「正しい男女の夜の営み」を出版
女王様の命令に従い、男だけの世界ウッホモランドから生きのいい男をさらってくるアカサタ。さらに、女性資産家たちが、それをマネして“男狩り”を行うようになりました。
こうして、女だけの世界レズビアーヌに、続々と男が流入してきます。
けれども、この時代は、まだ人口比率が激変するほどの事態にはいたっていませんでした。あくまで、一部の権力者や大金持ちの間だけの“密かな楽しみ”といった程度のものでしかありません。
それから、レズビアーヌの世界で、アカサタは「正しい男女の夜の営み」という本を出版します。
男と女がどうあるべきなのか?男女の出会いから、話しかけ方、ベッドの中での正しい作法などが書かれた本です。
もちろん、この世界には表向き男は存在しないコトになっているので、あくまで、この本に書いてある内容はフィクションです。空想の物語として、出版されました。
ところが、この本が大ヒット!!空前絶後の売り上げで、次から次へと飛ぶように売れていきます。本屋の棚に積んだ途端に消えていくというしだい。
アカサタは別にお金など必要ありませんでしたので、その権利は全て王族に譲りました。
こうして、女王様は大金持ちに。ローズ・ウィリアムス・オリバー3人の親子にも充分な報奨金が支払われ、一生安泰に。ここでもアカサタのエロ能力が力を発揮した形となったのでした。
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そこで怒ったのは、一般庶民の女たち。一部の特権階級の女だけが男を手にし、自分たちは何もないまま。これには、腹が立ちます。そうして、ストレスが溜まりに溜まりまくります。
さらには、アカサタの書いた「正しい男女の夜の営み」を読んで、さらに欲求不満が加速していきます。空想の物語として出版された本ではありましたが、それがフィクションではないというコトなんて、みんなわかっていたのです。
大勢の女性たちが、こんな風に文句を言い始めます。
「なんなのよ!なんなのよ!なんなのよ!」
「私たち貧乏人は女同士でしかつき合えないようにしておいて、自分たちは別の世界から男をさらってきて、楽しむだなんて!」
「あたしも、男の味というものを知りたいわ!」
「こうなったら、実力行使しかないわね」
「そうね。自分の楽しみは自分で確保するしかないわ!」
「えいえい、おう!」
このようにして、感情的になった女たちが不満を爆発させます。
そうして、ついに一般庶民の女たちは、世界に対して反乱を起こしたのでした。




