エロテクニックの指導教室
3匹で近場を荒らすコトに飽きてきたアカサタは、次なる段階へと進みます。
ドラ五郎や三毛猫のミケヤンだけでなく、近所の猫たちも集めて、エロテクニックの指導教室を開き始めたのです。
同じ街に住む猫ならば、差別はしません。野良猫・飼い猫を問わず、オス・メス関係なしで、必殺の舌技を伝授します。そうやって、徹底的に絶妙な舌使いを教え込むのでした。
おかげで、この街の野良猫たちは、みんな絶猫舌技を身につけてしまいました。
基本から奥義まで一通り習得したエロ猫たちは、街中に飛び散っていき、人間たちを楽しませます。
夜になると、どの家からもあえぎ声が聞こえ始めます。「アンアン」「アヘアヘ」と、窓を突き破って、声が聞こえてくるのです。
人間たちによる、よがり声の大合唱で街は、毎晩、騒がしくなりました。
オスの猫は、人間の女性を。
メスの猫は、人間の男性を。
それぞれ、チロチロとした猫の舌を使って楽しませます。
いえ、中には同性同士でプレイにいそしむカップルもいました。
オスの猫が、男性を。
メスの猫が、女性を、といった具合に。
どこの世界にも、一定の割合で、こういう現象が起きるものです。
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アカサタの能力により、街は猫と人間のカップルであふれ返ります。
保健所からは、完全に猫の姿が消え去りました。飼い主の見つからなかった猫たちにも、アカサタから必殺の舌技が伝授されたからです。
おかげで、猫のアカサタは、街中の猫たちから、神様のようにあがめられました。
「性の技の伝道師様!アカサタ様!」と、皆、地面に頭をこすりつけてひれ伏すのです。
そんな大勢の猫たちの姿を見て、アカサタは言います。
「よせやい、照れるじゃねえか!そういうのは必要ねぇんだよ。みんな仲良く、平等にいこうぜ。人も猫も、他の生き物も、高いも低いもありゃしねえ。みんな同じ高さで、自由気ままに生きていきゃいいんだよ」と。
その言葉を聞いて、猫の軍団は、みんな、ますますアカサタのコトを尊敬するのでした。
人間たちの方も、猫を非常に大切に扱うようになりました。
「お猫様!」と呼んで、丁重にもてなす人まで現われる始末。もちろん、エサを欠かすようなコトはありません。多くの猫は、人間によってワガママを聞いてもらい、贅沢三昧です。
それほどまでに、猫たちの舌技には、あらがえない魅力があったのでした。
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こうして、この街は人間と猫が仲良く暮らす平和な街となりました。
ところが、これでお話は終わりません。この後、さらに事態は意外な方向へと進んで…




