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私の答えは

とりあえず一回家に帰らないと、と言うあかりを見送り

私は一人自室で考え込んでいた。

本当に魔法を使うべきなのか、とかこの世界に残るべきなのかとか………

散々考えていたはずなのにいざ、帰る方法が見つかったら

迷ってしまうなんて我ながら情けない……けれど、私の考えは決まっている。

「昨日遅くまで頑張ってただろう?何か力になれる事とかないかなって」

お兄様に心配をかけてしまった事に申し訳なく思いながらも 私は首を横に振った、だってもう答えは決まっているから。

私が首を振るのを見たお兄様は、そっかと言って微笑んでくれた。

それから、少し話をした後お兄様は部屋に戻って行った。今日は、ゆっくり休んでまた明日話そうと言ってくれたのだ。

その言葉に甘えて、今日は早めに休むことにした。

ベッドに入って、目を閉じる。

瞼の裏に浮かぶのは、みんなの顔。

最初はただの興味本位だったけど、今となってはここに居たいと思っている。

でも、魔法を使ってしまえば私はきっと忘れてしまう……それが怖かった。

けれど、皆なら私の事を思い出してくれるんじゃないかって思ってもいる。

だから、大丈夫。

心の中で自分に言い聞かせるように呟く。

そして、私は眠りについた。

*****

いつものように朝が来た、はずだった。いつも通り制服に着替え

通学路を歩く。これが、日常のはずなのに今日はなんだか落ち着かない。

この間から色々な事が起こったからなのかな、なんて思いながら自分の

教室に入るといつものメンバーが私の所にやってきておはよう。と挨拶をしてくれたので、私もおはようと返す、やっぱりこの日常が壊れるのは嫌だなぁ……

「百?なんか元気ない?」

「ううん、昨日お兄様と遅くまでお話してたから」

「それで夜更かししたって訳か」

「あはは……つい楽しくってさ」

「でも、あんまり夜更かししたらだめだよ?」

「玲央様…ありがとうございます、今度は気を付けますね」

嘘だ。本当はもっと違う理由がある。

昨日、沢山悩んで決めた事……けれどそれは

まだみんなには言えない、言えるわけがない。だって、私は……

魔法で元の世界に戻るって決めたから。

あと、私には気になっていることがある……

それは、玲央様の事。

玲央様が前に言っていた魔族の話、やっぱりあれは玲央様の事なんじゃないかって、もしそうだとしたら私に何かできることがあるのなら力になりたい。

元の世界に帰る前に、不安な事は全て解決したい。

その為にも、玲央様とお話をしないといけない。

「そうだ!玲央様、少し相談したいことがあるのですが空いている時間は

ありますか?」

「んー明後日とかなら平気だけど、急ぎのそうだんかな?」

「いいえ、では明後日の放課後屋上に来ていただけますか?」

「うん、分かったよ」

「百~?何の話をしてるの?」

「ん?なんでもないよーほら、そろそろ先生が来ちゃうから戻らないと」

「あ!ほんとだ!じゃあ、またお昼休みに!」

そう言って三人は自分の席へと戻って行った。

私は、というとそのまま授業を受け始めた。

正直、授業の内容は全く頭に入らなかった。

どういう風に話そうかな、変に思われたらどうしようとか

そんなことばかりが頭の中をぐるぐる回っていて……

気が付けば、もうお昼の時間になっていた。

皆で楽しく話しながらお弁当を食べて笑いあう……こんな世界がもうすぐ

無くなっちゃうのかな、と思うと寂しくなってくる。

ううん、そんな事はさせない……絶対に。

そう思いながら、私はお弁当を食べる手を止めた。

すると、皆がどうかしたのか?と聞いてきたので何でもないと返して また食べ始める。結局、放課後になるまで私は何を言えば良いのかという事を考えて いたけど答えが出ることはなかった。

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