エンディング1 消えない傷として
共通エンディング終了後
PL一同「「「GM、ちょっと個別でやりたいことあるから相談乗って!!」」」
GM「……………え? 全員?」
結果、色々なものを詰め込んだ個別エンディングとなりました!!
GM:それじゃあ場面は、貴方達が事件を解決しアクアパレスが解放された後FHの事後処理部隊がアクアパレス内の混乱を鎮圧させた所。ちょうど水人形達が掃討された頃だ
GM:まずは戸張君との会話だな
群堂一真:「さてと、戸張。後のことは…………言わなくてもいいよな?」
戸張飛鳥:一真の言葉に甚だ不本意そうにため息を吐きつつ、飛鳥は答える
戸張飛鳥:「はいはい、全く自分で言うのもなんだけど……損な役回りだな俺は」
戸張飛鳥:ため息と共にFHの処理部隊を見ると、踵を返していく
群堂一真:「今ならその気持ち、少しはわかるさ」
朱硲静菜:死体処理班だからなぁ
朱硲静菜:なんか押し付けてごめんwww
GM:ではその日の夜まで場面は移ろう。
群堂一真:うい
GM:場所は病院、以前球空真を手術したのと同じカシオペヤの中央付近にある大きな病院だ。
GM:群堂一真はそのうちの『特別病棟』にきているよ
群堂一真:秘密の病棟みたいな感じか?
GM:それに近い
ドクター:貴方の隣を歩くのはドクター、以前の事件で知り合ったカシオペヤ随一の医者だ。若々しい褐色の肌に白衣がコントラストになった美女が一真を先導する。
群堂一真:「すいません、無理を頼んで」
ドクター:「いや、私も医者人生が長いけれど……うん。随分と変わった患者が来たものだと思ったよ?」
ドクター:くすくすと堪えられない様に笑う
群堂一真:「まあ、そうでしょうね」
朱硲静菜:群堂君どこか悪くなったの?
群堂一真:ちょっとヴァリアブルウェポンの使い過ぎで肩が
朱硲静菜:うそつけwww
ドクター:そして一つの病室の戸を開く
ドクター:「まさか……スクールアイドルが患者になるとはね?」
朱硲静菜:は?
群堂一真:「元、がつきますがね」
朱硲静菜:死者蘇生????
GM:病室のネームプレートには『宮之城千春』『冬木凌』『御影秋』『常夏威吹』の名前があった
群堂一真:「死人の患者、というほうが正しいでしょう。少なくとも表向きはね」
朱硲静菜:あーーーーーーーーーーーーー
朱硲静菜:群堂君
朱硲静菜:やばいね
朱硲静菜:君
GM:君、混乱というか興奮しすぎ
群堂一真:さて、なんのことやら
群堂一真:もう四人とも意識ある?
ドクター:目を覚ましているのは常夏威吹だけ、他の三人は深い眠りについてるね
常夏威吹:「…………よう、お見舞い第一号があんたとはな」くすくす笑いながらベッドの上で寝ている
群堂一真:「さすが、馬鹿は痛みにも鈍感らしいな」
朱硲静菜:生きてたッ!!!!!!!
ドクター:「ああ、起き上がってはいけないよ。はっきり言って、四人とも生死の境を彷徨ったのは違いないんだからね」
朱硲静菜:どうやったの
GM:群堂君、そろそろ説明してやれ
朱硲静菜:プリーズ説明
群堂一真:「そこはアンタの腕を信用させてもらったよ。正直、『殺した風に見せて斬る』だなんて芸当、俺もするのは初めてだったからな」
群堂一真:「静菜ちゃん達はともかく、藤崎くんは慧眼そうだからね」
群堂一真:「あと多分涼ねえと戸張は最初から気づいてたろうし。だからFHの処理班を誤魔化すのをあいつに押し付けた訳だからな」
朱硲静菜:ひどいww
ドクター:「ああ、そりゃあ勿論。『人間であるならば、どんな患者でも救う』が私の信条だからね?」
群堂一真:「後のことは、アンタに任せていいんだな?」
ドクター:「ああ、そうだね。これでもこの街のトップである”五つ星”とは協定を結んでいる身でね。《私の病院内で私の患者にだけは、如何なる理由があろうとも手出ししない》……、っていうルールがあるのさ」
GM:ドクターはそんなことをどこ吹く風と言ってのけるよ。彼女の得体のしれない五つ星とのつながりを感じるだろうね
群堂一真:「全く、一体何なんだこの病院は……」ため息
常夏威吹:「…………まあ、命があって文句を垂れるつもりはねーさ」
群堂一真:「ああ。四人とも生きてるだけで僥倖だと思え」
常夏威吹:「……まあな。だが、マスターエース。何故生かした?」
群堂一真:「別に。そんな大した理由なんてないさ」
常夏威吹:「ふうん、聞かせてもらってもいいかい?」
群堂一真:「ただ……仲間の願い一つ叶えられないような奴に、世界を変えることなんてできないんじゃないかって。そう思っただけだよ」
常夏威吹:「……………………」
朱硲静菜:はーーーーーー!? やばいただのやばいやつや
朱硲静菜:群堂君やば
常夏威吹:「……………………………………」
群堂一真:……そんなヤバい?
朱硲静菜:大好きや
群堂一真:マジか
常夏威吹:満足そうに口元を釣り上げる
常夏威吹:「なあ、マスターエース」
群堂一真:「なんだ?」
常夏威吹:「あんた、確かあたしが《アルフレッド・J・コードウェルに『世界を変えろ』って言われた》って教えた時……『あの人なら』って言ってたよな?」
群堂一真:「さて、どうだったかな?」真顔で
常夏威吹:「無かったことにするなら構わねぇ、これから言うことはあたしの独り言として聞き流せ」
群堂一真:「……昔、ちょっと色々あっただけだ」
常夏威吹:「あたし達はアルフレッド・J・コードウェルを名乗る何者かに焚き付けられて行動を起こした。だが、その実態はほとんど脅しみたいなものだった」
群堂一真:「脅し、だと?」怪訝そうな顔で
常夏威吹:「奴の言ってきた内容を簡単にまとめるとこうさ。『お前達が反逆を企てていることは全てお見通しだ、世界を変革する手段はこちらが提示するから行動しろ』……五つ星と朱硲静菜の情報、四人分の仮面……そしてあたし達の目的を正確に把握してわざわざコンタクトをとってきたこと……。あいつのお膳立てで、あたし達四人は行動を起こした……否、起こさざるを得なかった」
常夏威吹:「確かにあたし達は世界の変革を計画してた、でも赤硲静菜みたいな罪の無い人間を強引に巻き込む様なやり方はうちの誰一人として好んじゃいないよ」
群堂一真:「ならば、それはアルフレッド・J・コードウェルではない」
群堂一真:「少なくとも、俺の知る彼ではないと断言してやる」
常夏威吹:「……なるほどな。だが、ここから先が肝心なんだ」
群堂一真:「ほう?」
常夏威吹:「今日のあたし達の戦い……あたし達が朱硲静菜を求めて襲撃した先に、『世界の変革を求めて』いて、『アルフレッド・J・コードウェルを知っている』……群堂一真がいた事はきっと偶然じゃない。あたし達に連絡を寄越してきた、アルフレッド・J・コードウェルを名乗る奴が仕組んだ可能性が高い」
群堂一真:「なるほどな。肝に銘じておくよ」
常夏威吹:「……『世界』と『世界』の潰し合い、千春との戦いでそれが起きたからな」
群堂一真:「さて……こっちからもいいか?」
常夏威吹:「……なんだよ?」
常夏威吹:「言っておくけど、これは千春達の命を助けたサービスだぞ?」
群堂一真:「そんな安いサービス一つじゃ足りないな。お前らにとって、仲間の命の値段はその程度か」
常夏威吹:「ほう、流石に体が目当てってわけでもねーんだろ?」
群堂一真:「あとのことはドクターに任せてあるから基本的に俺はもうお前たちと関わらないつもりでいるが……俺からお前たち四人に出す条件が二つある」
群堂一真:「一つ目は、いずれ俺が五つ星と事を構えることになれば——その時に一度だけ、俺の駒になれ」
常夏威吹:「っは、そうだなぁ命はともかく……あたしらを止めてくれた礼もすべきか。最終的なゴールはともかく、手段に関しては超が付くほどに不本意なものだったからな」
常夏威吹:「ほぉ? なんだい、あんたもドンパチやらかす気か?」
群堂一真:「さぁな。別に事を構えると決めているわけじゃない。ただ、もしものことがあった時、使える駒は一つでも多く欲しい。それだけさ」
常夏威吹:「ああ、まあいいよ。秋辺りはごねるだろうけど、まあ上手いこと丸め込んでおくよ」
群堂一真:「そして二つ目だが」
朱硲静菜:まだあるんかいww
GM:あるらしいねーww
群堂一真:「朱硲静菜の前には二度と現れるな。生きていることさえ知られるな」
朱硲静菜:何故
常夏威吹:「…………………………理由を聞いても?}
群堂一真:「無駄なことだと自分でも思うさ。それでも俺は、彼女には「どうにもならないこともある」と知っていてほしい」
朱硲静菜:どうにもならないことしかないと思ってるぞw
朱硲静菜:頑張って変わろうとしてるけど
群堂一真:「強い願いがあれば強くなれる。そうすれば、人はきっとどんなことだって自分の願いのままにできる」
群堂一真:「彼女が「目の前で殺されそうなすべての命を助けたい」と思うなら、いずれ静菜ちゃんはそれができるようになると思う」
朱硲静菜:そんなやばいほど強くないぞ??
群堂一真:「だけど……なあ、常夏。お前はそれが、静菜ちゃんにとって幸せなことだと思うか?」
常夏威吹:「……言いたいことは分かった」
常夏威吹:「そして、大した評価だ」
群堂一真:「多少、知人の欲目があるのは否めない。それでも、彼女の意志の強さはお前たちにも伝わっているんじゃないか?」
常夏威吹:「…………そうだねぇ。決めるのはあたし達じゃあないと思うが、出来れば『凡人』の枠にいてほしいね」
常夏威吹:「あの子は多分、徹頭徹尾の被害者だよ。だから、大きな願いを抱いて傷つくのは、見たくないね。まあ、どの口が言ってんだ! って言われるかもしれないけどさ」
群堂一真:「ああ。だからお前たちは静菜ちゃんにとって一生、「助けられなかった人たち」という傷のままでいてもらう」
常夏威吹:「なるほどね……まあ、二つ目に関しては今この瞬間、常夏威吹の返事だけは『了解』って返しておくよ」
群堂一真:「ああ、わかった」
常夏威吹:「あ、でも忘れるなよ? あたし達のリーダーは宮之城千春だ」
常夏威吹:「朱硲静菜は多分、これから先とても大変な事になるんだろうな。命の危機も訪れるかもしれない。……そうなったら、うちのリーダーはあんたとの約束を破り捨てて朱硲静菜を助けに行くだろうさ、馬鹿だから」
朱硲静菜:馬鹿ってww
群堂一真:「その時はその時さ」
常夏威吹:「だからまあ、一つ目は勿論引き受けるけど二つ目に関しては……善処する位に思っておいてくれ」
群堂一真:「じゃあ、俺はそろそろ行くよ」
常夏威吹:「はいはい、こっちもまあドクターと相談しつつ生き残る方策を練らせてもらうよ。何はともあれ……望まない展開でどん詰まりに陥った千春の願いを止めてくれて、ありがとうな」
群堂一真:「礼なら……静菜ちゃんに心の中で言うんだな」
群堂一真:「ああ、そうだ。これを」と今までどこかに持っていた箱を取り出す
群堂一真:クッキーの詰め合わせだね
常夏威吹:「……………」ぽかーんと見てる
群堂一真:「…………なんだよ?」
常夏威吹:「…………なんか今、『ギャップ萌え』という言葉が浮かんだ」
群堂一真:「やっぱり牛丼のほうがよかったか?」
朱硲静菜:マスター優しすぎてきつい……!
朱硲静菜:なんで牛丼の選択肢があるの?
群堂一真:いや、もうこのシナリオのおごりポイントがなさそうで
常夏威吹:「やっぱりで出てくる選択肢が『牛丼』ってなんなんだ!?」
群堂一真:「いや、お前は熱血そうだから」
常夏威吹:因みに、描写する機会なかったけどこの子達全員高校三年生だぞ
群堂一真:なん……だと…………。あ、でも生徒会長いるからそうか
朱硲静菜:生徒会だし
常夏威吹:「熱血=牛丼なの!? なにその方程式!?」
群堂一真:くそ、また俺のおごりポイントが潰されていく!! 大学生にすればよかった!!
群堂一真:「熱血は熱い肉を食べるものじゃないのか?」
朱硲静菜:大学生でもおごれないのではww
常夏威吹:「いや好きだけど! 肉好きだけどーー!!」
群堂一真:「…………クッキー、いらないなら持って帰るぞ」少し拗ねた様子で
常夏威吹:「ちょ、ま……ふぎゅうッ」ベッドから身を起こそうとして、傷に響いて倒れこむ
群堂一真:「嘘だよ。ほら、仲良く食え」
常夏威吹:「きゅぅぅ……」
群堂一真:「じゃあな」背を向けながら右手を軽く上げて去っていく
群堂一真:「それじゃあドクター、あとのことはよろしくお願いします」
ドクター:「うん、やっぱり回復力だけならあの赤い子が一番なんだね」
朱硲静菜:ひえぇぇぇ群堂君に会いたいぃぃぃ
朱硲静菜:優しくされたい
朱硲静菜:殺しに来てる確実に
群堂一真:なんでや