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ホネ

作者: 杉将

 どんがらがっちゃん。物が崩れました。潰れた蜘蛛。自らの体液に溺れるように死んでいった。

 時間が過ぎていく。時間だけが過ぎていく。

 マシュマロを食べる。今日はこれしか食べていないな、と思う。

 痩せた顔、痩せた身体。湯を浴びれば、その湯は骨まで響いてくる。石鹸で身体を洗えば、指で骨をなぞることができる。ゾッとする。

 スルメイカを齧りながら、女が帰ってくる。バッグの中には口紅、財布、ミント味のガムが入っている。

 部屋が、スルメ臭い。

 パンツだけの姿で女と目が合う。どちらからともなく、目をそらす。シャツを着る。

 ごめんください、と声が聞こえる。女とまた、目が合う。女が玄関に向かう。笑い声が骨に響く。

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