『商品No.13。捨てられた動物』 商品ランク☆なし
人間は何て傲慢なんだろうか。
最初は喜んで愛情たっぷりに動物を飼うくせに、ちょっとしたことですぐにペットを捨ててしまう。
捨てられたペットがどんな末路を辿るか、なんて知らないはずもないのに、何食わぬ顔で僕達を路上に放置するんだ。
そうやって捨てられた、動物がどれくらい死んでいるというのだろうか。
僕は犬だ。
僕は生まれてから、6年が経つ。
生まれてから、僕はたいそう飼い主のごんぞうという主人に可愛がられた。
でも、次第に主人の僕に対する愛情は薄れていった。
僕が大きくなるにつれ、主人は僕に餌をやるのすら面倒臭そうな顔をすることが増えてきた。
僕は必死に主人の命令に従い、ペットとして従順だった。だが、一旦離れた主人の心が再び僕に向くことはなかった。
主人は、あくる日新たな犬を飼ってきた。チワワだった。
主人はチワワに向かって「こんにチワワ」なんてデレデレとした表情で言っていた。
ハスキーである僕はその様子を表情には出しはしなかったが、悲しい思いで見つめていた。
僕は、それから少しして捨てられた。
捨てられた場所は、川原の草むらで時期はもうすぐ冬に突入する間際の秋のことだったので、夜はとても寒かった。
主人は僕を捨てる時、感情の篭らない無機質な瞳で僕を見つめた。流し目だった。
僕は最初主人を探して歩き回ったが、主人のいる僕が元住んでいた家はとうとう見つからなかった。
僕はどこまで連れてこられたのだろうか。
そういえば僕が連れてこられた時、僕は目隠しをされて車に乗せられた。
移動時間は僕の体内時計の予想では20時間はかかっていた。
どれだけ、僕を遠くに連れていったんだよ。悲しいよ。ワンワォーン。
僕の叫びは高架下のコンクリートに反射して、僕の耳に突き刺さったのを覚えている。
今僕は、というと。
なんと仲間が増えちゃいました。
僕がいまいる場所は廃墟なんだけど、その廃墟には人間は誰もこない。広さは東京ドーム80個分はあるであろう広さで、クッソ嬉しくて、心が躍る。
廃墟っていっても、ふかふかの毛布やソファー、ベッドやゆりかご、ハンモックとかあったりして、廃墟自体もとても綺麗なので、住みやすいっす。ワン。
餌はというと、何か知らないけど近くの場所にペットフード業者が、期限切れのペットフードとかを大量廃棄しているので、余裕です。賞味期限なんて気にしてないワン。
ちなみにこの廃墟で暮らしているのはまず犬3万匹ですね。猫は8万匹です。他にも色々と動物が暮らしています。
僕達は皆捨てられた元ペットです。ワン(思い出したように鳴いた)
僕達は人間に対する恨みを持っています。
だからいつか人間に対して仕返しをしようと思っています。
その時が来たら、また語りたいと思います。
こうご期待下さい。
ワンワンワォーン。




