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やらかしていた男子ぼちぼち頑張る。  作者: ぐっちょん


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第161話 岡田(剛田)真衣視点

ブックマーク、評価ありがとうございます。

「お母さんこれ見てっ! お兄ちゃんが載ってるんだって」


「お母さんも一緒に見てもいいの?」


「うん。一緒にみようよ」


 休日、タカコちゃんとカリンちゃんと遊びに行き、その時に立ち寄った本屋さんでたかこちゃんから教えてもらった。


 タカコちゃんは、前はそこまでお兄ちゃんのファンって感じじゃなかったのに、年が明けた頃からタケトくん大好き女子になってたんだよね。


 おかげで、放送されてから何日も経つのに、うたコラボに出ていたお兄ちゃんを見て(録画していた)は3人で盛り上がっている。


 そんなタカコちゃんが、見てのお楽しみだと言って詳しくは教えてくれなかったけど、このスポーツ雑誌にお兄ちゃんが載っていると教えてくれたのだ。

 普段の私なら、スポーツ雑誌なんて目にも入れないから教えてもらわなければ絶対に買っていなかったと思う。


 ちなみにカリンちゃんもお兄ちゃんのことは好きらしいけど、今年になってすぐにデビューしたシャイニングボーイズや、つい最近メディアデビューしたぽっちゃり男子なんかも好きらしい。男なら誰でもいいのかな? なんて思ってしまったことは秘密だ。


 この雑誌にビニールのカバーが付いていて中を確認する事ができなかったけど、タカコちゃんを信じて購入したんだよね。


 だって昨日発売されたばかりなのに残り3冊しか残っていなかったんだもん。カリンちゃんも買ったから残りは1冊だ。焦っちゃった。


 ちなみにカリンちゃんは『シャイニングボーイズ特集』の雑誌と『ぽっちゃり男子の大好きご飯〜これで気になる男性の胃袋を掴め』というような雑誌も買っていた。


 ぽっちゃり男子の雑誌は少し気になるけど……沢風和也? 沢風和也は雑誌の種類が多いから特設コーナーが設けてあるけど、色々な本が山積みになっていたよ。

 あれって売れ残ってるんじゃないかな。そうだといいな。


 支払いを終えてお店を出る時には、残りの1冊も無くなっていたのでやっぱり買ってて良かった。

 タカコちゃんにはお礼にジュースを奢りましたとも。


 タカコちゃんは親戚の人から教えてもらったらしいけど、そんな情報通の親戚は大切にしてくださいね。

 私の親戚はあの日を境に疎遠になったからさ……


「ちょっともったいない気もするけど、開けないと読めないから……よいしょ」


 ふぅ。これでよし。なるべくシワを付けたくないけど、しょうがない。だって中が気になるんだもん。


「えっと……わっ、え? お兄ちゃんなんかサイキックスポーツのイメージボーイになってる」


 インタビュー欄にサイキックスポーツを少しでも盛り上げたい、応援したいって、書かれているけどお兄ちゃん大丈夫かな? うちの学校にもサイキックスポーツ部はあるけど人気はないんだよ?


 たしか部員は0だったはず。でも、なぜかサイキックスポーツ部自体は存続していて学校不思議の一つになってる。


 ただ、誰もいない部室から物音が聞こえたりするとかしないとか、幽霊部員がいるとかいないとか変なウワサもあったりして……あの部室はちょっと怖いから近づきたくない。


 翌朝、私とお母さんは朝からテレビの前に釘付けです。

 お母さんと一緒に袋とじに載っているお兄ちゃんの記事を何度も読み返していたからまだ少し眠いけど……あっ!


 眠たくて瞼を擦っていたら朝の6時になり番組が切り替わると画面にお兄ちゃんの姿が映る。私の眠気はすぐに吹き飛んだ。


『おはようございます! サイキックスポーツ、イメージボーイの剛田武人です。今日から僕も『サイキック体操で今日も元気』のメンバーとなりました。よろしくお願い致します。毎日続けて毎日健康。テレビの前のみなさんも一緒に続けていきましょうね』


 視聴者に向かって頭を下げたお兄ちゃんは、次に周りにいる女性アシスタントのみなさんにも頭を下げる。


「お……お兄ちゃんだ」

「武人くんだね……」


 サイキック健康体操の女性アシスタントは以前まで出演していた運動が得意そうに見える女性の4人。レオタード姿でスタイルがいい。


 その中心にTシャツ短パン、タイツ姿のお兄ちゃんが立っているけど……お兄ちゃんの体格が思ってた以上にガッチリと引き締まっていて(まるでマンガの世界に登場する細マッチョ男子みたい)、眼福……じゃなくてすごく新鮮でカッコいいです。


 心なしか一緒に見ているお母さんの顔も少し赤くなっている気するけど……見なかったことにしよう。


『それではサイキック健康体操第一、よーい』


 ♪〜


 体操指導者の人の掛け声に合わせて体操が始まる。


『まずは念体を使い大きく背伸びの運動から』


「……」


 お兄ちゃんが指導者の声に合わせて体操をしている。ホントはお兄ちゃんと一緒に身体を動かすつもりだったけど、ダメだ、お兄ちゃんがカッコよすぎて目が離せないよ。


『……脚を大きく開いて身体を捻ります』


「……」


 今私が見ているテレビチャンネルは健康や教育に関する番組を放送しているチャンネルだから、サイキックスポーツ雑誌を買っていなかったら絶対に見ていなかったと思う。


 危なかった。お兄ちゃんは今日から初めて参加している様だし、タカコちゃんには感謝しかない。学校に行ったらまたお礼を伝えなきゃ。


『……最後は大きく腕を伸ばして深呼吸。息を整えましょう』


「終わっちゃた」


「そうね。終わったわね……」


 番組は15分しかないからあっという間だった。ちょっと物足りないよ。もっとお兄ちゃんを見ていたかった。


 健康体操は毎日あるようだから明日も見よう。そう心に決めて立ち上がると、お母さんも同じく立ち上がった。


「さてと、お母さんは朝ごはんの支度してくるわね」


「うん。私も制服に着替えてくる」


 お母さん、ちょっとうれしそうだった。お母さんがうれしそうにしていると私もうれしくなる。

 というのもお母さんは、私が気づいていないと思っているけど、ふとした拍子に暗い顔になることがある。たぶんお兄ちゃんのことを考えているんだろうな。


 だからお母さんのためにも、もちろん自分のためにもまたお兄ちゃんと一緒に暮らしたい。


 弁護士さんを通して、最近は法賀さんじゃなくて西川さんって方が届けてくれたけど、その手紙には 奥さんができた(今は3人)って内容のものもあったけど、手紙を送ってきてくれるってことは、私たちのことも気にかけてくれているってことだよね。


 お兄ちゃんももう一度、一緒に暮らしたいと少しは思ってくれてるかな。そうだといいな。迷惑だと思われていたらと考えると不安しかないから考えないようにしているけど、お兄ちゃんは優しいからきっと大丈夫、私は信じているよ。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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