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再び変態晩餐会

 少女アカサタが、貴族の息子ハルバート・マッケンバイヤーの奴隷となってから、しばらくの時が流れました。

 相変わらずアカサタは、夜な夜なおかしなプレイにつき合わされています。


 そんなある日、少女アカサタは、ハルバートに連れられて変態晩餐会へんたいばんさんかいに参加することになりました。

 以前にロゼッタ・キャンドルに連れられてやって来た、あの集まりです。心なしか、以前に比べて参加人数が減っているような気がします。


「ロゼッタは残念だったね…」と、ボサボサの頭をしていて、あちこちの髪の毛が抜けて、部分的に禿げてしまっている年配の男が言いました。

「ほんとに」と、身なりのいい老婆も賛同します。

「でも、おかげで、僕がアカサタ君を手に入れるコトができた。僕は、ほんとにラッキーだ」と、ハルバートが自信満々の笑顔で言います。

 こうして見ると、何の問題もない実にさわやかな笑顔の好青年なのです。それが、まさか、夜になるとあんな風に変貌へんぼうしてしまうとは…


 でも、それは、ハルバート・マッケンバイヤーだけではありません。ここに集まってきている大金持ちは、みんな、それぞれ特殊な趣味を持っているのでした。


「ほう、そんなにいい子なのかね?このアカサタという奴隷は?」

 その言葉を聞いたハルバートは、ニコニコしながら自慢じまんします。

「それは、もう!とてもいい性格をしていて、僕の命令ならば、何でも聞いてくれるんですよ!」

 少女アカサタは、即座に答えます。

「何でもじゃねえよ!」

 でも、ハルバートはめげません。

「ほらね。とってもいい子でしょう?」と、お気に入りのおもちゃを見せびらかすみたいに、またもや自慢するのです。


「フムフム。じゃあ、1つ試してみてもよいかね?」と、頭のところどころが禿げてしまっている年配の男が持ちかけてきます。

「どうぞ、どうぞ。この場でできるような命令ならば、何なりと」とハルバートはアカサタの同意も得ずに、勝手に話を進めてしまいます。

 でも、まあ、ここが奴隷の奴隷たるゆえん。ご主人様ならば、このくらいのワガママは許されるでしょう。


「では、アカサタとやら。1つ私の髪の毛を抜いてみてくれんか?」

 部分禿げの男は、そう頼み込んできます。

「は?」と、唖然あぜんとするアカサタ。

「だから、私の髪の毛を抜いてみてくれと頼んでおるのじゃ」

 その様子を見ていたハルバート、こんな風に説明してくれます。

「やってあげたまえ。彼は、自分の髪の毛を抜かれるコトで快感を感じるという特殊なタイプの人種なのだ。問題はない。さあ、思いっきり!」

 それを聞いて、少女アカサタも決心がつきます。

「どうなっても、知らねえぜ…」

 そう言いながら、男の髪の毛を2~3本まとめてプチッと抜きました。

 その瞬間、「おお~!」と感嘆の声を上げる部分禿げ男。


 続けて、今度は5~6本ほど、プチッ!プチッ!

「ぬおおおおおおおおおお!!」


 さらに十数本ずつまとめて。ブチリ!ブチリ!

「ウヒイイイイイイイ」と、快感のあまり、男はその場でイッてしまいました。頭は、さっきよりも禿げの部分の面積が増加してしまいました。


         *


 続けて、隣の老婆が頼んできます。

「あたしゃ、人のツメを食べるのが何よりも大好きでねぇ。ひとつ、あんたのツメをわけてもらえんかい?」

 これまた、相当な変態行為です。

「ツメをわけて差し上げなさい」と、ハルバートにうながされて、アカサタは仕方がなく、用意された爪切りで右手の指のツメを何本か切り、老婆に差し出しました。

 それをパクッと口に入れて、おいしそうにムチャムシャと咀嚼そしゃくを繰り返す老婆。


「もっと!もっとじゃ!」

 そう言われて、少女アカサタは、残った右手のツメをパチリパチリ。さらには、左手のツメも全部パチリパチリと切り落とします。

 そうして、老婆に差し出しました。

 再び、おいしそうにムシャムシャと口の中で味わう老婆。


「もっと!もっと!もっとじゃ~!」

 どうしようもなくなったアカサタは、両足の靴を脱ぎ捨てると、全ての足の指のツメも切って、老婆に差し出します。

「これで全部だぜ、ばあさん」と、かわいらしい声のアカサタ。

 老婆は、全てのツメを口の中に放り込むと、突然、絶叫し始めます。

「ウヒィイイイイイイイイイイ!最高じゃ!最高なんじゃあ!!」

 そうして、あまりの気持ちよさのため、その場で気絶してしまいました。

「大丈夫か、コイツ?このまま、天国に昇っていっちまうんじゃねえだろうな?」

 アカサタのその言葉を聞いて、ハルバートが答えます。

「大丈夫、大丈夫。それに、これで命を落としたとしたら、それはそれで彼女も大満足だろう」


         *


 さらに、もう1人。

 ヒョロリと背の高いせていて、顔色の悪い男が言い出します。

「ぼ、僕は、人の足の裏をめるのが大好物で…」

 それを聞いて、ハルバートが命令します。

「舐めさせてあげなさい」

 これには、さすがのアカサタもちょっと困惑してしまいました。が、ご主人様の命令には逆らえません。「足の裏だけならば、いいか…」と、イスに座ったまま裸足はだしになって前に足を差し出します。


 ペロペロペロリ~ンと、青白い顔をした男は、アカサタの右の足の裏を舐めます。

「ウウ~ン。ちょっとビターでデリシャス」

 男は、そう言うと、少女アカサタの左の足の裏も舐めます。

「ムム…こっちはリトルスウィート」

 それから、両方の足の指と指の間まできれいに舐め回してしまいました。

「ヒュ~!ファンタスティック!」

 そう言って、満足した男はその場で絶頂し、果ててしまいました。


「まったく気持ちわりぃったら、ありゃしねえぜ…」

 用意された水の張られた洗面器で足を洗いながら、アカサタはそうつぶやきます。

「まあまあ、これが特殊な趣味を極めた者たちの姿というモノだ。じきに、君も慣れる」

「そんなもんかね?まったくお金持ちのご主人様たちの生き方というモノは、よくわからん…」

 変態晩餐会の席上で、そんな風にあきれ果てる奴隷の少女アカサタでありました。

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