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目的地

昼下がりの頃、

しんしんと雪が降り積もる細道を1人の少女がしっかりとした足取りで迷いなく歩いていた。


茶ののマントに唯一隠されていないその相貌は雪のような肌に月を思わせるアイスブルーの瞳、表情は厳しく無表情を保ち、どこか幼さを感じさせる顔立ちは非常に整いそれを艶やかな銀のショートヘアが飾り立てている。

少女の名前はライア、数日前に機械の体となって生き返った元人間のロボットである。


突然の訳も分からぬ状況に未知の兵器

ライアは何も分からぬ現状を打開する為に街を目指していた。


ふと、ライアは村人から聞いた話を思い出して立ち止まる。

未開の地のような村

両の手で数えられる村人達から得られた情報など雀の涙ほどだったが特筆すべき情報は2つだった。


まず南のずっと向こうにニューサイロ王国というのがあるらしい?事


山で見たロボットは魔獣と呼ぶらしい事


ニューサイロ王国?全く聞き覚えのない名前にとんだ未開の地にきてしまったのだと思う。

それにずっととは何処までなのだろう?

もう1日は歩きっぱなしだしなんだが遠すぎないか?本当に方角合ってるのか?


[[異常なし 現在南へ移動中です]]


……そうだ!

ロボットなんだからどっかの基地とか何かに通信できないのか?


[[実行不可能]]


じゃあ飛行とか


[[余裕金属不足 情報不足により不可能]]


歩くしかないのか?


[[検索中………………高所からの偵察を推奨]]


えぇ…また魔獣に襲われるかもしれないじゃないか、ポンコツなのか?ポンコツAIなのか?


…無言の抗議が聞こえた気がする。

とりあえず動かずにやってみよう、

えーっと偵察起動?


[[偵察モード起動します]]


おお…すごい!

ゲームのやり過ぎで眼鏡が手放せなくっていた目が生まれ変わったかのようにクリア!

視界の端には周囲の地図までついてる!

これなら壁抜きし放題だな!

あとはHPバーがあれば完璧!

それで遠くを見るのは…?おぉ勝手に動いて…ん?……あった!あった!壁だ!人工的に作られた壁が遠くに見えた!


壁があるという事は人が住んでいるという証!それも沢山!ならば有用な情報も得られるはず!そうと決まれば日が下がる前に彼処へ着かなければ!


「サポコ!偵察モード終了!移動モード起動!」


[[偵察終了 移動モードはありません]]


じゃあ走るか!ライアは舞い上がる心のままに土を蹴り走りだした。

先に待ち受ける困難も知らぬまま。











1時間もせずに目的地に辿り着いたライアは少しばかり後悔していた。

というのも発見した目的地は人がいると確信出来るものの、

周囲一帯を囲む高さ3メートル程度の物々しい壁が足を進めるのを躊躇させていた。

それを例えるならばパニック映画で市民達が急拵えした壁だろうか、不揃いの鉄板を重ねて積み上げた壁は錆が散見され それっぽさを増している。


非常に不安だ。

フィクションでいえば生贄様一名御案内され吊し上げられる未来が見えるやつだもの。


とはいえ無視して当てもなく歩くわけにはいかない…

そうだ…ステルスモードとかないの?


[[ありません]]


ステルス!


……………



ホラーゲームは苦手だというのに……

非常に億劫だ………


錆だらけの門の異音に身を震わせながら彼女は一歩を踏み入れた。










現在の主人公詳細


筋力速力は一般人の域をでない


疲労睡眠食事を必要としない


一般的な携帯武器の殆どを耐える身体、

また極度の高温低音水圧高放射線地帯での限定的活動が可能。



サポートAIへの思考命令また口頭命令により様々な特殊機能を使用できる


レーダー・カメラ・金属吸収・形状変化・など


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