体育祭で)見てたら俺も走りたくなって、夕方テレポートで運動場に行きかるく走ってみたんだけど恥かいちゃったよ。
誰もいないことを確認して走ったのに先輩たちがいたんだよ。
帰ろうとしていたタイミングで気づくなんて、一体いつから見られていたのやら。
先輩たちに気づいた俺に手を振ってくれたから、俺も振りかえしたんだけど、絶対見られていたよね。考えてもどうしようもないけど……
「どうしようかな」
帰り際に先生に言われたんだよね、学校に通う日を週一日から、週二日、もしくは週三日にしませんか、と。
「念力の授業は興味あるんだよね」
念力について自分なりに調べてみたが、男の念力才能って女性より低いらしく、日常で使用できるレベルの男性はほとんどいないらしいんだ。
俺も念動は頑張ってるけど、特殊才能以外の才能1だからね。
だからリモート学習でも習ったことない。
俺が今通っている日も念力の授業がない日。たぶん男の俺に気を遣って念力の授業は別の日にずらしているんだと思う。
もし通うとすれば念力の授業も普通に参加させてもらうことを前提に週二日にしてもいいかも。
いや、いっそのこと週三日行っちゃう?
体育祭があって全校生徒と触れ合う機会(一方的に見られたことも含む)があったから、気持ち的に学校に行くことに抵抗が薄くなってる。
それもこれもみんなの反応が俺が思っていたよりぜんぜんよかったから。
学校に通う前は、あんな事があり嫌われていると思ってたから通えても数回だろうって思ってたんだよな。
「とりあえず先生にその旨をMAINで送っておこうかな」
ピロン♪
「はやっ」
先生からの返事は早かった。
『ありがとうございます。念力の授業についても大丈夫です……』
先生とのやり取りで、俺が通う日は月水金になった。校長先生には事前に話していたらしく、俺の都合がよければ今週から通ってもいいそうだ。
今日は月曜日で振替休日だから、今週の水曜日と金曜日から通ってみようかな。
それから体育祭で(スマホで)撮ったクラスの写真を送ってもらった。
でも、みんな体操服姿なんだよこれ。これって俺も持ってていいのかなって気がしないでもないが、クラスの一員って気がして、送られてきた時、すごくうれしかったんだよな。
時間があるので少しゲームでもしようかな。来週はあかね色々チャンネルさんにお邪魔するし。
ピロン♪
「ん? 君島さんからだ」
唐突に委員長からMAINが届いた。
——なんだろう?
確認してみれば、今から集まれるメンバーでカラオケに(体育祭の打ち上げをするらしい)行こうという話になったらしく、みんなに確認しているそうだ。今日は振替休日だもんね。
しかし、カラオケか〜。
この年まで一度も歌を歌ったことのない今世の俺(前世ではもちろんある)、はたしてうまく歌えるのだろうか、というか、この世界は女性が歌っている曲しかない。
男性グループや男性シンガーがいないんだ。沢風くんが2曲目だして騒がれていたけど、彼は例外ということで。
今回は歌える曲がないから参加は無理だな。
『誘ってくれてありがとう。でも歌える曲がないからやめておこうかな。ごめんね』
『そっか、そうだよね。残念だけど、しょうがないよね』
そこでこの話は終わりだと思っていたら、
ピロン♪
『霧島さん?』
『アニメソングとかだったら歌いやすいと思うから行きませんか?』
「アニメソング……ねぇ」
この世界の『ビューティーハニー』は前の世界の『キューティクルハニー』とよく似ている。
『美少女戦士セーラースター』と『美少女戦士セーラーサーン』も似てる。他にもまだまだたくさん。
ちょっと考えただけでも、たしかに歌えないこともないかもって思ってしまったが、高校の同級生、しかも女子の前で女の子向けのアニメソングを歌うのはかなりハードルが高い。
『では、私と一緒に歌いませんか』
俺の返事が遅いから、返事に迷っていると判断したらしく、さらに霧島さんからMAINがきた。
——一緒にか……
こんなに誘われると断る方が逆に悪い気がしてきた。それに一緒に歌ってくれるというのだ、それなら行ってみてもいいかも? って気がしてくる。
だって一回もカラオケ屋さんに行ったことないから。
『俺、ほんと歌を歌ったことないからさ、一緒に歌ってくれるなら行こうかな』
『はい、任せてください』
『私も歌うよ』
『任せて』
『私も頑張ります』
霧島さんに返事したら、牧野さんに深田さんに君島さんからもMAINがきた。一緒に行動していたんだね。
「剛田くん、こっち、こっちだよ」
俺に向かってぴょんぴょん飛び跳ねながら手を振るのは牧野さん。いつも元気だね。スカート捲れそうだからあんまり跳ねない方がいいよ。
メンバーは俺を含めて20人らしく、みんなカラオケ屋さんの前で待っているっぽい。
5分前に着いたけど、やばい俺が最後かも……そんな気がしたのでみんなのところまで駆け足で行くことに。
————
——
中に入れば、君島さんがみんなの飲み物や食べ物の注文を聞いていく。
委員長は気配りが上手。俺? じゃあ俺はウーロン茶をお願いします。
さて、俺の隣は一緒歌ってくれると約束した霧島さんと小宮寺さんだね。小宮寺さん、昨日はお姉さんに会ったよ。正確には踊ったんだけど。
そんなことを話していればすぐに曲がかかる。
以前の俺って音楽にはまったく興味がなかったらしく、どこかで聴いたことのあるような曲もあれば、全く知らない曲もある。
あ、でもアニメソングは結構知っている曲があるな。
俺の両隣に座ってくれる人はころころと代わっていたが、思ってた以上に楽しい時間を過ごせたと思う。
みんなは歌いながら踊ったりするんだね。楽しいけどみんなはスカートだからもう少し控えめに踊った方がいいかもよ……まあ、俺的にはラッキーな展開なんだけど……ああそうか、男とはほとんど来ることがないからいつもと同じ感じで歌っているんだろうね。これは言わない方が親切か。
霧島さんとはスタジオモブリの崖っぷちのポニーを歌った。
霧島さんの歌声がキレイで俺が邪魔になってないか冷や冷やした。
君島さんとは、推しの親ってアニメソング。俺知らないからなんとなく合わせて歌った。自分で下手だと思うくらい下手だった。ごめんね。
深田さんとがサザねーさん。これは前世とほぼ同じだったので普通に歌えた。みんな、明日は学校だったね、って少ししんみりしたけど。
牧野さんとは時間の関係で一緒に歌えなかった。少し肩を落としていたので、また今度だね、って言ったらいつもの調子に戻ってた。
帰り際、霧島さんから機能的な携帯音楽プレイヤー、ミュージックンを手渡された。
「えっとこれは?」
「それ、私が作った曲が入ってる。今日、剛田くんの歌声を聴いて歌ってもらえたら嬉しいなと思った」
いや、なんで俺なの、俺素人で歌とか無理だと思う……っていないし。
最後まで読んでいただきありがとうございますm(__)m




