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吹雪

ブクマありがとーごぜーます!!!初ブクマだわっしょいわっしょい!

ライアンは窓枠に風が叩きつけられる音で目を覚ました。


窓から外をみれば雪が吹雪いて一面真っ白になっている、暫くは外に出れそうにない。


昨日のうちに獲物を村に卸したかったが運がない。

だが幸運でもあっただろう、あの少女には。




未だ眠り続けている少女は一向に起きる気配がない。

その顔は見たこともないほど整っており、

珍しい短い銀の髪は艶やに光り彼女を彩り、

シミの一つもない顔は16歳ほどだろうか?

首から上なら絶世の美女と言って良い。


問題は首から下の身体…

魔獣と同じ硬い騎士鎧のような体の謎はライアンをもってしても全く分からない。

人間の魔獣などというのは存在しないものと確かに憶えている。


それに、この傷…は他の魔獣につけられたものに間違いない、謎は増えるばかりだ。


頭が痛い問題に目眩を覚えたライアンは目頭をほくじ思う。ひとまずは傷を治さねばなるまいと。













私が再び起きると両腕と喉が治っていた!

原型がなかったはずの腕は新品同様にピカピカと白く輝き、喉は声を取り戻していた!


もしや、この御老人こそが私の製作者なのではないのだろうか!

ならば椅子で眠りこけてる御老人を起こさなければ


「御老人、御老人起きてください」


御老人はパッと目を見開くと私をみて微笑み


「********」


言語の壁が…!!全く分からない!!

ええい、ならば肉体言語で語るしかない!



ワチャワチャと身体を動かして経緯を説明してみる、寝て起きたら身体にビックリして歩いてたら熊に襲われ川に身投げしたと……


が、御老人は首を傾げられた…!





意気消沈し不貞寝しようかと項垂れていると御老人が何やら持ってきた。


「********」


全く何を言ってるのが分からないが解った。

目の前に置かれたのはずんぐりした鍋いっぱいのクリームシチュー

食べなさいって事だろう。






スプーンを持ちながら思う、

御老人の優しさは目にしみるものがあるが

私の体で食べられるもなのか?

故障しないのか?

と考えていると疑問に答える声が聞こえた


[[解析中……可能です]]


女性の機械音声が聞こえてきたが御老人の他に誰もいない。

「え?誰だ?」


[[サポートAIです]]


「サポート?」


[[メインの行動を微調整。特殊機能の制御、運転。またはメイン意識の喪失時の運転です]]


「身体にそんなものがあったのか」


[[メイン意識喪失により起動されました]]


「なんと…不幸中の幸いだな。」


「********?」


おっと……御老人が一人芝居をみて訝しんでおられた。

食べなければ…視線が辛い。






食事の後も御老人は、親切に何処からか絵本らしきものを持ってきて私に読み聞かせてくれた。

どうやら私は子供に見られる顔をしているらしい。


絵本は白髭の巨体に全く似合わず、文字と絵を指差してくれるが、指が太くてどれを指しているのか分からなくて苦戦したが一つだけ覚えた。


御老人の名はライアン

彼は自分を指差しそう言った。


私も彼へ返答する為に自身を指差し止まった。


自問する。


人間でない私は誰なのだろうと


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