エジプト支部
真長と神喜はオアシスに生えている木の木陰に移動して、横並びで腰を下ろした
「海根さんについて話す前に、ちょっと場所を変えようか」
そう言って神喜は地面を軽く三回ノックをする。そしたら、地面から砂岩が伸びてきてドーム状に二人の事を囲み、そのまま地面に引き込まれた
少しの暗闇ののちに、座っていた地面が開いてそのまま落下した、神喜は反応できたため綺麗に着地したが真長は反応が遅れて尻もちをついてしまった
二人が落ちたのは砂岩で作られたリビングのような場所で他にもキッチンや洗面所などのいくつかの部屋に別れていた
部屋には家具家電などが置かれており生活感も感じ取れた
神喜は落ち着いた足取りでテーブルの近くのイスに腰をかけ、真長もつられてイスに座った
「おーい、センパーイ、コーヒープリーズ」
神喜はキッチンの方向に、顔だけを向けてそう言った
そしてその時、真長はキッチンに人の気配がするのに気がついた。それを意識した瞬間に水が沸騰する音が聞こえてきた
そのあと、慣れた手付きでコーヒーを淹れる音が聞こえてきた。そして、キッチンから二人分のコーヒーを持って一人の男が現れた
首までの長い茶髪に、細身のように見えて筋肉が圧縮されている体。少しだけ年老いたダンディーな顔…
マイに調べてもらわなくてもこの人が誰かは分かった、この国に来る前に事前に調べていた
エジプト支部長 ボレロ ガーレライト
「コーヒーだ、体は冷ますなよ」
そう言ってテーブルにコーヒーを置いて、真長の服を指差してから、そそくさと別の部屋に行ってしまった
そこでようやく自分がびしょ濡れということを思い出した
そして、エジプト支部長がここにいるということは…ここが、エジプト支部ということに気がついた
「ここが、エジプト支部なんですか…なんか普通に家って感じですね…」
「厳密にはセンパイのいる場所がエジプト支部なんだけど、その辺りの話しはシャワーの後にしてあげるよ」
すると神喜は真長の手引っ張ってシャワールームへ案内した
「着替えは私のをプレゼント、その胸なら問題ないでしょー」
そんな失礼極まりない発言をして神喜は服をとりに行ってしまった
心配されてしまっているのでシャワーを浴びない訳にもいかず、ずっと羽織っていた毛布を脱いだ
その瞬間、物凄い寒気を感じて足に力が入らなくなった。なんとか立ち上がり、一気に服を脱いでシャワーに直行した
温かいシャワーを浴びているうちに寒気はなくなっていった
(まさか、こんなに冷えていたなんて...マイ教えてよ)
『私も気づけてなかったの。なんか、外気の影響による体の変化を認識を切り取られているみたい...確証はないけど』
(マイがそう予測するなら、そうなんじゃない?)
後でボレロさんに相談してみようと考えながら、真長はシャワータイムを堪能した




