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藁の家

酷く警戒しながら進むライアを待ち受けていたのは、予想していた窓が割れた洋館や皮を剥がされた人が飾られる街並み、などではなく風情ある田舎の風景だった。


既視感ある家屋は北海道などの雪国にある古い民家を思い起こされるもので、ライアに全く知らない世界に来たわけでないという安心感を与えてくれた。


いささか軽くなった足取りで人を探してみる。

軽く見るだけでも数十の家屋はあるが、雪が降っているからか出歩いている人は見当たらない。


村という規模だから宿もないだろうし、やはりこういう時は村長と話してみるべきだろうか?RPG的に。

ならば村長の家といえば高い場所で大きい家というのも定石!

どれどれ〜?


ん〜………ほらあった!

高い場所にあって他の家の倍はありそうな家に蔵?もついてる!間違えない!












一直線に門前まで来たライアは扉を叩こうとした時に今更ながら考えてしまう。

いや一体どうやって声をかければいいものなんだと、旅人でーーすって言えばいいのか?迷子でーーすって?いや無理だろう、誰だって怪しむ私だって怪しむ。せめて何か手土産でもあればいいかもしれないが持ってる物といえばマントしかないし、そうだサポコさん解決策はないですか?


[[検索「あんた、なにしよるね」


「ヒェッ!」


死角から唐突にかけられた声に変な声がでた。

振り帰り見てみれば、声をかけてきた人物は藁の笠と上着を被り、

その顔は骨と皮ばかりで妖怪ジジイと言えばしっくりくる痩せた老人だった。


「あ、いえ、その道に迷って…」

「道ィ?小せぇと思ったらガキかい、あんた」

「そんで見ねぇ子だな、何処の子だ?雪の日にあんまウロチョロすっと喰われちまうぞ?」

「とりあえず家の中に入んな、寒くて仕方がねぇ」


「あ、ありがとうございます!」








「おぉーーい!婆さん帰ったぞー!」


その細い身体からの何処からでるのかという声を張る老人、声に反応してパタパタという足音が聞こえてきて直ぐに穏やかな印象の老婆が顔を出した。


「おんや、お帰り爺さん、その綺麗な子はお客さんかい?」


「おう、とりあえず茶でもいれてくれ、寒くってたまらねぇ」


「あいよ、さ、お嬢ちゃんもお入り、寒かったろ?」


「は、はい!ありがとうございます」




お婆さんお爺さんありがとう!

寒さは感じないけど嬉しい!

よかった…!普通の日本の家だ…!!




部屋に連れられてまず目に入ったのは囲炉裏、

ザ・IRORI!ワオ!クールジャパン!

映像の中でしか見たことのない物に少し興奮を覚える、そうだ写真ってどうやって撮るんだ?


[[カメラ起動と言ってからウインクしてください」


却下。誰だそんな馬鹿な作りにしたのは!


「おぅ、吊っ立ってねぇで火にあたんな」


そそくさと座布団に座って火に当たってみる、

無言で火を見つめてこと10数秒か、

老婆がかちゃかちゃと茶を作る音以外聞こえない静かな時間は、

火の温度は感じられずとも揺れる火がどことなく暖かな安心を与えてくれた。


1話毎の文書は短くないですかね??大丈夫ですかね?

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