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転生


赤子の鳴き声がする。暖かい布にくるまれている。


昨日はゾンビと戦って……。

そうだ、首元に斧を振り下ろされて重傷を負ったんだった。

ユンナが凄く心配してくれてたな。

あの子はとっても優しい、いい子に育ってくれた。

シュウトも私とユンナを守る為に立ち向かってくれた。勇敢で家族思いの優しい子。

あの世界で引きこもりのニートだった俺が、この世界に村の女の子に生まれてもう三十年か。異世界ってもっと魔法とかあると思ってた。


暖かいベッドに横になり、人生を思い返す。

不思議と傷は痛まない。

前世は中年のだらしない体をした引きこもりニート。母親に当たり散らして仕事もせずに、挙句太った体が邪魔をして自宅の階段から転げ落ちて死亡。

目が覚めれば転生して女性として生きることになるとは。

今となっては二人の子供の母親となり、八歳と十二歳の子育て中とは。前世の母親に悪いことしたな。


後悔先に立たず。

しても仕方のない後悔がアンナの頭を巡る。


早く起きないと。


あの子たちが心配してしまう。


その一心でゆっくりと目を開ける。瞼が重たい、後遺症かな。


目の前に広がる景色にアンナは絶句する。


そこは部屋の装飾が過剰な程の華美な部屋だった。


見たことのない部屋に口がポカンと開いたまま固まっていると、視界に綺麗なブロンズヘアーの女性が覗き込んできた。


何か話している。


私が寝ているベッドを挟んで女性と反対側にも誰かいる様子だ。


すると、女性の反対側から茶髪のイケメンが覗き込んでまたも何か話している。


私は一体どこで療養されているのか。起き上がるにも体が起こせない。

首元を裂かれたせいか言葉も上手く発せない。

赤子の声がする。さっき聞こえた声だ。これは、私の、声? 手を上に上げると小さな手が視界に入る。




ちょっと待って。私、転生してない?




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