表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

324/324

~エピローグ~

 宇宙空間にて…


 神様は、アカサタに向って語りかけます。

「さあ、いよいよ最後の時が来たようだ。アカサタよ、お前に最後の能力を与えよう」

「最後の能力?」

「そうだ。世界をゼロから生み出す能力だ。これからお前は、この力を使って無から全てを生み出すようになるのだ」

「わかった!」と、元気よく答えるアカサタ。

 辺りが真っ白になり、白一色に包まれたかと思うと、すぐに元の状態へと戻りました。

 こうして、アカサタは最後の能力を与えられたのです。


「ン?どこも変わったようには思えないが…」と、不満をもらすアカサタ。

 それに対して、神様は答えます。

「いいや、確かに与えたぞ。世界を創造する能力を!」

「そうか。なら、後で試してみるとするか。それよりも、1つ疑問があるんだが…」

「なんだ、アカサタよ?」

「あんたが一番最初に言っていた“最高の能力”って、ありゃなんのコトだったんだ?」

「フフフ…それか。それはな…」

「それは?」

「それは全ての危機から守られ、ひたすらに成長を続ける能力。だが、もっと別の言い方がある」

「別の言い方?」

「そうだ。最初から、お前がここまでやって来ることは決まっていたのだ。この~エピローグ~に到達することは約束されておったのだ」

「???」と、アカサタには何のコトだかサッパリ理解できません。

「アカサタよ、お前に与えられた最高の能力。それは、お前が“この物語の主人公である”ということだ。だからこそ、これまで数々のピンチに陥りながら助かってきた。何があろうともこの物語から消え去ることはなかった。ひたすらにひたすらに成長し続け、ここまでやって来ることができた。それは、お前が主人公であるがゆえ」


 さて、この物語をここまで読み進めてきた読者の皆さんは、私が1番最初にこう言ったのを覚えておいででしょうか?

 もしも、忘れてしまった方がいらっしゃったら、もう1度~プロローグ~を読み直してみてください。

 こう書かれているのを確認できるはずです。


         *


 まあ、この世界の人々からすれば神様みたいなものです。とりあえず、呼び名がないと不便なので“神様”としておきましょう。

 正確に言えば、ちょっと違うんですけどね。


         *


 そろそろ、その神様の正体を明かす時が来たようです。

 そう!神様だけど、ちょっと違う。その正体。それは、この物語の“作者”だったのです。

 そうして、アカサタは、新たな物語のつむぎ手…新しい作者となってのでした。

 きっと、作者となったアカサタは、これからいくつもの奇想天外な物語を生み出し続けてくれることでしょう。皆さんも、その作品を目にすることがあるかもしれません。


 さらに、ここまでこの物語を語ってきたこの私はというと…

 この物語の“語り手”であったのです。


 さて、これでご満足いただけたでしょうか?

 それでは、またどこか別の物語でお会いいたしましょう。


   ~おしまい~


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ