表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
315/324

地下組織のアジト

 さて、刑務所を脱走したアカサタ。

 りずに街をぶらつきます。ただし、今度は大声で叫び回ったりはしません。


「どうやら、この世界を変えるには、強引なやり方では駄目なようだ。もっとスマートで、クレバーな方法をもちいなければ。さて、それにはどうすればよいのか?」

 そんな風に考えながら歩いていると、1人の男が目の前に現われます。

 一瞬、「また警察か!?」と警戒したアカサタでありましたが、どうやらそうではなさそうです。

「さあ、アカサタさん!こちらです!」と、案内されるまま、男の後をついていくことにしました。


         *


 アカサタが案内されたのは、1軒の古びた酒場でありました。

「おや、お前さんか。ん?横に連れているのは誰だ?見ない顔だな」

 そう、酒場のマスターが話しかけてきます。マスターはかなり年を取っており、顔中に生やしたヒゲは、そのほとんどが真っ白になっています。

「この方がアカサタさんですよ」と、男が答えると、酒場のマスターも「おお!」と表情を一変させました。

「あんたが、アカサタさんか!お待ちしておりましたぞ!さあさ、こちらへ」

 そう言いながら、マスターは酒場の奥へと2人を通し、奥の部屋にある地下への扉を開きました。

「さあ、この階段を降りて」と、言われるままに地下へと階段を降りていくアカサタ。

 そこに広がっていたのは、夢のような光景でした。


 部屋の中には、何人もの男たちが。

 壁中に、所狭ところせましと並べられたエロ本の数々。水着姿のグラビア女性の写真集から、無修正のハードなタイプの雑誌まで、様々に取りそろえられているのでした。

 正面の壁の中央には巨大なテレビが設置されており、画面には裸の男女が抱き合っているシーンが映し出されています。間違いありません。AVです。

 プ~ンと精子の香りが部屋の中にただっています。さらには、男性用のオナニーグッズも豊富に並べられていて、自由に使用できるようになっています。どうやら、みんな、この部屋でシコシコやっているようです。


「おお!これは凄い!よくぞ、これだけの物を集めたものだ!」と、若きアカサタは感動しました。

「どうです?ちょっとしたものでしょ?」と、酒場のマスターも自慢じまんげです。

「僕は、以前に街頭で演説しているアカサタさんの姿を拝見して、とても感動いたしました。その後、警察に連行されていく姿も見ていたのですが、すぐに脱走されたという噂を聞きまして。それで、偶然街を歩いておられる所をお見かけして、『ぜひ、ここにお連れせねば!』と決心したわけです」と、アカサタを連れてきた男が言います。

「ここは?」とアカサタが尋ねると、今度は酒場のマスターが答えます。

「マスターベーション部屋にございます。できる限りの手を尽くし集めたエログッズの数々。ぜひ、ご堪能たんのうくだされ」

「しかし、これらは違法な品のはずでは?」と、アカサタ。

「もちろん!見つかれば、とたんに刑務所送りになってしまいます。ですから、どうかこのコトはご内密に。信頼できそうなアカサタさんだからこそ、お連れしたのです」と、男が答えます。

「実は、このような施設が世界各地に点在しておるのです。そうして、地下組織を形成し、連絡を取り合っております」と酒場のマスターも言ってきます。

「フ~ム…なるほどな。この世界も、意外と捨てたもんじゃないな。ヨッシ!ここを拠点に、世界にエロを開放する活動を開始するか!」と、決意を固めるアカサタ。

 それに対して、部屋の中にいた他の男たちも「エイエイオー!」と、ときの声を上げるのでありました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ