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幻想郷二重創~重なる世界~  作者: 陰猫(改)
第2章【春雪異変】陰猫(改)Ver.
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第6話【アリスが来る】

 チルノにジョジョ負けしてから私は更に先へと進む。

 いや、負けてはないぞ。

 アレはノリで負けただけだ。

 そもそも、ジョジョ負けした訳で弾幕勝負で負けた訳じゃない。

 だから、ノーカンだ。ノーカン。


 ーーとは言え、やっぱり、霊夢みたいに勘がある訳でもないし、私の出来る事は此処までなのだろうか?


 いや、そんな事はない!

 此処で退いたら魔理沙さんの誇りが失われるんだぜ!

 それに此処で立ち止まったら、いつまで経ってもあいつに追い付けない!


 私はそんな思いで必死になって辺りを見渡す。

 私の勘……ほんのちょっぴりで良い。

 なんとか、働いてくれ。


 そんな祈りに近い思いで周囲を見渡していると花びらが舞うのが見えた。


 なんだ、花びらか……。


 一瞬、そう思ったが、此処で私はある事に気付く。

 この花は私の家に一つだけ咲いていた花と同じなんだぜ。

「もしかすると……」

 私はその花びらを追って箒に跨がって飛ぶ。

 その花びらには意思でもあるのか、私が近付くと遠退く。

 これは明らかに怪しい。

 もしかするとこの異変も花びらを追えば解決出来るかも知れない。

「……ララァ……私を導いてくれ」

 私はその花びらにこの間、見た小説のキャラ名を着けるとそれに導かれる様に進む。

 花には意思があるかの如く、私を導く。

 すると前方に見慣れない一軒家が見えた。

 ……いや、何処かで見た事がある気はするが思い出せない。

 誰かの家だったのは思い出せるが、誰の家だったかな?


 そんな事を考えていると花びらはその家にピタッとくっついた。


 ーーつまり、此処の家の主が犯人か!


 私は一気に加速するとそいつの家に向かってマスタースパークを放つ。

 誰の家だか忘れたけど、この異変の元凶なら加減は無しなんだぜ!

 だが、その家は防御結界で守られていた。

「いきなり、人の家を攻撃するなんて誰かしら?」

 そう言うと扉を開けて人形みたいな金髪の美人が現れる。

「あら?魔理沙じゃない?懐かしいわね?」

「え?どっかであったっけ?」

 私がそう言うとアリスと名乗るそいつは盛大にずっこけた。

「私よ!アリス!アリス・マーガトロイド!」

「あ?あー、アリスね?……アリス」

 全然、知らんけど、あっちは私の事を知ってるらしいので合わせて様子を見る。

 防御結界の事もあるし、並みの奴じゃないのは解る。

 此処は油断した隙を狙うか……。

「もしかして、忘れちゃったのかしら?」

「いやいや。勿論、覚えているさ。

 アリスだろ。アリス」

 全然知らんけど……。

「……貴女、本当に霧雨魔理沙?

 何だか随分と私のイメージと違うのだけど?」

「気にするな。ただのイメチェンなんだぜ」

 ヤバい。疑われている。

「魅魔様は元気?」

「ん?ああ。魅魔ね?勿論、元気ーーだ?」

 そこで私は自分が人形に囲まれている事に気付く。

 そんな私にアリスは冷ややかに此方を見る。

 こいつ、人形みたいな顔をして私を倒す気だ。

 こいつには倒すと言ったら倒すと言う凄みがある。

「私の知っている霧雨魔理沙は魅魔様を呼び捨てしたりしないわよ?」

 そう告げるとアリスって名乗る女が攻撃して来た。

「化けの皮を剥がして上げるわ、魔理沙の偽物さん」

「ちょっーー待て!私は正真正銘の霧雨魔理沙だ!お前の事は全然、全く知らないけど!」

 私はそう叫ぶとアリスの人形達の攻撃を回避しつつ、アリスに弾幕勝負を挑む。

「操符【乙女文楽おとめぶんらく】。

 これ位は避けて見せなさい、魔理沙の偽物さん」

「本物だって言ってるだろ!

 魔理沙さんを舐めるなよ!」

 私は叫ぶとアリスに弾幕を放つ。

 アリスは防御結界で簡単に防いで来る。


 余裕そうに防ぎやがって!

 ぎゃふんと言わせてやる!


「ぎゃふん!」


 ……逆に私が言わされた。

 人形のレーザーを読み間違えて、盛大に突っ込んだんだぜ。

「この程度かしら?」

「何の!まだまだ魔理沙さんは元気なんだぜ!」


 ーーとは言え、マスパをぶっ放し過ぎたんた。

 再度使うにはチャージが必要なんだぜ。

 ならば、見せ付けるしかない。

 こいつ以上の覚悟と努力がある事を!

「……こいつ、十年も修羅場をくぐった様な顔をしている」

「お?お前もアレにハマッている口か?」

「アレ?なによ、アレって?」

「なんだ、知らないで口にしているのか?」

 私はそう言いつつ、目を凝らして最小限の動きで回避する。

 空気の流れに逆らわずに最小限の動きで避ける。

 これぞ、魔理沙さん流【竜鳥飛び】なんだぜ。

「……?急に動きが滑らかになったわね?

 なら、次のスペルカードには耐えられるかしら?」

「本気と書いてマジになった魔理沙さんを舐めるなよーーとは言え、お前の人形を操る能力はこりごりだ。

 一旦、距離を置いてから叩くんだぜ」

 私はそう呟きながらアリスから距離を取る。

「まずい。まずいぞ。奴が距離を取るのはまずい」

「お前、本当にアレをーージョジョを知らないのか?」

 私はアリスにそう呟きながら、距離を維持しつつ弾幕を放ち続ける。


 私とアリスとの戦いはここからが本番だ。


【機動魔法使い魔理沙の奇妙な冒険プラス】


【……to be continued】

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