表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダブルクロス THE 3rd edition リプレイ キャンペーン『カシオペヤ』  作者: ソウル
第二話 彼女は救われるに値する人間なのか
36/125

ミドル5 空白《ブランク》と測定不能《エクストラ》


GM:さて、情報収集や群堂君希望のシーンの前にもう一つ別のシーンをやるよー

一同:はーい

GM:時間帯としては翌日の放課後かな?シーンプレイヤーは朱硲ちゃん。他のPCの登場は不可

朱硲 静菜:お、私かりょうかーい

GM:まずは登場ダイスどうぞー

朱硲 静菜:あい

朱硲 静菜:1D10

DoubleCross : (1D10) → 7

朱硲 静菜:高め……!


GM:では、翌日も貴方達は調査を続けます。そして月見ヶ里周辺で聞き込みをするために手分けして別れた所です。三人共別行動ってやつだね

朱硲 静菜:ほうほう、なら聞き込み中心に頑張ってるぜ。……一応情報屋だし

GM:おう、頑張っててくれ……………そして貴方が頑張って情報収集をしていると……

朱硲 静菜:していると……?

GM:朱硲静奈の意識が、何の前触れもなくぼんやりと遠くなり始めます

朱硲 静菜:ひえ!?

朱硲 静菜:「あ……れ……?」

GM:そして貴方にはこの感覚に覚えがある

GM:このカシオペヤに来てから、何度も体験した事だ。

GM:原因はまるで分からない。ただ突然意識が遠のいていく。

朱硲 静菜:ああーーー投げられてたやつだーー 設定拾われたーーーー

朱硲 静菜:じ、じゃあ……流されるまま意識を失っていく……

GM:ではプツン、と貴方の意識が途切れる。視界がブラックアウトする感じだね

藤崎優一:静菜ちゃん、こんなのがしょっちゅうあったのか……

群堂一真:割と大変じゃん

朱硲 静菜:そーなんだよー! だから前回のエンディングで戸張君に言われてドキっとした!!


GM:さて、それじゃあ時間は少し経って……

???:「……さん………こ……ん! ……あ……さ……さん……!!」

???:「あか、さこ、さん! あかさこさん! 朱硲さん……!!」

???:遠のいた意識の中で、貴方を呼ぶ声が聞こえる

朱硲 静菜:「……?」

???:誰かに、手を握られた気がします

朱硲 静菜:ぼんやりとした意識の中でその手を握り返す

朱硲 静菜:なんとなく、つかまなければいけない気がして。

球空真:そこでようやく貴方は我に返るでしょう

球空真:「朱硲さん! 大丈夫ですか!? 朱硲さん!!」

朱硲 静菜:「え……?」

球空真:貴方の手を握って、必死の形相で呼びかけている球空真の顔がありました

GM:周りは見知らぬカシオペヤの街中。遠目に月見ヶ里の校舎が見える為、その辺りだろうという予測は出来るね

朱硲 静菜:「球空……さん……?あれ……?どうして……?」

GM:《いつもの様に》、意識を失って気づけば見知らぬ場所にいました

朱硲 静菜:ひえーん

球空真:「あ……よ、良かった。意識、戻られたんですね!?」凄く心配そうに貴方の手を握ってるよ

GM:さて、君のDロイスはなーんだ?

朱硲 静菜:空白(ブランク)です……。チクショウ! 一話じゃミドル中で触れなかったから油断してた!!

GM:ピンポン。まあね。正直一話にあれ以上は詰め込み過ぎかなって思ったからね

GM:見慣れないマンション、見慣れない店、見慣れない交差点……カシオペヤに来てから何度も体験した不気味な出来事だ

朱硲 静菜「ぁ……ぅぅ……」自分に起きた事を理解して怖くてゾッとするよ

球空真:「あ、あの……大丈夫ですか?」

球空真:「学生寮の私の部屋の窓から、なんだかふらふらと夢遊病みたいに歩いてる朱硲さんが見えたから……急いで追いかけてきたんですけど……」

朱硲 静菜:「あ……私……また……」と言って顔を青ざめさせる

球空真:「また……って、まさか、こんなことが、何度も……!?」

朱硲 静菜:「だ、大丈夫です……。昨日夜更かししちゃったからか道端で寝てしまったみたいですね……あはは……」って乾いた笑いをしつつその場を後にしようとする

群堂一真:酔っ払いか

朱硲 静菜:静菜ちゃん未成年ーー

球空真:「そ、そんなわけ無いじゃないですか!! 私が何度呼びかけても目を覚ましたまま上の空だったんですよ!?」

朱硲 静菜:「ね、寝不足で多分頭半分寝てたんですよ……! どんくさい女なので! あの、ご迷惑おかけして申し訳ないです!」

球空真:「…………あの、絶対、それ大丈夫じゃないですよね?」

朱硲 静菜:「す、すみません。どうしても夜にしなければいけないことがあったので……」


 静菜は必死に誤魔化そうとする。しかし真は彼女の異常を目の前で見ていたのだ、当然騙されるわけがない。静菜の様子を見ていて何かに思い至ったらしい真は、声のトーンを一段階低くして真剣な声音しかし恐る恐るといった様に……

球空真:「まさか…………あなた『も』なんですか?」

朱硲 静菜:「……? 球空さんも夜更かししちゃったんですか?」

球空真:「…………………いえ、朱硲さん『も』自分の意識が飛んで見知らぬ場所で目を覚ました……なんてことが頻繁にあるんですか……?」

朱硲 静菜:「えっ……?」と少し目を見開く

球空真:そう訊ねる真の顔は青ざめているよ

朱硲 静菜:その表情を見て少しだけ眉をひそめて「夢遊病じゃないかってことですよね……? 多分、そんなことないとは思うんですけどね、あはは……」と言うかな

朱硲 静菜:こ、これ以上心労をかけるわけにはゆかぬ

GM:じゃあ、更に追い打ち掛けていこう

朱硲 静菜:ひぃ……

球空真:「…………私は、あります」

朱硲 静菜:「球空さんは夢遊病、なんですか……?」と少し遠慮がちに聞く

球空真:「分からない、です。でも……自分の意識が時々遠のいて行って気づけば見知らぬ場所にいる。その間に何があったのかは全く覚えていなくて、体の中のレネゲイドだけが熱くなっている……んです……」

球空真:「朱硲さんも……なんですか……?」

朱硲 静菜「そ、それは……」

朱硲 静菜:ぎゃあああどうしようーー

群堂一真:落ち着け

藤崎優一:GM、追い詰めにいってるなー

朱硲 静菜:え? なんなのこれ、私どう答えたらいいの? 逃げ場は???

一同:ない

朱硲 静菜:うわーーん

GM:じゃあ答えやすい様にちょっと整理しておこう

朱硲 静菜:あ、それありがたい

球空真:彼女の言う症状の大半は朱硲静奈にも当てはます

朱硲 静菜:大半??

球空真:しかし、明確に違う一点は『体の中のレネゲイドだけが熱くなっている』ということだ。

朱硲 静菜:私の症状とちょっと違うって事か……ええーまだ球空さんの事信用しきれない……もし嘘憑かれてたら……

球空真:まあ球空真の縋る様な目から、嘘を吐いている様には見えないだろうね

朱硲 静菜:ううううううううう……!!

朱硲 静菜:「わた……私は……球空さんと同じ症状とはいいがたいですが確かに今回のようなことはたまに……あります。ただ、レネゲイドが熱くなったことはないので……一緒かどうかは……」って歯切れが悪く言う

球空真:「……そう、ですか……」俯く

球空真:その顔には明らかな落胆の色があるだろうね。細い糸が切れてしまった様な

朱硲 静菜:「ご、ごめんなさい……!!」

朱硲 静菜:落胆した表情を見てやってしまったと青ざめる

球空真:「い、いえ……私の方こそ、その……自分に起きている事が分かるかもしれないと、思ってずけずけと……」


 真は自分に起きている謎の現象について分かるかもしれない……という一縷の望みを静菜に向けていたらしい。しかし、静菜からの回答は『とてもよく似ているけど、違うものだと思う』というもの。酷く落胆した様子を見せる。自分と似た性格、似た現象に悩まされているという所では共感を感じなくも無い静菜はその落胆の気持ちがよく分かってしまった。

朱硲 静菜:「そう、なんですね……すみません。私も自分のこの症状はよく理解していなくて……。お役に立てない……ん、です……」

朱硲 静菜:と苦笑いして少しだけ泣きそうな顔になるけどぐっとこらえる

球空真:「い、いえそんな……! それで、その体調とかは……大丈夫なんですか?」泣きそうな顔を見て、無理に切り替えて静菜ちゃんを心配するよ

朱硲 静菜:「あ、はい……。それは大丈夫、だと思います。あの……球空さんのその症状ってこのカシオペヤに来てから、なんですか?」

GM:お、踏み込んできたね

朱硲 静菜:この野郎GM! ぬけぬけと!!

球空真:「は、はい……。そもそも私は覚醒してから数か月のオーヴァードで、能力が偶々ランク『測定不能エクストラ』っていうのに分類される珍しいものだから学期初めの先月から月見ヶ里に通えるようになっただけの……ものなので……」

球空真:「その……数か月前までは、外で普通に日本の中学生でした……」

群堂一真:ああ、卒業して春休み位に覚醒したって事か

GM:そんな感じ、まあオーヴァード歴もカシオペヤ歴も浅いって事だね

朱硲 静菜:「そうだったん、ですね……」

朱硲 静菜:んー……球空ちゃんって今私服?

藤崎優一:あ、そうか。それがあったか

GM:今日は昨日と違って半日授業では無かったのか、制服を着ているね

朱硲 静菜:じゃあ……袖ボタンついてる?

GM:そうだね……角度的に隠れていて見えづらいから、知覚で難易度6の判定をしてもらおうか?

朱硲 静菜:7dx+1@10 知覚

DoubleCross : (7R10+1[10]) → 10[2,5,6,6,9,9,10]+6[6]+1 → 17

GM:あ、バッチリ見えるね

群堂一真:こういう時ってやたらと出目走るよな……

朱硲 静菜:……で、結果は?

球空真:『一つだけ欠けてる』よ

朱硲 静菜:やっぱりじゃねえかあああ!!!

朱硲 静菜:「そう、なんですね。それは大変でしたね……。ってあれ?」

球空真:「……? その、どうか、しましたか……朱硲さん?」

朱硲 静菜「ぁ……その、球空さん袖ボタン一つ欠けてますよ?」

球空真:「え? ボタン……? あ、本当だ……どこかで引っ掛けちゃったんでしょうか……?」

球空真:彼女自身本当に心当たりがないといった様子だね

朱硲 静菜:むむむ、今ボタンって群堂君が持ってる?

群堂一真:わからない

GM:PC間で確か相談とかしてなかったよね?

GM:誰がオープニングの襲撃現場に落ちてた袖ボタンを持っているか、好きにしていいよ

群堂一真:じゃあ一真が持ってるってことでいい?

朱硲 静菜:いいと思う

GM:いいよ


朱硲 静菜:じゃあ、ここまでの話を聞いて……嫌な予想を立てて顔を青くする

GM:え? どうしたんだい? 球空ちゃん、何か変な事言ったか? ←白々しい態度

朱硲 静菜:うるせぇGM!!

球空真:「あの、どうか……したんですか……?」青ざめた顔を見て、不安げに

朱硲 静菜:「あ…、えっと……! その、すみません。もう少し聞いてもいいですか?」

球空真:「……? はぁ……?」

朱硲 静菜:今回のオープニングのシーンで起きた事件って何日前?

GM:そうだね……三日前かな?

GM:灰島宗一の事件だね

GM:そこで袖ボタンは落ちていた

朱硲 静菜:「あの、もしかして3日前にも同じ症状が現れたりしませんでしたか……?」

球空真:「え? ……な、なんで分かったんですかッ!?」

朱硲 静菜:「……やっぱり、そう、なんですね」と泣き笑いする

朱硲 静菜:チクショウ! 静菜ちゃんももうほぼ察し付いたよ!!

球空真:「は、はい。そうなんです……三日前も全然知らない場所で、近くでマンションが倒壊したっていう話まで聞こえてきて……怖くなって急いで寮に帰ったんです」

朱硲 静菜:「……球空さん、貴方は有力者襲撃事件って知ってますか?」

球空真:「は、はい……うちの高校の新聞部、私も所属しているのですが……部長さんが追いかけて取材して記事を書いていて……でも、それが一体……?」

朱硲 静菜:ライオネルあいつ真っ黒だぞ

藤崎優一:部活で繋がっちゃったね

朱硲 静菜:「では、いつも貴方が意識を失ってしまう日にその事件が起きているなんてことは?」

球空真:「………………ぇ?」その質問には目を見開いて唖然とする

朱硲 静菜:「………その返事は心当たりがあるんですね……」

球空真:「え、いや、その……全部の事件の日付を把握しているわけじゃないですし、その……私も意識を失った時を正確に覚えているわけじゃない……から……」そう言う声は震えている。段々と静菜ちゃんの言いたい事を理解し始めるよ

朱硲 静菜:「貴方の先ほどの発言でいつもその現場にいち早くライオネルさんが現れられるのは貴方を利用して事件を起こしているから、と私は考えました」

球空真:「私が……あの襲撃事件を、起こしている……!?」

朱硲 静菜:「言葉を濁さなければ……そう、です」

朱硲 静菜:「私の勝手な憶測ですけど……」

朱硲 静菜:「今のままだと貴方はずっと利用されて使い潰されます……」

球空真:「う、嘘ですそんな……そんなの……信じられません……!!」涙をこぼしそうな程に両目に貯め、静奈から逃げる様に走り去る

GM:ではここで真は《瞬間退場》を宣言。シーンから退場するよ

朱硲 静菜:「……」無言で去っていった方向を見つめてる

朱硲 静菜:「やっぱり、私には誰かを救うなんてこと、できないのかなぁ。……もう、彼女とは……」と少し悲しそうに言う



朱硲 静菜:あきらめの早いPC1

GM:PC1が諦める速度がめちゃはやい

群堂一真:もうちょい頑張れよ!?

朱硲 静菜:はっはっはwwww

朱硲 静菜:球空ちゃんに置いて行かれた……

GM:いやほら、追い詰めたの君やん???

朱硲 静菜:救いたかった

朱硲 静菜:中の人は逃げると思ってたけどな

GM:それじゃあこれから頑張ろう

朱硲 静菜:むりぽ()

朱硲 静菜:静菜ちゃん人を救える人間じゃない……

GM:キャンペーンPC1がそれやと、このキャンペーンひたすら命を取りこぼし続けるよ

朱硲 静菜:そうなんだよなああ畜生!!

朱硲 静菜:これは……頑張りたいけど、このGM怖いよー。真ちゃん助けられませんでした、ってなったら静菜ちゃんもう立ち直れないんだぞ!!

藤崎優一:まあ、ライオネルについてはまだ何とも言えんな……ただ利用して追っかけてるだけなのか、それとも事件そのものを操ってるのか……

GM:まあさっきも言ったようにまだ情報収集残ってるしな。それにほら、まだ真ちゃんの犯行も裏付けがちゃんと取れた訳じゃないだろ?

群堂一真:裏付けとか言っちゃってる時点でェ……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ