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もちろん一生添い遂げる覚悟があってのことっすよね?

トリルビィ…最初はクールに見えたんだけど、どうやらこっちの方が素の様に見えた。



「シャル……ケイちゃんって言うのは?」



「うん。ボクの事だよ! ケイリーだから、ケイちゃん! ルビィとは小さい頃から友達だったからねー! マーチャントになってからはお客さんに舐められない様にキャラ作り頑張ってるみたい! まあ、すぐに機嫌治るから放っておいて大丈夫だよ!」



キャラ作りとか言うのやめたげて……



「ごほごほ…シャル。こんなとこにいたんすね。探したっすよ。」



「あー!! ププルー! 久しぶり!! やっと合流できたね! 」



「久しぶりじゃないっすよ。二人とものんびりしすぎっす。何日待ったと思ってるんすか。」



「ごめんごめんー! 色々あってねー!」



シャルと親しげに話すププルと呼ばれる少女?

身長は低く、子供なのか大人なのか分からない。

フードを深く被ってはいるが、隙間から見える小動物っぽい可愛らしい顔に一瞬、見惚れてしまった。



「ところで、このおにーさんはどなたっすか?」



「えっとね、新しくパーティーに入ったリョーマだよ!! リョーマはね、なんと異世界から来たんだよー!!」



「ちょ、声が大きいよシャル! それと、俺にも彼女を紹介してよ。」



「そうだね! こちらはププル! えっと、一応ルビィのお客さんって事でいいのかなー?」



「そっすね。よく薬とか買わしてもらってるんで。よろしくっす、おにーさん。」



そう言いながらププルはフードを脱いだんだけど、その瞬間ぴょこっと頭の上にふわふわの耳が顔を出した。



ね、ね、ね……ネーコミミキタァァァア!!



超かわいい、超もふもふ!

超触りてぇぇぇ!!



「う、うん。よろすく…。」



あまりの興奮に噛んでしまった。



「ところで、ビィが泣きながらどっかいったっすけど、なんかあったんすか?」



喋るたびにぴょこぴょこと耳が動いている。

なにこれ、超かわいい。



「あー、まあいつものやつだよ!! ルビィにお金稼ぎの才能ないねってい言ったら怒っちゃった!! あははー」



「あんたらいっつもおんなじ話してるんすねー。」



談笑するシャルとププル。

俺はそっとププルの背後に回る。



「ププルは最近調子はどうなのー?」



「どうもこうと無いっすよ。咳が止まんなくって、ぐったりっす。体もだるいし…。、だから早く薬が欲しいんすけどね。」



今だ!

俺はそっと、かつスピーディに、それでいて大胆にププルの猫耳に手を伸ばした!!



「あっ!! リョーマ! ダメーー!!!」



シャルが慌てて制止に入る。



「遅いっ!!」



俺は右手でギュっとププルの耳を掴んだ。



「うわー! もふもふだあ!! 気持ちいい!」



すりすりとププルの耳を撫で回す。



「ふ、ふにぁぁぁ……。」



するとさっきまでツンケンしていたププルが、まるでアゴを撫でられた子猫の様にとろけた表情で膝から崩れ落ちる。



それでも俺はもふもふしたい衝動に勝てず、今度は両手でププルの両耳を愛撫する。



もふもふ、すりすり。

すりすり、もふもふ。



「お、おにぃ…さん…ふあ…だ、だめっすよ……うぅ。」



次の瞬間ゴチンっという大きな音がしたと思うと目の前に星が回ってるのが見えた。



ん? これって…よく漫画とかで頭をぶつけた時にくるくる回っている星か??



そんな事を考えている間に俺は、直立の体勢のまま地面にバターンと倒れ込んだ。



あ、俺シャルにぶん殴られたんだな。

そ、そんなに怒ること…ないじゃ………ん……



「…ーマ……リョーマ…!」



「う、うん……いてて。あれ? 俺は気を失っていたのか?」



「リョーマ! 良かったあ! 天に召されたかと思ったよー!! ごめんね!」



「あ、ああ。そうか、俺シャルにぶん殴られて……」



「す、すまんかった!! ただ、リョーマもリョーマだよ! いきなり女の子にあんな事……びっくりしちゃったじゃん!」



「えっ?! な、なんかまずかったかな? ネコミミがあまりにも可愛くってつい…。」



「まずいって言うか…うーん。」



参ったな…

もしかしてネコミミは現代社会でいうおっぱいみたいなもので、いきなりのセクハラ行為で裁判沙汰とか…?!


そりゃ初対面の男にいきなりおっぱいを撫で回されたなんてことがあったら間違いなく事案だ。



「おにーさん。」



「お、おう! ププル。いたのか…えっと、なんかよく分からんけどごめん!」



「べ、べつにいいっすよ。でも……」



「でも…??」



ごくり、と唾を飲む。

俺のやらかしかことは一体どのレベルの過ちなのだろう。

若干モジモジしながら上目遣いで俺を見るププル。

超かわいい。



「責任はとってもらうっすよ。」



「せ、責任とは?」



「……結婚に決まってるじゃないっすか。公衆の面前で女の子にあんなことしといて。一生添い遂げる覚悟があってのことっすよね?」



「け、け、け…結婚?! あ、あの、うん?!」



「と、言うことでシャル。自分もついていくっすからね。」



「あー…まあ、しょーがないか!! ププルがパーティーに入ってくれるのは心強いし!! 宜しくね!!」



「よろしくっす。 ごほごほ…」



なんだかとんでもないことになっちゃったな…

結局ネコミミを触る行為には一体どんな意味があったのだろうか…

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