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salvation magician 第二幕 動き始める者  作者: WaffleEX
過去編 虚真の箱庭 
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手加減の確認

「ルミ…時間ある?」


今日はもう遅いし、槍君の「あて」にあたるのは後日にして、寮に帰ろうとした時。ライフが話しかけてきた


「まあ…HRまでなら大丈夫だけど」


私は権能を応用した「空間接続」め登校時間をカットできるので、予鈴までならどこで何をしていても遅刻することはないのだ。夢のような力だろう


「なら、今のルミがどんな風に戦ってるのか見せて」


「なーぜなーぜ?」


「確認。手加減の」


「ん~…まっ、どうせ寝なくても平気だし。いいよ」


「ん。槍君を呼んだら、ダメだよ」


今、槍君にはその「あて」とのセッティングを頼んでいる。なんせ、最後に会ったのが数十年前なのだ。見つけるのに少し時間が掛かるのは仕方ない


「わかってるって」


「じゃ…展開して『カラクリ世界』」


そう言ってライフが指を鳴らすと、周囲の空間が一変した。木材に囲まれたログハウスのような内装の家から、子供が好きそうな巨大な屋外ステージへと変化し、回りには大量の武装した人形が倒れている


「懐かしいね。で、この人形たちと戦えばいいの?」


「うん。じゃあレベル1…スタート」


武装した人形が立つ上がり、私に向かってくる。数は見た感じ20体程度だろう


とりあえずジャンプして、接近してきた人形の剣や斧の近接攻撃を回避


飛んだところを狙ってきた弓兵の矢を「空間接続」で接近してきた人形の上空と繋げ、人形の何体かは矢を浴びて倒れる


空を飛ぶ手段がなければ、ほとんどの戦いはこれだけで終わる。上空に飛んで、遠距離攻撃を「空間接続」で逆に利用する…それだけだが、相手は詰む


ライフもそれは分かっていたらしい


「ん。詰んだ…じゃあレベル2」


ライフがそう言うと、大きな地響きが起こった。そして、巨大な影が現れた…


「おぉ~デカイ」


視界を覆うほどの超巨大型人形。それが私の目の前に現れ、他の人形立ちは、すでに消えていた


「まあ、でもこの程度も余裕かな~」


超巨大人形が私目掛けて手を振り下ろす…しかし、振り下ろした手は、私ではなく超巨大人形本体を押し潰した。これも「空間接続」によるものだ


超巨大人形はそのまま転倒した。しかし、倒しきれてはいない。こちらからも、攻撃を仕掛けなければ


「セブンカラー・レイ」


私は7色7属性の光線を超巨大人形に向かってブッパなした。人形の心臓部に風穴が開く


「流石。手加減は出来てないけど…」


「デカかったから、一応火力高めのを撃っただけ。普段はただの光線か、閃光×空間接続だけで終わらせてるよ」


「なら安心。なら、レベル3」


次の瞬間、物凄い威圧を感じて、私は即座に1頭身ほど体を下げる。すると、さっきまで首があった場所に物凄い速度の斬撃波が飛んできた


「怖っ…!」


まあ、首が飛んで即死…となるほどでは無かったが、それでも速いものは怖くて強そうに見えるものだ


斬撃波が飛んできた方を向くと、えげつないオーラを発している剣を持った無機質な人形を発見した


「あれ、最上位クラスじゃない?」


「ルミなら、余裕でしょ?」


「これ、一応確認だけど…手加減の確認なんだよね?」


「頑張れ」


ライフのその言葉の次の瞬間、私目掛けて、えげつないオーラの人形から無数の斬撃波が放たれた


「じゃあ、少し頑張ってあげますか」


とりあえず「空間接続」で斬撃波を人形の方に飛ばそうとしたが、斬撃波は「空間接続」を切り裂いてきた


「空間接続」の媒介は「光」なので、光を切り裂くほどの剣撃…


「これ、最上位クラスでも限りなく上位の実力者レベルじゃん!」


私はそう叫んでから「空間接続」で無数の斬撃波を回避する。しかし、回避先を一瞬で見抜いた人形が、神速の斬撃を放ってきた


「はぁ…」


斬撃が私に直撃する。少なくとも、ライフにはそう見えただろう。しかし、斬撃が直撃した次の瞬間には、人形の四肢は焼き切られてた


「ライフ~、元からレベル3からは、手加減させる気無かったよね~?」


カラクリは単純。高速で動いて、光で斬った。ただ、それだけ


「バレた? じゃあ最後、レベル4」


ライフがそう言うと、天を覆うほどの天使の輪っかを持つ天使が、圧倒的な神々しさを放ちながら顕現した


「あれ、もはや神クラスじゃん」


「自信作…それじゃあ、頑張っ…」


ライフがそう言いきる前に、()()()()()()。まあ、手加減を止めればこれぐらい余裕のよっちゃんイカだ


人形を「それなりに本気」の光で覆い尽くす。その光によって、先ほどまでの人形の残骸が蒸発していく


「十分かな?」


私は、指をパチンッと鳴らして光を消した。あの人形は残骸どころか塵すら残っていない


「手加減は、十分だったでしょ~?」


私がそう言うと、空間が元のログハウス風の内装に戻っていった。ライフも満足げな無表情(?)で頷いていた


ライフの言ってた「手加減」は、敵に対するものではなく「世界」に対するもの。つまり、力を出しすぎて「世界」を壊さないかどうかの確認ということだろう


体感だが、ライフの「カラクリ世界」の強度は現実世界よりも低い。その世界を壊すこと無く戦えた。これは、管理者さんも満足だろう


「満足。これなら、安心して送り出せる」


「そりゃどーも。んじゃっ、今度こそ帰るねぇ~」


ライフの用は10分程度で完了したし、これなら、帰って眠ることができそうだ。


こうして、無事寝過ごして、遅刻をした私なのであった

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