表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
明けない夜に君思ふ  作者: 瀬川水斗
2/6

2 夜の町と幼少の記憶

本編スタート

 「夜森 深夜」(やもり しんや)僕の名前だ。


 僕が暮らす町には、太陽が昇らない。暗闇に包まれた町。この町では、植物たちがなかなか育たない。太陽の光がないからだ。

 人々は、太陽を求めた。求め続けた末にたどり着いた答えが「生贄を捧げる」だった。

 なんとも馬鹿げた答えだったが、人々はそれを信じた。僕が生きる今も毎年生贄を捧げている、、、らしい。実際に見たわけではないので真実はわからない。だけど僕がそれを信じるのには理由がある。 

 あれは僕がまだ6歳の頃、僕には10個の兄がいた。兄は、いつも笑っている人だった。だが、十六歳の誕生日を迎えてから兄から笑顔が消えた。

 翌年1月1日、朝目を覚まし、家族のいる居間に行ったがそこに兄の姿はなかった。


「お父さん、おにいちゃんは?」


 今で新聞を読んでいた父に訪ねた。


 「お前の兄さんは、町のために出掛けたよ。お前もいつか、町のために旅立ちなさい。」


 何を言っているのか理解できなかった。

 

 「僕ちょっと出掛けてくる!」


 僕は、この時ここで行かなきゃ兄にはもう逢えないと思った。そして家を飛び出そうとしたその時、僕の腕を父が掴んだ。

 このときの父の顔に僕は恐怖を覚えた。

父は、笑っていたのだ。まるでなにかに取り憑かれたように。


 僕は怖くなり、母に助けを求めた。台所にいた母は、父と同じく不敵な笑みを浮かべていた。


 この瞬間「ここに味方はいない。」そう思った時僕は、父の睾丸を蹴り上げ生まれた隙を見て家を飛び出した。僕はまっすぐ、町の中心にある神社に向かった。そこに兄の姿はなかった。

 だが、神社には兄が良く身につけていたネックレスが落ちていた。

 この出来事があってから、僕はあの噂が本当だと思うようになった。


 その後から、俺は家に変えるのが怖くてしばらく神社にいた。不安な気持ちでいっぱいだった僕は、泣き出しそうになっていた。そんなときだった、彼女たちと出会ったのは。


ブックマークお願いします

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ