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欠落の勇者の再誕  作者: どんぐり男爵
「欠落の勇者」と「叡智の魔王」
48/129

4-6 幕間

ちょくちょく挟む、超短い話です。申し訳ない。

いつもの如く二話更新です。

続きは一時間後!

 人間であれ、魔族やモンスターであれ、生ける者であれば誰しもがロールを最低でもひとつは保有している。

 最も稀少なロールはその稀少さゆえに、知っている者が少ない。では、周知されているロールの中で最も稀少とされているのはなんだろうか?


 それこそが「勇者」であり、「賢者」だ。実際は同程度に稀少なロールも存在するが、この二つが有名なのはイメージとして簡単だからだろう。


「勇者」は近接戦闘も遠距離戦闘も可能なステータス補正を受ける。また、固有スキルも多く、尚且つどれも優秀。すべてが高次元で整えられたオールラウンダーなロールだ。

「賢者」は遠距離戦闘しかできないものの、「魔法使い」と「僧侶」を代表とする後衛ロールを数多く内包する。そのうえレベルアップでの魔力の伸びが高く、一人で魔法攻撃も回復魔法も、浄化魔法すらも可能。


「賢者」は「勇者」と違って近接戦闘はできないが、それでもオールラウンダーなロールであるといえる。「勇者」も魔法の一点でいえば「賢者」には敵わない。


 なによりも「勇者」と「賢者」は双方ともに「慈悲深く、慎みを持ち、礼儀正しく、遍く人々を救う正義の化身」といったイメージが付き纏う。


 最も有名な「勇者」が「英雄の勇者」であり、最も有名な「賢者」が「救世の賢者」である。

 その理由は簡単で、「救世の賢者」は「英雄の勇者」の仲間であり、「英雄の勇者」は最強最悪で名高い「強欲の魔王」を討ち滅ぼしたためである。


 だが、今では「救世」と共に「英雄」は姿を消した。

 代わりとして人々の希望を背負う新たな「勇者」を誰もが望んでいた。


 ――そして、ある人物が頭角を現す。


 全世界へ「強欲」が「英雄」に倒されたときと同じく、ある魔王が死亡した際の魔力波が拡がった。

 倒されたのは「嫉妬の魔王」。「強欲」と同じく、誰もがそれを直感する。


 その「勇者」は「英雄」に次ぐ新たな英雄として希望を背負うことになる。

 彼の二つ名は「神託の勇者」。

「勇者」と「賢者」のダブルローラーだった。



「嫉妬の魔王」が支配するのはグリーンウッド大陸。最西のジェノバ大陸から数えて八番目の大陸だ。

 そこから「嫉妬の魔王」が死んだ際に放たれる魔力波が各大陸に届くまでには、やや時間が必要となった。

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