男女の出会いの場を提供
次にアカサタが行ったのは、“男女の出会いの場”を提供することでした。それも単なる興味本位のセックスではなく、マジメにおつき合いする為に。
いわば、“婚活パーティー”です。
地下組織のアジトに会場を作り、セッティングをしていきます。
最初は、警察官を中心にメンバーを集めました。警察官だって人の子です。実は、女の人に興味がありました。むしろ、ありまくりです!
おかげで、警察官と女性のカップルがたくさん成立し、その後は、あまり文句を言われなくなりました。
その後は、かなりおおっぴらに“出会いの会”が開かれていきます。いわば、公然の事実というヤツです。誰もがその存在を知りながら、さも存在していないかのごとく振る舞うのです。
成立したカップルは、結婚する前にお互いの体の相性を確かめ合います。婚前交渉です。
もちろん、このような行為は、この世界においてはトップレベルで禁じられていました。でも、構わないのです。みんな、心の底では「そんな規則は間違っている!」と思っていたのですから。
なので、警察官も、みんな見逃してくれました。なにしろ、自分たちもそうやって相手を見つけていたのですから。
それから、次に発展してきたのが“ラブホテル”です。
男女が裸で抱き合うにしても、それ専用の場所がなければ困ります。家でするにしても、家族の目が気になってしまいます。近所の人に行為の最中の声を聞かれてしまうかもしれません。
…というわけで、自然とラブホテルという文化が生まれたのでした。もちろん、端から見ても、それとはわかりません。最初は、酒場の地下などに、密かにセックス専用の部屋が作られました。
が、しだいに、それもおおっぴらになっていき、ホテルが乱立していきます。名目上は“普通のホテル”ということになっていましたが、実際にはそうではありませんでした。誰の目から見ても明かです。
けれども、ここまで来ると、もうみんなの感覚が狂ってしまっていました。街中にパチンコ屋やパチスロ屋が建ちまくり、換金所が目の前にあるのも関わらず、「アレはギャンブルではない!」と言い張るようなものでありました。
こうして、アカサタは、この世界でも“世界を変えた革命家”として名を馳せていきます。